No.12 動物に対する倫理観

私は、猫を飼っています。
私は、肉や卵を食べます。
私は、病気になった際に薬を服用します。おそらく、この薬が認可される過程の中で動物実験が行われているでしょう。

動物に対する倫理について考えることを、無意識的にも意識的にも避けてきたように思います。この話題について考えれば、必ず心が乱されると想像できるからです。

猫を飼い始めて半年弱経ちました。そのせいか、以前よりも動物に関するニュースに目が留まるようになりました。
先日報道されたひどいニュースをきっかけとして、動物に対する倫理観について考えていきたいと思います。

自分の気持ちや意見をすぐに整理できる話題ではないので、今回は動物愛護に関するデータのみを書こうと思います。

動物愛護管理推進費(環境省)

環境省の予算の中に、動物愛護管理推進費というものがあります。
金額は、令和2年度予算(案)518,000,000円(352,000,000円)です。
〔主な事業内容〕
・ マイクロチップ情報登録システムの構築
・ 都道府県等が実施する動物収容施設の新築、改築の事業等に対して補助金を交付する。(補助率:1/2以内)

野良猫の不妊去勢手術助成金(自治体)

東京都八王子市の助成金額は、不妊手術1匹7,000円、去勢手術1匹4,000円です。令和3年度予算額は3,100,000円です。
不妊去勢手術助成については、実施の有無や金額など、自治体ごとで対応に差があります。
奈良市では犬猫殺処分ゼロを2年連続で達成したそうです。

動物愛護管理法の改正

平成24年改正動物愛護管理法では、犬猫の生後56日以内の販売等の禁止など、動物取扱業者の規制が強化されました。また、愛護動物の殺傷罪が、2年以下の懲役200万円以下の罰金に変更されました。
さらに、令和元年に成立した改正法では、殺傷罪に対して5年以下の懲役500万円以下の罰金となっています。

犬・猫の収容並びに処分の状況

環境省によると、平成31年4月1日~令和2年3月31日における引取り数は、犬 32,555頭、猫 53,342頭です。
引取り内訳において、「飼い主から」は、犬 3,300頭10%)、猫 10,403頭20%です。
殺処分数(殺処分率)は、犬 5,635頭(17%)、猫 27,108頭(51%)です。

また、犬・猫の返還・譲渡率は、令和元年において61.8%になっています。平成20年においては13.0%だったので、この数字はボランティアやNPOの方々の活動の賜物なのだと思います。
返還・譲渡率の上昇に伴い、平成20年度では87.7%だった処分率は、令和元年度では38.1%となっています。

---------------------------------
ここ10年間で、動物に対する倫理観が高まってきているようです。今回調べるまで、返還・譲渡率の上昇がこれほど伸びていることを知りませんでした。
今度は盲導犬や警察犬など、人間のために働く動物について調べてみたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?