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21/03/10:1128

小さい頃はおちゃらけた性格だった。
姉2人にしょうもないボケを言って笑かしたりした。
小2の頃は自作のギャグ漫画を描いては家族に見せて、それでは飽き足らず、先生に頼んでコピーしてもらい、クラス中に配っていた。
今思うと強靭なメンタルだと思う。

ある夕方、その日もいつものように母と姉2人とで夕ご飯を食べていた。
その日あったことなど他愛もない話を姉らが話すので、自分も!と思い、ちょっと面白おかしく話してみた。
が、思いのほか場の空気はしらけてしまい、いわゆるド滑りをかましてしまった。
箸がカチャカチャとお皿に当たる音だけがリビングに響いた。

少し経って真ん中の姉が
「まじであんたはシケの王様だね」と言った。
その途端あんな沈黙が嘘みたいにギャハハハ!!!と家族は笑い出した。
その笑いはあまりに屈辱的だった。
姉2人からシケ王!シケ王!と呼ばれ、この日が11月28日だった為、この日が「1128(いちいちにーはち)シケ運動の日」と制定された。シケ運動とはシケを撲滅する運動のことである。

その日から私は約半年の間、発言することさえ許されなかった。
私がすこしでも食卓で話そうとすると姉らが「1128シケ運動!」(それさえもめんどくさがられ「1128!」と省略することもあった)と叫んで会話を妨害する。何度もそれを繰り返されるので会話をすることを諦めざるを得ないのだ。

そんなことがあったので今でもウケ狙いをするのが怖いのだ。シケるリスクが怖くて、笑わせる素振りが出来ない。芸人じゃなくて本当に良かった。

とにかくド滑りするのが恐ろしい。
今自分がコミュ障なのはこれが原因なのでは?と責任転嫁してしまいたくなるほどあれは辛い思い出だった。
ちなみに姉らにそのことを話したら全部忘れていた。

さて、今日、自分の聞いてる芸人のラジオに投稿したメールが採用された。
しかもとびきりのサウンドエフェクトを施されて!(特殊なラジオなので)

そのSEの量にめちゃめちゃ笑ってしまった。

メールを選んで貰っただけで嬉しいのに、ド滑りを回避してもらえたのが本当にありがたかった!ホスピタリティ!
国崎さん、ありがとう!


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