見出し画像

「歌うことは生きること」~世界の歌に挑戦⑥~ ”素顔のままで(ビリー・ジョエル)”


こんにちは。
統合カウンセラーの猫間英介です。
歌うことは最高のセラピー&コーピングの一つだと思います。
私にとって、「歌うことは生きること」
 
歌うことが大好きで、歌のレッスンを受けるようになって12年になります。12年間、ほぼ週に1回、仕事帰りに夜7時半頃から約45分のレッスンを受けています。一回のレッスンで数曲やるときもあるから、これまで300近くはありそう。

仕事などでかなり忙しいとき、疲れているとき、なんとなく気分が乗らないときも、とにかくまずは行って歌っています。ひとたび歌い出せば自分の心と体に活力がみなぎってくるのを感じます。

この12年間で先生は何度か代わりました。声楽やオペラなどクラシック出身の先生ばかりですが、私は全くジャンルを問わず、自分の好きな曲、歌ってみたい曲の楽譜を持ち込んで、先生のピアノ伴奏で歌っています。毎回、発声トレーニングのあと、そのとき持ち込んだ曲を歌います。

私はクラシック音楽に明るいわけでもなく、音楽理論をよく理解していわけでもありませんが、ただ自分がいいと思った曲、心動かされた曲であれば何でもジャンルを問わずに歌いたいと思っています。

これまで歌ってきたのは、イタリア歌曲、日本歌曲、カンツオーネ、ポップス、ジャズ、ロック、ボサノバ、歌謡曲、演歌などです。言語は、日本語、英語、(意味をきちんと理解してしませんが)イタリア語、ポルトガル語などです。

ピアノ伴奏だけでマイクなしで歌うので、かなり集中して自分の声帯と五感と身体全体を駆使して挑みます。

このブログでは、これまで歌ってきた曲や今挑戦している曲、うまくできなくて奮闘していること、挫折感、高揚感、達成感、これからの目標などを書いていきたいと思います。

 私にとって歌は生きる力そのもの、「歌うことは生きること」、自分が死ぬまで歌を続けていきます。

それではさっそく取り組んだ曲から。


取組曲 【素顔のままで】
原題: JUST THE WAY YOU ARE
  
🔷歌: ビリー・ジョエル  1977年
  *アルバム【ストレンジャー】からシングルカット
🔷Words & Music : Billy Joel
🔷使用楽譜:ピアノ弾き語り「ピアノ伴奏の定番名曲選」                                               
🔷発行所:㈱シンコーミュージック・エンタテイメント
 発行日: 2023年10月26日 初版発行
🔷歌詞: 英語

🔷本曲を選択した経緯 
 ビリー・ジョエルを聴き始めたのは学生の頃。アメリカ、イギリスからハードロックがどんどん日本に入ってくる中で、ビリー・ジョエルの自らピアノやキーボードを弾きつつ、しかもいわゆる弾き語りではなくロックでポップな感じが非常に新鮮でした。ビリー:ジョエルさんはピアノマンでもあります。(ピアノ・マンという彼の曲もあります。)

 そして、「素顔のままで」を聴いたときに強烈なインパクトがあったのが、間奏と最後のフエードアウト部分に流れる、カッコいいアルトサックスの響きでした。 ロックやポップスなどの間奏でエレキやアコースティックでリードギターがガンガン入ってきそうなところを、サックスで奏でているところに衝撃を受けました。 さらにテナーサックスの重厚感ある音ではなく、アルトサックスの軽快な旋律がとても爽やかに響きました。

 この曲はサックスという楽器に目覚めるきっかけを与えてくれ、それから数十年後にサックスを始める原点ともなりました。

 のちに、このサックルパートはフィル・ウッズというジャズの有名なサックスプレイヤーがやっていたいたことを知り、フィル・ウッズさんのCDも買って聴きました。超絶技巧がすごい。
 *フィル・ウッズさんは2015年に亡くなられました(合掌)。大きな太った体から繰り出される、しなやかで軽快な指使いと美しく力強い音は不滅です。

【余 談】 サックスについて 
10数年前に「素顔のままで」が入ったサックスの楽譜も買ってチャレンジしました。この楽譜は次のとおりです。(とてもいい楽譜だと思います。)
🔷使用楽譜: 「アルト・サックスのしらべ」 
        ~憧憬のスタンダード編
🔷著者・演奏: 緑川 英徳                                           🔷発行所:㈱リットーミュージック
🔷発行日: 2005年11月11日 第1版発行
       2007年3月11日 第2版発行
🔷著者コメント:「今回は彼(フィル・ウッズ)のソロをほぼ完全にコピーしてみました。」 と書かれています。
  *著者のコメントどおり、細かく丁寧にコピーされていると思います。

