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【おこるでしかしぃ#20】箱根祭り伝説(2)

箱根の話のつづきや。

あの夜、観光協会の倉庫のコンクリートに血をまきちらしてうつ伏せで倒れているわしを発見した同期のやつは、思わずわしの腕をとって脈を確かめてやな、口に手を当てて呼吸を確認したらしいわ。最初は「こいつ死んでる……」て思たみたいやねんな。そういえば「だいじょうぶかっ? だいじょうぶかっ?」って体を揺さぶられてたような断片的で曖昧な記憶がちょっとだけあるわ。夢やと思とったけどな。

そんでや、東京の総合病院に行ったらな、整形外科医のインターンに先に丸いボールが付いたステンレスの棒で「カキコキッ、カキコキッ」って骨をはめられてやな、鼻の穴に詰めものをしてテーピングしてもうてんけど、そんとき医者がこない聞きよってん。

「痛いかい?」

って、

痛いに決まっとるやろおがあああああああああああああああああああああああ。
折れた鼻の骨をステンレスの棒でカキコキはめとんのは、われちゃうんかいっ。

まだまだつづく。

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