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友人と暮らすこと

数か月前からシェアハウスを始めた。

やっと都内に引っ越し、夢だった幼馴染2人との同居生活を実現することができた。本当にここまでの道のりは大変だった。まず男女3人でのシェアハウスは不動産屋や賃貸のオーナーにとってはデメリットしかなく、正式な契約として通すことはほぼ無理だった。さらに最初に当たった不動産屋の担当者が最悪で、終盤には勝手に審査に通されるなど悲惨な目に遭った。

絶対に家探しが困難になることは予想できていたので、2年前ぐらいからみんなで計画し、入居予定日の半年前から実際に探し始めた。二人のうち一人は、シェアハウスのために地元から出てきて東京でわざわざ就職先を探してくれたのだ。それなのに結局成約できたのは、その友達の勤務がはじまる直前となった。

最悪な担当者に振り回された家探しは紆余曲折を極めたが、結局は今までで一番良い立地と広さの家を見つけることができたので、まあ良しとしている。


私は多分世の中でよく聞くHSPというタイプの人間だと思う。普通の人よりも神経質な一面が自分にあることも気づいていたから、他者と生活できるのかすごく不安だった。なんだかんだストレスを溜め込んでしまって、私が友人関係を壊してしまうのではないかと心配した。そして「シェアハウス本当に楽しみだね」という友達に対して、何度も何度も「実は一緒に住みたくない、不安だし、無理だよ」と言いそうになった。

だが実際に暮らしてみると、十分すぎるほどに快適だった。家の広さは全てを解決するらしい。他の2人に比べて綺麗好きな私は「掃除当番とか作らないでほしい。私の好きな時に掃除させてほしい」と無茶なお願いをしたが、「じゃあ困ったら教えてね」とか「ゴミ出しは俺がするわ」と言ってくれて、本当に助かっている。

家で友達と顔を合わせると、本当に幸せだなと感じる。もう10年かそれ以上の友達との間柄だ。リビングで笑い転げてしまう日が多い。家に帰ってきて、どうしようもなく幸せだったのでふとこのことを、こうして書き起こしたくなった。

私は家族には恵まれなかったけど、その分いい友人を見つけることができたと胸を張って言うことができる。25歳になるまで、ずっと一緒に居てくれ、喧嘩をしたこともない友人が何人もいる。そして私が死にそうなときには、ずっと支えてくれた。本当に意味のないような何気ない話もすることができる。東京という孤独の権化のような都市にいて、男女の友情なんて都市伝説のような言われる世間で、私たちはこうして友達同士で毎日楽しく暮らすことができている。

人生も捨てたもんじゃないね。

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