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かっぴらくには細すぎるんのかも

昨日はハコベラという劇団の公演を観にいきました。
ハコベラは4人の方々による劇団です。もとは九州で活動していて、数年前に上京してきたらしいです。
劇の内容は5つの作品がつまった短編集で、学園もの・下ネタ・ちょっぴり風刺的なもの、とバラエティに富んでいました。
最後は卒業式を模したつくりになっていて、ぼくはハコベラをはじめて観たくせに、これまでずっと観てきたみたいな顔をして、卒業式に出席する在校生みたいな顔をして、いま、この、この人たちの顔を目ん玉に焼き付けようと、必死に細い目をかっぴらいていました。

高校2年で先輩の卒業式に出たときも、好きな先輩の顔を目ん玉に焼き付けておこうと目をかっぴらいて、しっかり覚えたはずなのに、いまはあんまり、あのときの顔を思い出せないです。

とにもかくにも!
ハコベラはみなさん愛らしくて、胸がどきどきしました。何かをつくってそれを誰かに観てもらうということは、小手先の技やその場しのぎのハリボテを見せつけることじゃなくて周りの人を一生懸命たいせつにすること。毎日をめいっぱい生きていくこと。ちゃんと野菜を買って食べること。好きな人に定期的に手紙を書くこと。たまにおばあちゃんに電話すること。なんだと思いだしました。そうなんだって知ってるのに忘れてしまうから、定期的にこうやって思い出せてよかったです。

ハコベラの劇は富士見台駅あたりでやっていたのですが、電車でいくには少し難しい場所だったので、自転車でいきました。帰り道、いっしょに行った増田とドーナツを食べようぜとなり、阿佐ヶ谷まで自転車を走らせてミスタードーナツにいきました。富士見台にもミスドあったのに。なんで阿佐ヶ谷まで行ったのか僕も意味わかりません。

阿佐ヶ谷に向かって、サビサビの自転車を走らせているとき、肌に当たる風がなまぬるーくて、桜の花びらがアスファルトの上で渦みたーいに舞っていて、手ばーなし運転をしたくなりました。
僕は手放し運転できないので、やりません。

もし僕が手放し運転出来たら、あのとき両手をハンドルから離して、身体を起こして、風を一身に受けたのにな、って思います。それでサーカス団に入って、手放し運転で一世を風靡したのになって、思います。

今日は忘れたくないことが多かったので書きました。
あざした。

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