組織行動論:コンフリクト

人と一緒に仕事や作業をすると、ときに意見が対立したりする。こうした対立を組織行動論ではコンフリクトと呼ぶ。

かつてコンフリクトは避けるべきものとして認識されていた。一方、近年ではコンフリクトのチーム業績へのプラスの影響も指摘されており、一概にコンフリクトを排除すべきとは言えない。

まず、避けるべきコンフリクトは関係コンフリクトである。これは、人間関係におけるコンフリクトであり、好き嫌いによって生じるコンフリクトと思ってもらえばよい。

相手が気に食わないから意見に賛同しない、こうした行為は(個人としては気持ちいいかもしれないが)チームや組織にとってはマイナスである。生産性は下がり、チームや組織の士気も下がるだろう。

APUで授業を持ち、必ずチームワークをさせているが、チーム内の人間関係が悪いと提出されるチームのレポートやプレゼンの内容は悲惨なものになる。なので、関係コンフリクトを避けるためにもメンバーが仲良くなることはとても重要である。

一方、仕事のやり方や内容についてのコンフリクトはある程度であればチームや組織にとってプラスに寄与する。違った視点で意見をぶつけるのは創造性を高めるだろうし、新しいアイディアが浮かぶきっかけになる。

コンフリクトが生じたときには、それが好き嫌いといったことに基づいたコンフリクトなのか、それともタスクの内容ややり方についてのコンフリクトなのかを冷静に見極める必要がある。この見極めができれば、コンフリクトをうまく組織やチームで活用できるようになるだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?