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私が欲しかったもの-52歳シングルマザーの本音

2度目の離婚をしてすぐに。
元カレに「付き合って下さい」と言われて、付き合うことにした。

でも、本当にイザコザばかりだった。
付き合ってすぐに別れたいと思った。
何度も別れ話をしたし何度も大喧嘩をした。
でもなんだかんだ二年も一緒にいた。

その後、元恋人に出逢った。
そのおかげで元カレとは縁を切ることができた。

元恋人とは、ものすごく仲が良かった。
いつもいつも甘い空気が漂っていて最高に幸せだった。
多少のトラブルはあったけれども、本当に仲良しで、ずっと楽しかった。
だけどやっぱり、最後の最後にはイザコザばっかりで。
終わりにした方がお互い幸せだって思った。
それで終わりにした。


元カレのことも。
元恋人のことも。

全部ひっくるめて、このところ、ずっと考えていた。

イザコザするのには、何か要因がある。
そうして、それは、私自身の問題。
それを突き詰めなければ、同じ事を繰り返すだけだ。

だから。
自分と向き合って、ずっと考えていた。

いったい私は何が気に入らなくて彼らのことを大切にできなかったのだろう。

いったい私は何が嫌で、彼らとの別れを選んだのだろう。

そうして。

どうして私は、彼らとの別れを、あんなに引きずってしまったのだろう。
何を手放したくなくて、彼らとの縁を繋げ続けたかったんだろう。

自問自答する日々。
朝も昼も夜もずっと、同じ事を考え続けた。

私は何が欲しかったのか。
彼らに何を求めたのか。

きっと、それが叶わなかったからこその、別れだった。


ある日。
ふと、思った。

「誰かと人生を振り返るのって素敵だな」
と。

イザコザはあろうとも、添い遂げた夫婦は、年月を重ねて、来た道を振り返って。
「あんなこともあったねぇ」
「こんなこともあったねぇ」
と、微笑みながら振り返るのだろう。

そうか。
私。
それが欲しかったんだ。

誰かと寄り添って。
一緒に歳を重ねて。
人生の終盤に、振り返る。

そんな相手が欲しかったのだ。


だから。
元カレから「事実婚でもいいから」と指輪を渡されて。
元カレとの結婚を考えてみて。
「それは無理だ」と判断した。

状況的に元カレとの結婚はあり得なかった。

それで。
元カレのことは好きだったけれど。
「人生の伴侶にはなり得ない」
という理由で、元カレとは、いつも、別れたかった。

実際、何度も別れた。

だけど好きだから。
離れられない。

何度も別れと元サヤを繰り返した。
そんな自分に、いいかげんウンザリしていた。

そこに元恋人が現れた。

「次がいれば元カレと離れられる」
渡りに船。
そんな思いで、元カレから元恋人に乗り換えた。

元恋人とは「結婚できる」と思った。
条件的に。

でも。
良く知らない人を突然好きになれるはずがない。
そもそも、その時点で私は元カレのことが好きだったのだ。

好きじゃない相手と恋人でいるのは苦しい。
最初のうちは、元カレがいないことが寂しくて、良く泣いていた。
元恋人が側にいても、元カレのことが忘れられなかった。

それでも。

「だんだん好きになればいい」
と、元恋人の好きな部分を探し続けた。
そうして。
いくら酷いことをされようとも、別れは考えずに「続けること」だけを考えて行動していた。
だから、どんなに酷いことをされようとも「一緒にいるにはどうすればいいのか」の対策をとることしか考えなかった。

結果。
依存。笑

でも、そうしているうちに。
本来の自分が耐えられなくなった。
元恋人の嫌な部分ばかりが目に付くようになった。
あれもこれも、私には、合わないし、納得いかない…。

でも、別れるという決断ができない。

なぜなら。
「元恋人と別れる。」
ということは。
「人生の伴侶を失うこと」
だから。

ようやく気が付いた。

私が失いたくなかったのは「元恋人」ではなく。
「一緒に人生を振り返る人生の伴侶が存在する可能性」だったのだ。


それで。
同じくシングルマザーである友だちにそのことを話した。

私「私、人生の伴侶が欲しかったみたい。だから、恋人となかなか別れられないで、グズグズしちゃったんだと思う。結婚しようって言ってくれたし、条件的にも全部が良かったんだよね…。だから手放せなかったんだと思う」

友「そっかぁ。伴侶は欲しいよね。その気持ちは良くわかる。でもね!断言できるけど!!さくらの人生の伴侶は、彼じゃないってことだけは、確実!笑」

私「そっか…。そう見えてた?」

友「見えてたよー。絶対もっと芯の通った人じゃ無いと、さくらがもったいないよ。」

私「そっか…。ありがとう、そうだよね。」

友「伴侶が欲しい気持ちはわかる。だけど条件だけで結婚しても、うまくいかないよ。彼は、さくらには、合わない」

私「なんかさ、しがみついちゃった。結婚の可能性に…。」

友「ねぇ?伴侶がいるからって幸せとは限らないって、知ってるよね?笑」

私「そうだよね!二度も経験してたわ!笑」

友「さくらには、さくらが、自分らしく生きられる相手が向いてる。要らん相手と一緒にいるのは、毒にしかならないよ、人生の。」

私「確かに。いつも話聞いてくれてありがとう!」

友「てわけで、合コン、行こ?」

私「うん!行く!!」


そうして。

合コンに参加して。
思った。

私の人生で一番大切なのは、子どもたち。

次に大切なのは、自分らしく生きること。

そうやって生きる中で、もしかしたら。

本当に好きで尊敬できる相手に。
出逢えるかもしれない。

そうしたら、また、恋をしよう。
今度は「伴侶に向いているかどうか」なんて考えたりしない。
「いま、一緒にいること」に幸せを感じる。
そんな恋をしよう。

そしてもし。
出逢えなかったとしても。

いま、私は、幸せ。

だから。
それでいい。

それでいいんだ。

どうせ、この世を旅立つときはひとりきり。
ずっと誰かと寄り添い続けるなんて、できない。

この命が尽きるときには
「幸せだったなぁ」って思いながら。
子どもたちに「ありがとうね、愛してるよ」って言いながら。
この世を去りたい。

それが一番の私の望み。

でも。
いつか、恋は、したいな。

その気持ちだけは、捨てないでおく。