可愛くない後輩(5月)

小学校のとき、遊んでいる相手との年齢差を気にしたことはあっただろうか。

1年生のときにお世話してくれた6年生にさえ敬語を使ったことはなかった気がするし、逆の立場になったときも敬語で話された記憶がないしそれが失礼だとも思わなかった。
それなのに、中学校に入った瞬間年上のことは「先輩」として認識するし自分も「後輩」として認識される。敬語は当たり前だし、厳しい部活だと先輩より早く行かなきゃいけないこともある。

でも中学に入った瞬間それが当たり前だと思ったししんどいなと思うこともなかった。環境に適応する人間の能力たるや…。

先輩後輩という関係が生まれるのは学校だけではない。
職場もそうだ。それが大学生のわたしにとってはバイト先になる。

3月から本格的に働き始めた飲食店はアルバイト同士の仲が良かった。
休みの日はみんなでドライブに行ったり、バイト終わりはコンビニで駄弁ったりしていた。
そのTHE大学生バイト!の雰囲気に感動して、自分もそういう集団の一部になるのか〜と何故か感慨深かった。

だんだんとバイト先にも馴染んできた5月。ある2つの問題が浮上した。

①バイト先の人と話が合わなすぎる
②わたしが先輩と距離を詰めるのが下手すぎる

や〜〜〜〜〜べ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
気付いたら働いている最中に「(締め作業が終わったら会話がはじまる…コンビニに行くのか…いや行かなくてもいいんだけど、また明日朝早いのでって嘘をつくのか…)」とかを考えてた。
同期は優しかったし明るかったし、バンドが好きだと言ったらNobelbright?と聴いてくるし、小太り社員のことを商品の肉の名前で呼んでずっと笑っているし、芸人が好きだと言ったら四千頭身?と聴いてくるし、本当に良い人だった。先輩も優しかった。
ただ奢ってもらうのも苦手だから断ってしまうし、ガチガチの敬語が抜けないし、先輩という存在が苦手なのではないか!?と思った。

高校のときの比較的仲の良い先輩にも周りがなんとなくタメ口を使っている中、未だに敬語が抜けず指摘されたことがあった。

「もこもこは一生敬語だから距離を感じるよね、そこもなんか良いけど。」

そうだ、自分の要らない部分にも気付いて評価してくれる先輩もいるじゃないか!!!!
これから本当の職場に出たときもそんな先輩に出会えますように…という願いと、もう少し可愛がられる人間になれという自戒。

ちなみにそのバイト先は辞めた。


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ネクライトーキー「FREAK」
タイトルだけ見ても、少しアングラなワードの中にストレートな言葉があって。
音数の多いアレンジで真っ直ぐなメロディーを飾るネクライにぴったりだと思った!最高のアルバム。

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