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【おこるでしかしぃ#17】憂愁の微熱(3)

そんでな、腕の骨にヒビいったまんまな、就職活動も終わったし部活も引退してもうたからな、家でゴロゴロ過ごしとってん。

金はないけど時間は腐るほどあるっちゅうたら、やること決まっとるやん。セックスや。ヒマやからそんとき付き合ってた女としょっちゅうヤッとってんな。

そないして1ヶ月が過ぎた頃な、やっとこさギブスが取れてん。いうてもまだ骨が完全にくっついたわけちゃうから、医者には「あんまムチャしたらあかんで」とは言われとってんけどな。

それでやな、ギブスが取れた状態でな、ある日またセックスしとったんや。

騎乗位でヤッとったときのこっちゃ。上に乗っとった彼女がやな、ちょっとしたハズミでな、よろよろってバランス崩しよってん。倒れたんは、わしの左腕の上に、や。

そんときはそないに痛くなかったんやけどな。次の検診のときにレントゲン見ながら医者がこない言うた。

「にいちゃん、どないしてん? またヒビいってんで、これ。どないしたんや?」
「いや、彼女とセックスしとって……」
「ムチャしたらあかんわあ。もう一回ギブスやり直しやな」

って、

一ヶ月かかって、やっとこさギブス取れたと思たら、
また一ヶ月ギブス生活かいやああああああああああああああああああああああ。
ええ加減、腕の筋肉そげ落ちてまうわああああああああああああああああああ。
誰が医者代払うんじゃあ、ぼけえええええええええええええええええええええ。

まあ、わしが払ったけどね。

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