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「歌うことは生きること」~世界の歌に挑戦④~ ”ラヴィン・ユー(ミニー・リパートン)”

こんにちは。
統合カウンセラーの猫間英介です。
歌うことは最高のセラピー&コーピングの一つだと思います。
私にとって、「歌うことは生きること」
 
歌うことが大好きで、歌のレッスンを受けるようになって12年になります。12年間、ほぼ週に1回、仕事帰りに夜7時半頃から約45分のレッスンを受けています。一回のレッスンで数曲やるときもあるから、これまで300近くはありそう。

仕事などでかなり忙しいとき、疲れているとき、なんとなく気分が乗らないときも、とにかくまずは行って歌っています。ひとたび歌い出せば自分の心と体に活力がみなぎってくるのを感じます。

この12年間で先生は何度か代わりました。声楽やオペラなどクラシック出身の先生ばかりですが、私は全くジャンルを問わず、自分の好きな曲、歌ってみたい曲の楽譜を持ち込んで、先生のピアノ伴奏で歌っています。毎回、発声トレーニングのあと、そのとき持ち込んだ曲を歌います。

私はクラシック音楽に明るいわけでもなく、音楽理論をよく理解していわけでもありませんが、ただ自分がいいと思った曲、心動かされた曲であれば何でもジャンルを問わずに歌いたいと思っています。

これまで歌ってきたのは、イタリア歌曲、日本歌曲、カンツオーネ、ポップス、ジャズ、ロック、ボサノバ、歌謡曲、演歌などです。言語は、日本語、英語、(意味をきちんと理解してしませんが)イタリア語、ポルトガル語などです。

ピアノ伴奏だけでマイクなしで歌うので、かなり集中して自分の声帯と五感と身体全体を駆使して挑みます。

このブログでは、これまで歌ってきた曲や今挑戦している曲、うまくできなくて奮闘していること、挫折感、高揚感、達成感、これからの目標などを書いていきたいと思います。

 私にとって歌は生きる力そのもの、「歌うことは生きること」、自分が死ぬまで歌を続けていきます。

それではさっそく今週取り組んだ曲から。


取組曲 【ラヴィン・ユー】
         ~ミニー・リパートン~
🔷歌: ミニー・リパートン  1972年
  * 5オクターブ超の音域を持つと言われていました。31歳で急逝。
🔷Words & Music : Minnie Riperton and Richard Rudolph
🔷使用楽譜:ピアノ弾き語り「ピアノ伴奏の定番名曲選」                                               
🔷発行所:㈱シンコーミュージック・エンタテイメント
 発行日: 2023年10月26日 初版発行
🔷歌詞: 英語


🔷本曲を選択した経緯 
 この曲が世に出た1972年はまだ幼かったので,、この歌に関心を持っていたわけでもなく、何かの場面で聴いた記憶は特にありません。

 それからずっと先になりますが、車の免許を取得した1980年代に、ある日車のラジオから流れてきたこの曲を聴いたときに強い衝撃を受けました。メロディーの瑞々しさ、美しさはもちろんですが、あまりにも高音の澄み切った声、それでいて言葉一つ一つを切々と訴えかけてくるような歌声に完全に魅了されました。それ以来、自分の大好きな世界のラブソングのトップの一つとなっています。

 これまで世界中の歌手によってカバーされています。自分が持っているCDやカセットテープだけでも次のような方々がカバーしています。
  海外: ジュリア・フォーダムさん、ノーマン・コナーズさん
      ダイアン・リーブスさん、シェネルさん
  日本: 今井美樹さん、EPOさん
 
 あまりにも高音と思ってため、これまで聴くだけか、アコースティックギターでのソロ弾きにチャレンジしたりすることはあっても、自分が歌うことに挑戦しようとは思っていませんでした。
 
 そして、先日、本屋で楽譜を探しているときに、偶然、この本を見つけ、すぐに「ラヴィン・ユー」が入っていることに気が付きました。楽譜を見ると、確かに女性ボーカルとしてはかなり高音の音符が多い譜面でしたが、私がいつも歌っている高さのレンジに音が並んでいることが分かりました。

 原則的に、いつもは女性ボーカルの場合には原曲の音からオクターブ高く私は歌っているのですが、今回はなんとか原曲の高さでそのままいけるのではないかと思い、さっそく、レッスンのときに先生に「今日はこの曲でお願いします。」と申し出ました。
 (あとで悪戦苦闘するとも知らず。)  

 ここからは、曲への取り組みについて述べます。

🔷課題と対応策 

A.  根本的な課題: 全く歌の世界観・雰囲気が出せない
 確かに、私の読みどおり、約2小節の全く不可能な高さ部分(後述)を除いては、高さ自体は何とかなりました。(あくまでも何とかなった程度)。
 問題なのは、私が何十年もこれだけ惚れ込んでいるこの曲の世界観というか、雰囲気というか、艶というか、みずみずしさというか、そのようなものが全く出せない。歌っていて、悲しいくらい別の曲になっていると感じました。