 サックスの話が長くなりましたが、さっそく曲の課題と対応について書きます。

【課 題①】: 小節の始まりの低い音(レ)を見逃さない。

  歌の至るところに低い「レ」から始まり、次に高音に飛ぶ箇所がある。この「レ」をきちんと捉えないと、高低の厚みを出すことができない。
実は、楽譜を見るまでこの音の低さには全く気づいておらず、カラオケではその後に来る高い音と同じ高さで歌っていました。

例えば
🔷”to try and please__me_”  の”to"
🔷”You nev-er let me down be-fore__"  の"You"
🔷“And I don’t see __ you __an-y -more__"  の"And"
🔷"in times__ of trou-ble__"  の”in"
🔷”I'll take you just__ the way __you are
__"  の"I"ll"
 🔷”I need to know_ that you_ will_ al-ways__ be__” の”I”

【課 題②】 決めるべきシンコペーション(裏拍どり)をカッコよく決める。
 
 ロックやポップスでは歌い方や歌手によってもいろいろバリエーションがあり、必ずしもすべてのシンコペーションを正確にとる必要はないとのこと。 しかし、ここを決めると曲全体がカッコよくなると思われる箇所については、しっかり決めると効果的との先生のアドバイス。

 例えば、
🔷”We nev-er__ could have come__ this far__" の
  ”have", "come",(いずれも3拍目のウラ) "this", "far"(いずれも4拍目のウラ)
🔷”I need to know_ that you__ will__ al-ways”の
  ”that",  "you" (いずれも3拍目のウラ)、”will", "al-"(いずれも4拍目のウラ)
🔷”What will it take_ till you__ be-lieve”の
  ”What”(1拍目のウラ)、"it", "take"(いずれも2拍目のウラ)、”till", "you"(いずれも3拍目のウラ)、”believe"(4拍目のウラ)
    *ちなみに、歌全体の中で、この箇所が一番難しく感じました。

【課 題③】: 比較的低めのメロディライン部分に注意して、言葉も音もしっかりととる。
 
高音の盛り上がる部分は慣れてくるとわりと歌いやすくなるが、比較的低い高さで上下の動きがあまりないメロディーラインは、言葉も音程もあいまいになりやすい。特に、英語や外国語の場合、低いややコクのある声は日本人には苦手をなりやすい(らしい)。さらにそこに♮や♭や♯の臨時記号がある場合には音の正確性に注意する。
 例えば、
🔷"You nev-er__ let me down__ be-fore__"
🔷”We nev-er__could have come__ this far__"
 🔷"And this I prom-ise from_ the heart__"
🔷”I__ coud-n't__ love_ you"
🔷”I nev-er want__ to work_ that__ hard__”

【課 題④】: 曲全体を支配しているパターンをつかむ。

 先生からの指摘で初めて気が付いたが、この曲は全小節にわたって、1拍目にジャストインで歌詞が入る箇所がない。
 また、歌詞の始まりは上記の低い「レ」から始まる箇所が多いが、歌の力を入れる部分は2拍目であり、2拍目には歌詞がジャストインしており、その後シンコペーションというパターンが非常に多い。
 よって、この曲全体を支配しているパターンをうまくつかむと、歌うことに余裕が出てきて、さらにリズムをとりやすくなる。

(う~む、「全体を支配しているパターン」か、全く考えたこともなかったな。先生は特にこの曲を耳にしたことはあってもほとんど知らかったようだったけど、さすがだな~)

*なお、「素顔のままで」はいろいろなバージョンで長く歌い継がれていますが、この楽譜では、2番の一部が記載されていませんでした。
【記載されていない歌詞】                   
Don't go trying some new fashion
Don't change the color of your hair, mhm-mmh
You always have my unspoken passion
Although I might not seem to care

「新しい流行やファッションを追うな~」、とか、「髪の毛の色を変えるな~」とか、うるさいこと言っているから嫌がられたのかもしれません?
 
 この”unspoken passion"という言葉は、昔聴いていた時からとても耳と印象に残る言葉だったので、省略されたのはちょっと残念。「口には出さない君への熱い想い」とか、「言葉にはできない情熱」とか、そんな感じかな。

久しぶりに「素顔のままで」を歌ったり、いろいろな音源を聴いたりしてみましたが、改めてビリー・ジョエルさんの歌とフィル・ウッズさんのサックスのカッコよさにしびれました。
ビリー・ジョエルさんのほかの好きな曲にもどんどん挑戦していきます。

猫間 英介

 



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?