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華道が現代に生きる意味2 〜花ひらくためにやるべき事〜

「花ひらく」という言葉。

努力が実ることや才能が発揮されることの比喩として使われます。

もちろん元々の意味合いは花が咲くこと。比喩的な表現で使われる「花ひらく=つまり努力が実を結ぶ」ためには、いろんな努力や勉強、修行などそれぞれの目標に向かって試行錯誤しながらやっていく必要がある。でももちろん報われないこともあるしそんなに簡単に花はひらかない。

そこで、華道家として言えることは、実際の花を咲かせるためにやっていることを共有して、それを実生活に変換してもらうこと。

はじめに、花を咲かすためにやるべきこと(本当の花を咲かすために)を書いて、その後生活に変換していきたい。


花を咲かすためにやるべきこと

花は必ずしも咲きません。放っておいても咲く花、手をかければ咲く花、1年に1回だけ咲く花、もちろん咲かずに散っていく花もあります。

華道家も依頼された場所に花を飾るために、調整しながら花を咲かせるわけですが、やるべきことは下記の通り。

①新鮮な水を吸わせること

②咲かせたい花以外は切り捨てること

③咲き具合を見て温度調節すること

①:水を吸わせるために切り口をいつも新鮮に保つ(水揚げ)こと。根がつまったり腐っていてはきれいな水が吸えません。

②:桜などのたくさん花がある枝物を咲かそうとすると、ある程度どの蕾を残すかの選択が必要です。つまりどの花を咲かせたいかを選ぶ事。不要な蕾も置いておくとそこに養分がいって本当に咲かしたい花に養分がいきません。

③:涼しいと開花スピードが緩くなり、暖かいと開花が進みます。咲かしたい時期と、今の開花具合を常に見極めて、咲きそうでなければ温度を上げるなど、逆に咲きすぎていたら涼しい場所に移動する調整が必要。


実生活への落とし込み

ではこの花を咲かすための3点を実生活で花開かせるために変換します。

①新鮮な水を吸わせること

→目標を達成するために必要な情報や知識を最大限吸収する。時には切り口を新しくして新しい視点を取り入れてみる。

②咲かせたい花以外は切り捨てること

→自分のゴール、目標を絞ってそこに集中する。ゴールが多いとどれも咲かない。時には思い切った決断も必要。目標以外に無駄な労力や時間を使わない。

③咲き具合を見て温度調節すること

→常に自分の目標と現状を照らし合わせ、必要な軌道修正を繰り返す。足りない場合は加速させ、逆に順調すぎる時にはもしかしたらブレーキも必要かもしれない。


こんなところでしょうか。

花は人間の象徴とも言われている。

花ぐらい文句も言わず、与えられた環境で、精一杯花を咲かすために一生懸命生きていきたいものである。


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