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臨床1年目の教科書

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2020年11月の記事一覧

筋力訓練のポイント③

前回、前々回と筋力訓練のポイントとして、 効果的な回数について整理していきました。 臨床上のポイントも絞れてきているのではないでしょうか? では、今回は、 『そもそも筋肉はどう収縮しているの?』 を生理学に沿って整理していきましょう。 これを知ることで、より筋力訓練が有用的になります。 1 筋肉を収縮されるには?筋肉が収縮するためには、 活動電位が生じ、筋小胞体膜からCaイオンが放出されます。 放出されたCaイオンはトロポニンと結合し、アクチンとミオシンが反応させます。

筋力訓練のポイント②

前回から、 療法士が臨床で多く利用する筋力訓練を 効果的にする方法について整理しています。 前回の内容は、筋力向上に必要な回数について整理しました。 それが、最大収縮力の60〜95%を目安にその人にあった回数でしたね。 では、その人にあった回数はどのような判断をすれば良いのでしょうか? 本日はそちらを整理していきましょう。 1 筋力訓練に必要な回数とは?まずは筋パワーを向上するための条件を確認していきましょう。 文献では以下のようになっています。 (引用:レジスタンスト

筋力訓練のポイント

療法士として、プログラムに組み込む事の多い 筋力訓練。 臨床上、 ・お尻上10回 ・キッキング10回 ・立ち上がり訓練10回 など実施することが多いのではないでしょうか? しかし、その回数は適切なのでしょうか? 今回から、筋力訓練の概要について整理していきましょう。 1 筋力とは?筋力は以下のように定義されています。 ・随意的な筋収縮によって起こる筋の張力 ・筋が収縮した時の張力の大きさ ・筋繊維の太さや収縮した筋線維の数によって決まる ・筋力には、筋持久力と筋パワー

トイレ動作で評価しておきたいポイント②

先週の内容は 在宅復帰や在宅生活の維持のためにはトイレ動作がポイントとなることが多いと、お伝えしました。 そのためには家族や介護士がトイレ介助時に負担と感じている ・立位保持 ・下衣操作 が安定するための評価・介入をしていくことが大切です。 今週はまだ触れていない ・下衣操作 について整理していきましょう。 1 トイレでの下衣操作の方法トイレでの下衣操作の動作訓練をする場合、 まず2パターンに別れます。 それを決めるポイントは ・立位保持能力 です。 立位保持ができる場合