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Live2Dでジャグリングをさせたらめちゃめちゃ大変だった

ブログ記事をnoteにお引越しさせています。
2017年11月12日の記事です。

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Live2D Creative Awards 2017に参加しました

去年に引き続きLive2D Creative Awardsに参加しました。

ある日思いついてしまったんです…。

「Live2Dで手先が器用なことやったらどうなるんだろう…?」
「ジャグリングをさせよう!」

できるとは思ってたけど、こんなに大変だとは思わなかった……。


キャラデザ・絵コンテ

今回はLive2D用にキャラデザをしました。クロッキー帳に書きなぐる。

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新人クラウンの女の子の「ソフトキャンディちゃん」&ソフトキャンディちゃんの脳みそに寄生している「ハードキャンディ」です。

裏設定としてはある日ソフトキャンディちゃんが食べた飴玉にハードキャンディが入っていて、脳みそに寄生しちゃったー!って感じです。本体はハードキャンディなんでしょうね。

ソフトキャンディちゃんの見た目のモチーフとしてはクラウンとギザギザです。帽子の中からボワンと登場させるイメージは最初から持っていました。

あと、手首や脇は作りこむのがちょっと面倒なので隠すようなデザインにしました。Live2Dは揺れものが動くと画面が華やかになると思ってるので、揺れものたくさん入れちゃいました☆


そしてどうやって動かすか先に絵コンテを作りました。

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雑なのはいつものこと。

大体のカメラワークとキャラの動きを書き留めました。この動きができるようにモデリングしました。


手の動かし方

動かせるかどうかテスト用のファイルも作りました。

ツイッターに上げたらLive2D界隈の方から反応が多くてびっくりです。

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手はかなりパーツを分けています。去年もすごい手をモデリングしましたが、今年もですね…。ここから改良をして清書をしました。

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完成品はこんな感じ。よく見ると腕とか変なところありますが、あまり目立たないんで修正はしませんでした。修正するとさらにパラメータが大変なことになるんで…(去年がそうでした)。

ジャグリングの手のパラメータは実際に仮のボールを置いて指の形を整えました。

指は下に行くと人差し指と中指には追加で線を表示させて、

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こんな風にイラストっぽくしてみました!


ハードキャンディ(ゴースト?)の舌

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ハードキャンディの舌もどうしようか色々試行錯誤しましたね。

舌を3つに分けたり4つに分けたり……舌の裏をみせてみようかなとパーツも書きましたがボツになりましたね。

最終的に舌の奥と手前で前後2つに分けて、ポリゴンで動かしました。もうちょっといい方法があればなーって思いますね。難しいです。


ソフトキャンディちゃん(クラウン)

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これがソフトキャンディちゃんの完成イラスト!タイツがかわいくてお気に入りです。手書きアニメでは大変な柄のテクスチャを入れてみたりしました。

モデリングはPROの試用版を使わせていただきました。腕は下した状態とジャグリングの状態とバイバイの手で合計5本用意しました。

非表示でハードキャンディとボールもあるんですんごいパーツ数です。


ジャグリングアニメを作る

全身一通りモデリングしたらアニメをぽちぽち作ります。せっかく動画として書き出すので、SDK用途に制限はチェックを外して60fpsで作りました~。

カメラワークとか背景を動かしたりするのもLive2D側でやりました。なぜなら動画加工ソフトほとんど触らないもんで……。

ジャグリングはこちらの動画を参考にさせていただきました。Youtubeの収入化によりこういう資料動画が豊富なのが助かりますね。

技は初心者向けの3ボールカスケードという技にしました。3つのボールを使った有名な技です。ジャグリングといえばこの技だと思います。調べたら色々技はあったんですが、過労死しそうなんで止めました。

この3ボールカスケードだけでもすっっっごい時間かかりました。

もうやりたくない。絶対やらない。やろうとしてる人はやめたほうがいいです!

体を動かして → 腕を回して → 指を動かし → ボールの位置をずらして動かす

これを何十回も繰り返します。ひたすら根性で動かします。一部コピペをしましたが体の動きを変えたりしたので打ち直しました。

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ボールだけで2秒にも満たないのにキーフレーム数半端じゃないです。ソフトキャンディちゃんには20秒ほどジャグリングしていただきました。

とにかく腕が動くパラメータをいじるとボールが不自然になってしまうので、ひたすらひたすら調整していました。力技です。


そのあとは絵コンテ通りにキーフレームをぽちぽちと…。

ジャグリングシーン終わっちゃえば後は多少楽でしたが、ハードキャンディをふわっと動かしたり、目が3つあってそれぞれ動かしたり、舌をベロンベロン揺らしたり結構動かしましたねー。

個人的には舌の先にあるよだれがべったりと揺れてるのがお気に入りです。

ちなみに舌の質感はグミを参考に描きました。美味しそうです。


最後の顔芸シーンは脳みそに寄生されているので人間っぽくない動きにしました。カメレオンとか爬虫類のイメージですね。ギョロギョロ。

ハードキャンディとおそろいで左目がグルグル回転してるんです!去年のアルバーちゃんと違った可愛さがあってお気に入りです。


動画書き出し

一通りできたら静画で書き出してaviutlで動画編集をしていきます。

開始のレンズぼかしや画面についたよだれはaviutl側で入れました。よだれはディスプレイメントマップという歪みエフェクトを使いました。

エフェクトとか使うの初めてだったので試行錯誤の連続でした…。不透明度を下げてフェードアウトさせると不自然になってしまったので下に垂らしました。
顔芸の時はモーションブラーをかけました。めっちゃかっこよい。

BGMはyoutubeのクリエイティブコモンを利用させていただきました。

You So Zanyという聞いた瞬間ちょっと吹き出したぐらいアホ元気になれる曲です。おすすめ!

顔芸の時のBGMと最後の笑い声はフリー音源をお借りしました。

最後フェードアウトして真っ暗な画面で笑い声が響くのめっちゃ怖いです。夜に編集してたんですが「あ、ヤバイ」って思いました。

Live2Dで顔芸させると思った以上に怖くてヤバイって思うことがあるのが面白いです!漫画やイラストとは違った表情が出せるのでLive2Dは楽しいですね。


Live2D側の再生機能ではカクカクでコマ送り状態で、60fpsで書き出すと不自然な部分が大量に出てきてしまい地獄の修正作業をしました。

Live2Dのキーフレームをずらす → 静画書き出し → aviutlに持ってくる → エンコード

こうしないときちんと確認ができないのですごい時間かかりました…。

Live2Dの再生速度を50%とかにすれば多少動くようになりますが、100%の速度で動かしたときにまた違和感が出てくるのでちまちま直してました…。

追記:2021年現在では軽量再生機能というのが追加されています。これを使えば問題解決!ありがとうLive2D社!

直しすぎてジャグリングの最初とかめっちゃ遅くなっちゃいましたね。最初はもっとテンポよかったんですよ。そこをまた直す気力はありませんでした 。

最終候補ぐらいに入るといいなー ((└(:3」┌)┘))

追記:残らなかったけど、alive2017でお褒めの言葉をたくさんいただきました。

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