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臨床1年目の教科書

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リハカレスタッフによる、新人さん向けのマガジンです。
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2023年8月の記事一覧

手関節の評価①

前回までに肩関節、肘関節、前腕の評価ポイントとその方法について整理してきました。評価は一つ一つ丁寧に実施していくことで問題点が徐々に明確になってきます。臨床では時間をかけて評価することが最も早くその方の問題点を明確にすることになります。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からは手関節の評価について整理していきましょう。 1 特徴 手関節と聞くと、多くの療法士が橈骨手根関節を思い浮かべると思います。しかし、手関節は橈骨手根関節と手根中央関節から構成される複合関

前腕の評価②

前回、前腕の回内外は近位橈尺関節と遠位橈尺関節の複合運動であり、回内外に制限をきたしている場合、どちらに問題があるのか?を判別することが重要であることが理解できました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 前回は、近位橈尺関節の評価方法について整理したので、今回は遠位橈尺関節の評価方法について整理しましょう。 1 特徴 前腕の可動性は臨床で注目することが少ないのではないでしょうか? では、実際の生活で前腕はどのくらい可動することが求めれれているのでしょうか?書籍に

前腕の評価①

前回までに肩関節、肘関節の評価法について、何を評価しているのか?なぜ評価しなければいけないのか?どう評価するのか?ついて整理しました。機能解剖を確認することで、臨床で評価する目的が明確になりましたね。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 本日からは前腕について整理していきましょう。 1 特徴 上肢の各関節の役割を確認すると前腕は手の向きを決める重要な役割があります。 私たちは、ペンを持つ、コップを持つ、お茶碗を持つなど、無意識に回内外を繰り返し、対象に手の向きを

肘関節の評価⑤

前回、前々回と肘関節の安定性を担当してる上腕筋、上腕三頭筋について整理しました。肘関節を評価・アプローチするためには必ず確認しておきたいポイントです。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 本日は上腕筋、上腕三頭筋で注目しておきたいポイントについてもう少し整理しましょう。 1 特徴 まずは身体が動くために条件を確認します。 身体の各組織間には結合組織が存在しています。 この結合組織が伸長・移動・分離をすることで、組織と組織の間が滑走し、身体が動くことが可能となりま