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臨床1年目の教科書

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2021年7月の記事一覧

腹直筋の触診

体幹の中で筋力を見ることの多い、腹直筋。 前回までに腹斜筋のポイントと臨床でなぜ触診しておきたいのか?を整理してきました。 今回は、臨床でよく評価を実施し、筋力訓練に取り入れられることの多い腹直筋の触診と、その臨床でのポイントを整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義上記にも書いた通り、臨床で体幹の筋力評価として実施されることの多い腹直筋のMMT。なぜ必要なのでしょう?まずはその意義を整理していきましょう。 腹直筋は体幹の屈筋群として作用しています。しかし、それ以上

内腹斜筋の触診

前回は腹筋群の中でも最も表層にある外腹斜筋の触診について整理しました。動作時に体幹筋がどのように動いているのか?を知ることで触診の重要性が理解できましたね。 今回は外腹斜筋の下にある、内腹斜筋について整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義前回も確認しましたが、人が体幹を動かすときには、ほとんどの動作で体幹の回旋が生じます。この回旋の主動作筋が外腹斜筋と内腹斜筋でしたね。 この2つの筋は以下のように連動して動きます。 内腹斜筋:胸郭を骨盤に引きつけるように働く 外腹

外腹斜筋の触診

前回から”筋”の触診について整理しています。前回は腰部多裂筋でした。 しっかりと解剖学を確認すると、どこで触れるべきなのか?が理解できましたね。今回は、体幹の前面について整理していきましょう。 テーマは”外腹斜筋”です。 1 触れることの臨床意義人が体幹を動かすときには、ほとんどの動作で体幹の回旋が生じます。この回旋の主動作筋が外腹斜筋と内腹斜筋ですね。 この2つの筋は以下のように連動して動きます。 内腹斜筋:胸郭を骨盤に引きつけるように働く 外腹斜筋:体側の胸郭を回旋させ

腰部多裂筋の触診

前回で、骨のランドマークの触診が一通り整理できました。 ランドマークが触れられることで、今回から整理していく”筋”の触診の正確性が向上しますので復習していきたいですね。 前回までの内容は以下より https://note.com/iair2020/m/m92e3e18a0b19 さて、今回からは”筋”の触診について整理していきましょう。 まずは、体幹について整理していきます。今回のテーマは『腰部多裂筋』です。 1 触れることの臨床意義臨床で評価することが多い、骨盤の前傾・後

リスフラン関節の触診③

前回、前々回とリスフラン関節の触診を整理していきました。 リスフラン関節が動きの中でどのような役割を果たしているのか?を把握すると、動作分析から、評価に繋げることが可能になりますね。 さらに、触診ができることで、リスフラン関節の可動性の評価も可能となりました。 本日はリスフラン関節の中でも、第2中足骨関節の触診について整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義前回も触れましたが、リスフラン関節は第1中足骨関節と第2中足骨関節の可動性が違う関節でした。第1中足骨関節は主