②ナショナル麵パン機つるつる MK-500U/昭和の「家電製麺機」を愛でる会
2台目は、東芝の永遠のライバルであるナショナル(松下電器産業株式会社)の家電製麺機、「ナショナル麵パン機つるつる MK-500U」。麺の文字が旧字体というのがすごい。環境依存文字なので文字化けしていたらすみません。
気になる発売時期だが、こちらの情報が確かであれば、1977年(昭和52年)に広告が出ていたようです。となると東芝より一年後に出た後発機。どのような差があるのでしょうか。
広告に書かれていた標準価格は、なんと26800円で東芝とまったく一緒。当時販売されていた小野式などの鋳物製麺機とだいたい同じ価格帯です。
外観
説明書類
こちらは説明書や保証書がついていました。
生地を捏ねる
それでは実際に使ってみましょう。
可能な限りパーツをばらし、洗浄してから使用しました。
玉子入りの中華麺も気になりますが、今回はベーシックにうどんを打ってみたいと思います。書かれている配合はこちら。
「強力粉150g+薄力粉350g+水225ml+塩大さじ20g」
塩分量約8%の打ち水で、総加水率は49%とかなりの多加水。そして薄力粉の割合も多め。手打ちっぽい柔らかさの配合ですね。
MK-500を名乗るだけあって、粉は東芝よりも多い500グラムが使用可能となっています。
この機械は打ち水を少しずつ入れる構造が備わっているためか、弾力のある素晴らしい生地が練りあがりました。さすが一年後発だけあって、東芝よりも一歩リードしていると言えるでしょう。これならニーダー用としてだけ購入というのも大いに有りかも!
生地をのす
「東芝めん打ち機 SE-400」では謎だった、攪拌した生地をローラーでのすまでの工程ですが、付属品に麺棒があることからもわかるように、完全な手作業でした。やっぱり。
ひとつに丸めた生地を2~4時間寝かせると書かれていましたが、時間の関係で省略。その生地をコロッケ大にして、麺棒で幅8cm、厚さ5~6mmの長方形に麺棒でのします。
電源を入れて生地を投入しようとしたところ、薄い入り口部分に挟まれて出直しを余儀なくされましたが、麺棒でがんばって薄くしたところ、どうにかローラーが飲み込んでくれました。入ってしまえばスムーズ!超ラク!
ローラーの幅が東芝と比べるとかなり広いのも大きなポイント。ダイヤルは一番厚い「1」からスタートして、2回以上通して、さらに薄くしたい場合は、ダイヤルを「2」、「3」と変えていきます。その際も2回以上通せと書かれていました。ちゃんと読まなかったのでやっていませんが。
鋳物製麺機では同じみの工程である複合圧延ができるかは謎です。かなり薄く伸ばしてからならできるかな。
麺線に切る
それでは伸ばした生地を切って、麺にしていきましょう。
電源を入れて「きる」と書かれたほうに入れると、スムーズに問題なく麺となって出てきました。ただこの麺がくっつきまくってしまいます。
やはり生地がかなりの多加水なので、打ち粉をたっぷりと振ってから切った方がよかったようです。説明書を読んだら、生地が真っ白になるくらいの打ち粉が降られていました。ですよねー。
ちなみに打ち粉は薄力粉と書かれていますが、個人的にはコーンスターチが使いやすいと思います。同じ澱粉でも、片栗粉は茹でるときにお湯がデロデロになるためオススメしません。
試食
たっぷりと沸かしておいた熱湯に打ち立ての手打ち風うどんを入れて、適当な茹で時間で茹でて、しっかりと冷水でしめて、冷やしサラダうどんでいただきました。
しっかりと水分を含んだ多加水だからこそのモチモチしたおいしいうどんになっています。まさかこのうどんがご家庭で簡単にできるなんて!
動画
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総評
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