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「表現力を売る。」日記!②


《このシリーズでは、この企画で起きたことを日々、
日記のように書き綴っていきます。

まるでドラマのように、
素敵で、時に危ういこの日々を、
どうにか残しておきたくて

そしてこれを見てくれているあなたと、
共に楽しみたく、書き始めました。

どうか共に、この物語の行く末を、
あなたと共に楽しんでいけたら幸いです。》


いくらだったか。本当に二言三言。
この企画を事業として立ち上げるのがいかに難しいかを知るには十分だった。
経営、人件費、事業計画書、、難しく果てしない言葉に危うく窒息しかける。
あまりにも現実的な言葉の数々に、思わずファンタジーを感じた。

「とにかくまずは仲間探しからだね」

聞いているのに聞いていないような、複雑な言葉をいくらか交わして、
一旦体制を立て直す。

どうやら後藤くんは、僕の計画を知るまで、同じような事業を進めるべくわずかにだが準備を進めていたみたいだ。

「高校の同期に協力してもらう為にライングループに参加してもらってるんだ。そこに合流しよう。」

後藤くんの高校の同期、後藤くんと僕は高校の同期だから


そこにはあまりにも見知った顔が揃っていた。
もう随分とみてきて、しまいには見飽きたほどの顔、
高校の三年間を共にし、一旦はそれぞれの場所へと歩き出した道が、ここに再び繋がっていたみたい。

武蔵の美術大学・日本画科の馬場寛之と、ファッションデザイナーとなった加藤巧真だった。

世界はいつだってドラマチックだ。

呼吸なんてもはやどうでもよくなって 
僕らは同じ夢だけをみていた。

あまりにも頼りなかったその顔が、今はなんだかどこまでも頼もしい。こんなはずはなかったのに、いつだって現実はファンタジーだ。

僕らは再び1つになって、みんなの足はもう踏み出されている。
まだスタートも言っていない。いつだって僕らは自由で、

そして世界はドラマチックだった。