【随想】通信環境の見直しを迫るリモートの定着#3−無線接続の不安定の原因(3/5)

 緊急事態宣言下で迎えた昨年の新学期、慣れないウェブ会議ソフトをあれこれ操作し始めてからもう一年余が経とうとしている。ウェブ会議ソフトを会議や授業において使いはじめた当初、周辺の人からしばしば問われたのが、わたしの自宅での接続が有線を利用しているか無線かということであった。どうも、あとで聞いたのだが、わたしの接続がやや不安定だったので、その理由を問うたということのようだ。相手からすれば聞き取り難かったのであろう。「無線なのであれば有線に変えたほうがよい」とのアドバイス付きであった。迷惑をかけた。
 もともと、隙間の細切れ時間を使って仕事や執筆などをするわたしは、愛用のPCは30年来ラップトップである。自宅においてもオフィスにおいてもデスクトップPCというものを使ったことがない。殊にここ四半世紀ほどは、無線技術の進歩のおかげで有線でインターネット接続など考えることもなかったし、そもそもラップトップPCに接続するケーブルさえ持ち合わせていない。それで全然不便を感じなかった。
 無線での接続の安定性を気にせずにいられたのは、これまでそんなことを気にしないでもいられた用途のおかげなのかもしれない。しかし、リモートでの会議などが求められるようになってからは、無線接続の安定性を否が応でも気にせざるを得なくなった。
 ウェブ会議ソフトを使っているとしばしば現れる「通信が不安定です」の警告。安定した通信速度が確保できていない証拠である。ただ、その原因は何か?無線での接続が原因なのか、それとも近隣のブロードバンド回線の混雑が原因なのか?(2021年4月5日記)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?