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沖田修一 さかなのこ

海にプカプカと漂うような心地よさがずっと続き気づいたらエンドロール。今まで味わったことのないとても不思議な映画だった。

物語的には特にこれといった事件性もなくのんびりとしていたが、役者全員が良い味を出していて目が離せなかった。特に柳楽優弥の演技は可笑しさと切なさのバランスが絶妙で、そろそろ是枝裕和と再タッグを組む日が来るかもしれない。

観る前は好きを突き進むことが大事だと押し付けがましい内容かと思っていたらサクっと肩透かしを喰らった。母親やヤンキー達と同じ目線でミー坊をただただ見守っていた。母親役の井川遥がお寿司さんで実は魚が苦手だったと告白するオチも何とも素晴らしい。

孫悟空やアラレちゃんにも通じるさかなクンのイノセンス。それを違和感なく自然体でやってのけるのはのんしかいない。ジェジェジェからギョギョギョ。

擬音の子。