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SDGsの視点から人材採用を検討しよう

SDGsは企業の人事採用にも深く関わりがあると言われています。SDGsではジェンダー平等や働きがいも目標にしていることに加え、SDGsに取り組んでいるということで企業イメージも上がるからです。そこで今回は、人事・採用面で注目すべきSDGsの4つのゴールと、SDGsへの取り組み例を見てみましょう。少しずつからでもSDGsに取り組んでいくことで、よりよい人事・採用の体制を構築できる可能性があります。

SDGsに取り込む人事採用でのメリット

2021年5月、株式会社ベイニッチが「22卒就活生の選社軸とSDGsの関係性」(出典:ベイニッチ調べ)に関する調査を行いました。

同調査によると「就職先企業を選ぶ上で重視した点はなんですか?」という質問に対してトップ3に挙がったのは、職場の雰囲気の良さや給与・待遇の良さ、仕事内容が魅力的か、という内容ですが、6位に挙がったのは「SDGsに対する姿勢や取り組み」です。「有名企業であるかどうか」がその下の7位ですので、就職先を決める要素の一つとしてSDGsが注目始めていると言えるでしょう。

SDGsを重視している学生は、SDGsに取り組む企業は社会的役割を果たし、将来性などがあると見ているようです。

人事・採用面で重要な4つの目標

SDGsには17の目標が掲げられていますが、この中で人事・採用面で重視したいのは次の4点です。

3 すべての人に健康と福祉を

「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」ために、感染症の根絶や有害化学物質・大気・水質・土壌の汚染の改善、道路交通事故による死傷者数の削減などをターゲットとしています。

5 ジェンダー平等を実現しよう

「ジェンダー平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」ために、主に発展途上国で行われている児童婚、早期結婚、強制結婚、女性性器切除などをなくし、あらゆる場所で女性への差別を排除することをターゲットとしています。

8 働きがいも経済成長も

「すべての人々のための持続的、包括的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する」ために、働きがいのある職の創出や、中小零細企業の設立や成長、若者の雇用のための世界規模での戦略などをターゲットとしています。

10 人や国の不平等をなくそう

「国内および国間の不平等を是正する」ために、いかなる年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、経済的地位にあっても、平等に社会に参画できる仕組みづくりをすることなどをターゲットとしています。

SDGsの簡単な取り組み例

SDGsの重要さは認識していても、何から取り組むべきか迷う企業も多いのではないでしょうか。そのようなときには、4つの目標をメインに、簡単なことから取り入れてみましょう。

すべての人に健康と福祉を

企業にできることは、従業員の健康管理や運動・栄養指導などのほか、健康優良経営法人の認定を目指すことなどが考えられます。健康優良経営法人は経済産業省の制度で、健康課題や健康増進に取り組んでいる企業のうち、特に優良な法人を顕彰するものです。

ジェンダー平等を実現しよう

子育てや介護の予定がある従業員が休暇を取得したり、テレワーク対応したりしやすくなるためには、就業規則を見直すところから始めてみましょう。男性の育児休暇を取得しやすくすると、そのパートナーが長期休暇を取得せずに済みます。これもジェンダー平等につながるため、男女ともに柔軟な働き方ができる工夫が必要です。

また、子育てや介護で仕事を離れざるを得なくなった女性への雇用機会の創出も、もちろん大切です。

働きがいも経済成長も

ノー残業デーを設ける、休暇をしっかり取得できるようにするなど、ワークライフバランスが整っている職場にすることは、労働意欲につながります。また、給与や賞与、インセンティブについての規定を明文化して、従業員のモチベーションを高めましょう。

人や国の不平等をなくそう

外国人や障がい者、高齢者の雇用の促進などによって、誰にとっても平等な就労機会が与えられるようにする方法を考えていきましょう。

今回取り上げた4つの目標以外にも、製造業の場合は自社製品の回収とリサイクル、素材に再生品を利用するなどできることも多いのではないでしょうか。製造業以外の企業でも、職場でのマイボトル推奨やペーパーレス化の推進、オフィス用品のリサイクル、海や川の近くの清掃活動など、手軽に取り入れられるSDGs活動はさまざまあります。

SDGsへの関心が徐々に高くなっている近年、SDGsへの取り組みはこれまで以上に重要です。日々の業務の中でできることから少しずつ取り入れて、よりよい企業体制を整備していきましょう。

まとめ

・人事採用においてもSDGsは重要視されてくるようになっている
・働きがいやボーダーレスは、人事採用担当が注目したいゴールである
・手近なところから少しずつSDGsを取り入れてみることが大切

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