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ランニングと習慣化について思うこと

今年の頭に ランニングを再習慣化する という目標を立てて、だいぶ習慣づいてきたなーと思ったので、何が良かったかを振り返ってみる。

今年の1月の途中から走りはじめて毎月80〜100㎞ くらい走ることができている。(7月末時点で 600km なので、年間で1,000km くらい走れたらよいなぁなどと考えている)

元々走ることが好きだったかと言うとそんなことなくて、子供の頃はずっと柔道をやっていて、持久力というよりはどちらかというと瞬発力が求められるスポーツだったので、「走る」というトレーニングをあまりしてこなかった。毎年の持久走が憂鬱だったし、高校の10kmマラソンは毎年何かしらの理由をつけてサボっていた。10数年前の自分に「そのうちランニングにハマることになるよ」と言っても絶対に信じないと思う。

習慣化のために気をつけたこと

ランニングを習慣化する上で気をつけたことは3つある。

  1. 頑張りすぎない

  2. ご褒美をあげない

  3. モチベーションを育てる

1. 頑張りすぎない

文字通り、あんまりランニングを頑張りすぎないようにした。具体的には距離やスピードを意識しすぎないようにした。短い距離でも、ゆっくりでも良いから少しでも走るようにした。
またできるだけ切りが良いところで終わらないようにして、達成感ややり切った感が生まれないようにした。例えば 月100km 走る、みたいな分かりやすいゴール設定はしないようにして、むしろ 90㎞ くらいで若干足りなかったか〜という状態で終わるようにした。結果的に 100㎞ 走ってしまう月もあったが、できるだけ「何か達成したこと」を意識しないようにした。
小さなゴール設定は継続する上で効果的だが、そこそこ大きなゴールを設定してしまうと、その達成のために頑張りすぎて燃え尽き症候群になってしまうことが怖かった。なので、距離もスピードも気にせず、とにかく走ることを継続することだけに気をつけた。

2. ご褒美をあげない

「今月◯㎞走ったらご褒美を買う」というような、 走ることでのインセンティブ は絶対に用意しないようにした。インセンティブがあるとご褒美のために走ることになってしまい、インセンティブがないと走らなくなってしまうように感じたから。
ゴール設定もしない、インセンティブも用意しないというのは、要は 外発的動機 に頼り過ぎないようにするということで、過去にランニングを習慣化しようとして失敗した理由は外発的動機に頼りすぎてしまったからだと思っている。その当時は職場の同僚とナイキランで月の走行距離を競い合ってて、その瞬間は頑張ろうという気持ちになれるのだけれど、周りがやらなくなったり、明らかに勝てない差がついていたりすると一気に走る気持ちがなくなってしまった。その結果ランニング自体も1〜2ヶ月で終わってしまった。

3. モチベーションを育てる

インセンティブを与えない代わりに、ランニングそれ自体が楽しくなるような投資は積極的にするようにした。例えばお気に入りのランニンググッズを揃えたり。(といってもランニングで使えるアイテムなんて限られているので、ランニング用のスニーカーやタイツ、スマートウォッチを買ったくらいだが)

最初は 今月◯㎞走ったらウェアを買おう みたいなご褒美形式を考えていたが、結局走るときに使うものなので、さっさと買ったほうが気持ちよく走れるなーと順番を変えてみたところ、これがうまくハマった。
またモチベーションを育てるために ランニングについて書かれている本をパラパラと読むようにした。ランニングについて書かれている本というのは、ランニングのお作法みたいなハウツーが書かれている本というより、筆者がランニングをして感じたことが書いてあるような本だ。
例えば村上春樹の ランニングについて僕が語るときに語ること や、ランニング思考 など。

ランニングの描写を読むことで「あ~ランニング気持ちよさそうだな、ちょっと走りたいな」と思えるような本を読むようにした。

学び

このランニングの習慣化という経験を少し抽象化して整理してみると、

  1. 達成感は敵

  2. 外発的動機づけには絶対に頼らない

  3. できるだけ内発的動機を刺激する

あたりが良かったポイントなのかなーと思っている。

余談

習慣化といえば Hooked という本に習慣化のためには Investment が必要という話が出てきて、今まではいまいち腑に落ちていなかったのだけれど、今回ランニングを習慣化させる中で、お気に入りのランニンググッズを買うという Investment を通して、ランニングという行為それ自体をより楽しめるようになったということがあり、もちろん Investment することで認知的不協和を解消するようになるという心理的側面もあるとは思うけれど、それよりも大事なのは Investment で得られるものによってその Action 自体が楽しめるようになる(≒ Reward が生まれるようになる)ということなのかなーとしっくりきた。

よく例としてあげられる Twitter で5人フォローさせると〜 という Investment も、フォローするという行為それ自体というより、フォローによって Twitter がより快適になっている(その人が Reward を受け取りやすくなっている)ということが大事なのだろうと解釈できた。

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