 これまで多分、千回くらいは聴いた大好きな曲、その醸し出される世界観も十分に受け止めてきたはず、歌詞の英語も全部ソラで言えるというのに、なんという体たらく。最高に気持ちを込めて歌っているのに、自分の耳に入ってくる自分の歌声は耐え難いレベル。 声が出ている気がしない。悔しい~。

 先生からも、「ちょっと、お経のようになってますね。」と言われてしまう始末。(グサッ、グサッ~、グサッ~) 別の曲になってしまっているレベルではない。そもそも曲になっとらんのでは。

【対応策】 なし‼
  曲全体の世界観を醸し出すなど千年早い。 まずは、個別の課題の一つ一つを丁寧にクリアしていくことが先決。 ⇒ 下記の具体的課題対応へ。

 では、気を取り直して、個別の具体的な課題とその対応策へいきます。

B. 具体的な課題と対応策
【課題①】: 休符への意識が足りない。
   名曲だからしっかり、しっとり歌いたいという気持ちが空回りして、引っ張り過ぎ、そしてメリハリがなく、さらに次の入りが遅れる。

  ラヴィン・ユーにはフレーズごとの入りと終わりに結構休符がある。
 【例】
 🔷” Lo----ving you___  is ea-sy 'cause_ you're beau-ti-ful" の最後の"ful"は八分音符一つ(♪)で終わり、そのあとに二分休符となる。
 🔷その後の、”Ma-king love with you
_____"の”you"の後にも四分休符と八分休符がある。
 🔷その後の、”is all I wa-nna do"の”do"の後にも二分休符がある。
    
 【対応策】
 🔷「休符も音楽である。」という頭では分かった気になっている言葉をもう一度頭に刻み込み、歌で体で実践する。
 🔷自分の中の曲のイメージに固執することなく、楽譜をきちんと見る。(特に、音の長さ、リズム、休符など)
 🔷そのうえで、リズムを意識してメリハリをつけて歌う。(実際、自分の歌っている声がベターっとしてるな、と感じていました。曲への自己イメージによる先入観。)

【課題②】裏拍に乗れていない。
  ラヴィン・ユーには、裏拍テンポが重要な箇所が結構ある。この裏拍に全く乗れていない。(この点も課題①と同様に、曲への自己イメージによる先入観から、メリハリのはない歌い方になっている。)
  特に裏拍への乗りが重要になる箇所は下記。
【例】
 🔷 ”__is  more__ than just ___a dream____come true__”
  の”more", "than", "just", "dream", "come","true"はいずれも裏拍

 🔷”I see _ your sun _come  shi-ning__ through____” の”I”, "see", "your", "sun", "shi-ning", "through" はいずれも裏拍
  
 🔷”The col-ors that_you bring__" の"The", "lors", "that", "you", "bring"はいずれも裏拍

 🔷”And we_ will live__ each day” の"we", "will", "live", "each", "day"はいずれも裏拍 
 
【対応策】
 🔷言葉をベッタリと伸ばすことなく、きちんと裏拍を意識して、そこに当てるように歌う。
 🔷「んタッ、んタッ、んタッ、んタッ」の「タッ」の部分に言葉を持ってくるように歯切れよく歌う。
  (ラヴィン・ユーという曲に、裏拍を意識した「歯切れの良さ」など、これまでにほとんど意識したことありませんでした。)
                     

【課題③】 サビの「ラララララ~」が間延びして聴こえる。全く平坦で情感が出ない。
特に ”La la la la la [四分休符] La la la la la [四分休符]” の部分がメリハリがなく間延びして聴こえる。この部分を歌えなければラヴイン・ユーにあらず。
                  
【対応策】
 🔷この部分は、いわゆる「リズムセクション」のように捉える。
 🔷リズムの強弱をきちんと意識する。
 🔷休符をしっかり意識して休む。
 🔷一つフィットする可能性のあるやり方としては、1拍目、4拍目、5泊目を強くする。

  *先生は、この強弱について、例えば、「ミロンガ」みたいな強弱でと言っていたが、「ミロンガ」を全く知らないので話が全くチンプンカンプン。

 後から調べてみたら、次のようなものでした。
  「一九世紀の終わりにアルゼンチンで生まれた四分の二拍子の舞曲で、通例、1拍目にアクセントを置き (時々2拍目になる)、4拍目、5拍目、7拍目にもアクセントを置いて8ビートを構成する。」とのこと。(う~む、そうなのか・・・。)

 とすると、ここでは特に4,5拍目強くということか。確かにそう意識して、さらに5拍目を次の休符を意識してピタッと止めるようにすると、メリハリが出てきた気がする。

【課題というより妥協策】
 サビの最後の超ハイトーンの”Ah_____________________"の楽譜上の一番高い音は、五線譜のはるか上、三本の線の上の「ファ#」。
普通、テノールなどのハイトーンですごいと言われている高いド(通称:ハイ・ツェー【C】よりも3つ上の「ファ」しかも「ファ#」。
 
 ⇒ 当然無理なので、1オクターブ下げて歌いました。(ちなにみ、この箇所も裏拍意識が大事)
 
 それにしても、ミニー・リパートンって本当にすごい! 素晴らしい‼

猫間英介



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