絵の女性

仲良しのffのnoteが面白いので、私も書いてみることにする。

第一回目。いや、これが続くのかもわからないが、私の中ではささやかな記念だし、せっかくだから一番好きなものについて話そうと思う。

私は小さい頃からアニメに出てくる女の子のキャラクターが好きだ。プリキュアはもちろん(ちなみに5とかハートキャッチ辺りが世代。これもまた書きたいが、私はピンクに病的な執着を持っていたのでキュアドリームが一番好きだった)、母の趣味でセーラームーンも見てたし、年上の従姉妹がDVDを持っていたおジャ魔女どれみも見てた。きらりんレボリューションも好きだったな。

その次にハマったのがアイカツ!だ。クラスで大流行したアイカツ。例に漏れず私も好きだった。恥ずかしいことに、オタク特有の萌え声を駆使して登場人物の物真似を友人に披露したりもしていた。好きなキャラは藤堂ユリカと風沢そらだったと思う。3DSのカセットを失くした、というか恐らく友人に盗まれてからは関心が薄れてしまったが…。そしてこのアイカツ期までは、私はオタクじゃなくてファンだった。ちょっと痛いが、それでも健全でターゲット層そのままの女児だったのだ。

そんな私を変えたのが矢澤にこである。小学校高学年くらいの頃にテレビでラブライブ!の再放送が行われていて、そこで私は彼女に出会った。当時普通にブス、そしてめちゃくちゃな少女趣味の女子小学生にとって矢澤にこの存在は衝撃だった。黒髪ツインテールにピンクのカーディガンにピンクのリボン!理想も理想。マジで可愛すぎた。しかし私が矢澤にこに撃ち抜かれた要因は見た目だけではない。その高潔な魂である。そこで私は初めてアイドルの気高さを目の当たりにしたのだ(しっかりこの後、アイドルオタクにもなる)。私はラブライブにどハマりして、矢澤にこのグッズが欲しくて生まれて初めてアニメイトに足を運んだし、サンシャインの方のアニメも見た。当時の私は親に与えられたタブレットで踏んだエロサイトからの架空請求に怯えていたので、出来るだけ電気代を使わないように部屋の電気を消してテレビの音量を絞って矢澤にこの生き様を目に焼き付けていた。好きなことに一生懸命で時には手段も選ばないところも、不器用なところも、アイドルなのにちょっと口と意地が悪いところも、全部好きで、眩しくて、憧れだった。形だけでもこんな高校生になりたいという一心で化粧を覚え、二重整形をし、歯並びを治し、20cm切ったスカートを履きピンクのカーディガンを着て高校に通ったものだ。でも結局、見た目も中身も矢澤にこのような美しさにはならなかった。だからこそ好きなんだろうな。なんにせよ、ラブライブとの出会いによって、間違いなく私の人生の幹というか柱というか、とにかく立って歩いていくための大切なものとして矢澤にこが組み込まれたことは間違いない。

私のTwitterアカウントをフォローしてくれている人なら知っているかもしれないが、私はプリパラの真中のんが超好きだ。他にも好きなキャラクターはたくさんいるが、その根底にあるのはやっぱり矢澤にこの存在だと思う。別のキャラクターなんだから同じような面を見出して自分の一貫性に酔うのはちょっとな…という思いもあるが、それでも影響されてしまったんだからしょうがない。なんか小さくて気高いやつが好きなのだ。泥臭く、実直で、汗に塗れて這いつくばってもなお煌めく姿を見たいのだ。私は姑息で、臆病者で、長い物には巻かれるし、努力だって人生でできた試しがない。大学受験期もサブスクでプリパラをずっと見てて志望校に落ちた。勉強を放り出して見てもプリパラは面白かったし、めっちゃ泣けた。そんな自分の浅はかさが嫌になるが、この醜さによって絵の女性の美しさを眼差すことができているのならば、それは私の唯一の美点にさえなるかもしれない。

願わくば私も彼女たちのような美しさが欲しい。魂から滲み出るあの目の輝きと鋭さが欲しい。でも欲しいとか言ってる時点で駄目だろうな。もっと最悪なことを考えると、私は美しい女性を好きだと言うことで、その女性を眼差せる目を持っている自分の中にも同じ美しさを見出してもらおうとしているのかもしれない。駄目すぎる。けれど、私の不甲斐なさと憧れとままならなさと自己満足が、少しでも彼女たちを燃やす燃料になっていたら嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?