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僕と保健室

保健室はほとんどの人が訪れたことがあるような気がします
怪我をしたり、体調が悪かったり、悩んでいたり…

僕はたぶん、“保健室”がほんの少しだけ身近なものでした

それなのに、保健室はよっぽどのことがないと行ってはいけないんだと思い込んでいました

僕のこと

僕は未熟児網膜症です
網膜がつききっていない状態で産まれてきたので、すぐ網膜をレーザーで取り付けたらしいです

そのことは必ず親が担任に伝えるので、小学校の低学年の頃は担任にとても心配してもらっていました

小学校1年生くらいの頃ドッヂボールで、とても強い球を投げる人の球が目に当たりました
そこそこ、いやかなり痛かったのを覚えています

その後、担任の先生が僕を念の為保健室に連れていきました
幸い何もなかったです
養護教諭の先生と担任の先生が話しているのをぼーっと眺めていました

保健室の前は少し薄暗くて、それになんとなく安心していました

恐らくそれが、健康診断などを除いた初めての保健室の思い出です

小学生の時のこと

僕は小学校高学年の頃、保健安全委員会に入っていました
中間休みに保健室で仕事をしたり、手洗い場、トイレなどを見てトイレットペーパーや石鹸の点検をしていました

僕はその仕事がとても好きでした
保健室で養護教諭の先生や、委員会の他の人と雑談をしながら仕事をしていました
1学年上の先輩とも少し仲良くなれました
休み時間が終わっても、教室に戻るのが嫌になるほどでした

保健室は間違いなく僕の居場所でした

でも、たくさん楽しい話をした先生だったからこそ、弱い自分を見せることが嫌でたまりませんでした
僕は小学生の頃、体調不良や相談のために保健室に行った記憶がありません
僕だけじゃなく皆そういうものなのかなあ

そもそも保健室に行く基準(?)がわかっていませんでした
これは今もあまりわかりません

誰からもそんなこと教わっていないし、
目に見えてわかる形で基準があるわけでもない。
だから、どんな理由なら保健室に行って良いのかわからない。

そう思っていました

いや、今も少し思っています

中学生

女子と着替えることに耐えられなくなったので、保健室で着替えることを許可してもらいました

体育の前の休み時間に保健室へ行き、体育の授業に行っています
保健室にはさまざまな人がいました
体調不良の人もいれば、休み時間のたびに保健室を訪れて雑談する人、しんどい人…

いろんな理由で保健室に行っている人がいる
とても驚きました
もちろん頭ではわかっていたはずです
でも、どれだけ他の人がいろんな理由で保健室に行っていても自分には置き換えられません

たくさん関わったあとに弱みを見せるのが苦手だから
僕はほぼ初対面の養護教諭の先生に相談したのかもしれない
そんなことを考えています

保健室にたくさん行く僕は、まだ保健室に行っていい理由がわかりません
いつかなんとなくわかれば良いな


でも、ひとつだけわかったこと。
保健室に行って良いのかわからない僕でさえも受け入れてくれる
保健室に入ると息がしやすくなる 安心する

きっと、保健室ってやさしい場所なんだなぁ

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