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美しくも優しいフリーゲーム「第七号車」をプレイしてほしい!

 これから定期的にインディーゲームやフリーゲームをおすすめする記事を書いていきます!
 最初に紹介するのは中国産フリーゲーム「第七号車」です。3~4月というこの時期にぴったりな、優しく、柔らかな感動のあるゲームだと思っています!まずはこの2枚の画像を見てください。

 この2枚の画像から感じる爽やかでゆったりとした雰囲気、そして少女のかわいらしさに惹かれた方は是非このゲームをプレイしてほしいです!!下の方にリンクがあるのでそこまで飛んで行ってもらって構いません!
 また、これを見てそこまででもないなって方もこのあとの記事を読んで、プレイするかどうか検討してもらえればと思います。

・あらすじ

 ”私”は第七号車で、一人の少女に出会った。
終点まで、まだ時間がある。
暇をつぶすために。
少女は自分のことを話し出した…

ふりーむ公式サイトより

・ゲーム内容

 一等客車で出会った少女と会話をする、それだけのゲームです。穏やかな雰囲気の中で質問と回答を繰り返していくうちに、少しずつ少女のことを知っていくことになります。

窓の外で葉が舞う光景が、動いている姿だとさらに美しいです

 彼女はどんな人なのか?なぜ友達がいないのか?なぜこの第七号車に乗っているのか?”私”は誰なのか?謎が少しずつ解けていくに従って、この列車も「目的地」へ向かっていきます。美しい風景、陽光、柔らかな空間で、彼女と”私”にはどのような結末が待っているのでしょうか…?
 この美しくも優しいノベルゲームは1時間ほどで最後まで遊べると思いますので、ちょっとした時間で心揺さぶる体験ができるのではないでしょうか。

・おすすめポイント①美しい世界

  すでに画像を見ていただけているので伝わっていると思いますが、とにかく世界が美しい!イラストのかわいらしさだけではなく、光源の柔らかさ、列車のガタンゴトンと揺れる音とそれに合わせて軽く揺れる画面、爽やかで穏やかなBGM、少女と自分しかいない、いい意味で情報量の少ない世界……すべてが相まって自然と心が安らぐような設計になっていて、プレイしていてとても気持ちのいい作品になっています!中国語のゲームを中国の方が翻訳されたとのことですが文章もこの世界にあった柔らかい感じでとてもよいです。

・おすすめポイント②独特な会話システム

 このゲームは”私”が彼女の人生について質問をしていく形で進んでいきます。その会話が、彼女の言葉から気になる単語を選び、それについて質問を投げつける画面で質問を選ぶという独特なシステムになっています。

彼女の言葉から気になる言葉を選ぶと…
このように文字が光って、
その言葉に対する質問を自分で?マークを動かして投げつけるモードに。
適切な質問を選ぶと物語が進んでいくことになります。

 このゲームはRPGツクールVX Aceで作られているのですが、RPG、そしてツクールゲーにありがちな選択肢形式にせず、このようにキーを動かして操作するスタイルにすることで、正解を探す行為が作業にならず、また考える時間が増えるためより少女の物語に没入できて、本当に会話をしているような感覚を得られる、非常に素晴らしい工夫になっています。

・おすすめポイント③爽やかな感動を生むストーリー

 短いゲームですのでできる限りネタバレは避けておきたいのですが、ストーリーも非常に魅力的です。会話を重ねていくたびに彼女のこれまでの人生に触れていくことになっていきます

 決して彼女の人生は順風満帆ではなく、辛いと感じるところも多いのです。ただ、知っていくにつれて彼女、そして彼女の周りにいる人々への理解と思い入れが深まり最後にはああ、よかったなぁと思えました。「泣ける」という評判をよく見る作品で、私自身は泣くということはなかったのですが、プレイを終えた後も幾度もふと思い出すような、そんな物語となりました。
 そして、そんな柔らかな感動が伝わるこの物語はゲームとして自分でプレイするという体験を経ることでより心に届くものとなっていて、小説や映像ではなくゲームで物語を味わうということの意義が非常に伝わる作品です。きっとこの作者は優しい人なんだろうなと、そう思えたりもしました。


・こんな人にお薦め!

①とにかく映像に惹かれた人
②ちょっと疲れていて心安らぐ時間が欲しい人
③爽やかな感動に心を動かされたい人


プレイ時間:1時間前後
プレイ環境:Windows
※RPGツクールVX AceのRTPが必要となります。DLはこちらで可能です。
※ゲームを起動すると最初に中国語のエラーメッセージが出ますが(恐らく中国語のフォントが入っていないという内容)OKを押せば問題なく起動できます。

・あとがき

 今回、おすすめ記事を定期的に書くにあたり、最初に記事にしたいと思ったのがこのゲームでした。このゲームをたまたま自分の配信で遊んだことをきっかけに「個人製作のフリーゲームにはこういう魅力があるのか」と思い、それから複数のゲームに触れるきっかけとなったので、非常に思い入れがあります。
 ふりーむへの登録が2014年なのですが、それでも現在でもその魅力は決して時代遅れにならないものがある作品です。もちろん、まだここには書いていないネタバレ要素もいっぱいあります。興味ある方はぜひプレイしてみてくださいね!
 次回もフリーゲームの予定です!なお過去に書いたゲームの記事もまとめて「ゲーム語り」というマガジンを作りましたのでそちらもチェックしてください!!


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