見出し画像

結婚しないなら別れる!とは言えど

 最近異常に結婚願望が強い。安定を求めているから好きな人と結婚したいのだと思う。
 しかし、俯瞰した私がこの結婚願望について疑念を抱く。結婚をするってそんなに大事なことなんだろうか。

 恐らく自分はやっぱりまだ古い価値観に囚われていて、若い女性であるということが婚活市場の売れ筋であると思い込んでいる。いくら時代が変わろうとも個人の価値観はそうアップデートされるものではないと感じているからだ。それが正しい価値観ではないかもしれないが、自分に自信がない私にとって今の若い自分というのはこれからの自分よりも可愛げがあると感じる。

 また、歳をとっていく中で経験を重ねていくことは良いことではあるが、デメリットもあるのではないかと思う。経験によって、こだわりも増えていく気がする。
 例えば会話についてもそうで、歳を取ればとるほど色んな人と関わり、コミュニケーションも円滑にできていくが、それは自分のしやすい会話の「型」みたいなものを生み出しているからのように思う。これを聞かれたらこう返す、こういう人にはこういう話を振ってみる、みたいに自分の中で決まったセリフが増えていっているだけのように思える。
 暮らしの中でもそういう「型」みたいなものが生まれ、掃除の仕方やタオルのたたみ方、お風呂掃除の頻度など、細かいところまでできてしまう気がする。つまり、大人になればなるほどどんどん融通が効かなくなっているということだ。
 よく聞く言葉で「一人の方が楽」というのはおそらく自分ルールに従って生きる容易さを失ってまで人と共存できないと言う意味だと思う。実際、長く一人で生活している独身者は自分ルールを構築しすぎてしまい、もう誰かに共有することも出来ないほどじゃないかと思う。
 私はまだこうでなければならないことがほとんど無いので、誰かのルールに従えるだけの余白がある。私のルールが出来ないうちにはやく誰かのルールを覚えたいのだ。

 しかし同時に、ずっと一緒にいることによってお互いの恋愛感情が薄れていくことを危惧している。
1番身近な夫婦である自分の両親には恋愛感情が全くなく、家族の存続とお互いの利益に基づいて共に生きているように思う。
 恋人である彼との関係性はすごく良いものだけれど、家族になっていくとそれが変化していくのだろうか。そんなこと杞憂でしかない。
 今まで経験のないことが怖い。わからないからこそ未知なるこれからを楽しみにする考え方になれたらいいのだけど、悲観してしまって悪いことばかり考えてしまう。

 女性が恋愛を失敗するのは疑心暗鬼が原因の場合が多いと聞いた。誰かの呟きだったから根拠は全くないが、内容に対してとても頷ける。
彼にいくら安心を与えてもらっても受け手がそれ以上の不安を抱えていたらいくら貰っても足りない。受け手の問題だと思う。

 ではいつ、自分に結婚願望があることを伝えるべきなのか。自分の中では1年付き合ってみて、結婚してくれなさそうだったら別れようと考えているのだが、それを伝えるべきだろうか。もう付き合って半年になるけれど、なにか言うべきなのだろうか。
 別れるのが怖いから何も言えてないため彼がどのような結婚観なのか知らない。でも彼には私の価値観を押し付けないようにしようと考えている。強引に私に合わせてもらっても疲れてしまい続けることが難しいからだ。
 時間は有限なのだから、とても悲しいけれど、また時間がかかってしまうけれど、彼の意向と違うのであれば私は別の人を探さなければならない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?