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横須賀美術館

先日、渋谷パルコに新しく出来た映画館
WHITE CINE QUINTOで松浦弥太郎が監督した
"場所はいつも旅先だった"を観た

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弥太郎さんが旅に出る理由
旅の楽しみ方、醍醐味

各国の美しい朝焼けや深夜の街並みにあわせて
小説を切り取ったような語りが気持ちいい
今すぐに旅に出たくなるような映画だった

そのなかで弥太郎さんは
息詰まったとき、今いる環境の対極にある場所へ
向かう、僕にはいくつかそういう場所がある という

僕にもある
それが横須賀美術館

といっても
息詰まってるから今週末に行こうというわけではない
平日の連勤を終えて 満員電車で帰りご飯を食べて寝る
翌朝、目覚めたときに決定する

建築物を単体で判断する人はどれくらいいるのだろう
デザインで評価するのか利便性が良いのか

僕の好きな建築に共通しているのは
その土地(環境)に根付いた建築物が多い気がする
田根剛のエストニア国立博物館に
杉本博司の江之浦測候所
特に田根剛のディグりには度肝を抜かれた
だからこそ国立競技場案"古墳スタジアム"が
選ばれなかったのはとても悲しかった
ザハの一件も含めて隈研吾が選ばれたのは
どうも世間の目を気にしたビジネス感が否めない
(隈研吾が悪いわけではない)

話を戻して横須賀美術館は
三方が森に囲まれ前方には相模湾が広がっている
屋上にあがれば手を広げ後ろの山に支えられながら
潮風を全身に浴びたくなる

建物全体が大きなガラス箱のような透明感のある作りで
館内から屋上に上がる螺旋階段からは
あまり見ることのできない建物の
裏側(内側?)を見ることができる
太い躯体から複雑に絡む細い鉄棒は
まるで大木から分かれた枝のように伸びていて
命が吹き込まれたようにもみえる

立地を最大限に活かした設計と
裏も表も見せてしまう強さと潔さ
嘘なんてどこにもない、これが全てだ
と建物から聞こえてきそうになる

大自然の澄んだ空気に癒されに訪れているなかに
横須賀美術館みたく
裏も表も見せれる素直な人間になりたいという
気持ちもあるのかもしれない

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