『100 Ideas to Save the World ~Leaving No One Behind~』(ディレクター)各クリップ編
前回ご紹介しました、『100 Ideas to Save the World』の各クリップが配信がスタートしましたので、ご紹介させていただきます。(どなたでも無料でご覧いただけます。)
番組全体のお話はこちらから↓
番組をご覧になりたい方はこちらから↓
こちらの番組には4つのコーナーVTRがあり、それが各クリップとなって単独で配信されています。前回は番組全体のご紹介だけでしたが、今回は各クリップごとに細かくご紹介できればと思います。
【超繊細なアートにびっくり!(IDEA13)】
一番最初は、【IDEA13 ~Embracing Talent~】。
元番組は『no art , no life plus』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/6123007/
こちらは、日本語でも番組されてます!
https://www.nhk.jp/p/nanl/ts/N3WLV23WVY/
元々10分の番組を3分7秒にさせていただきました!
平野さんの超繊細タイポグラフィーアート。
本当に何度見ても飽きません。
そして、制作をされている平野さん自身も映像で拝見しただけですが
とてもチャーミングでステキな方です。
細かな表情をぜひ見逃さないでほしい。
(本編に入れられなかったカットもステキなシーンあるので
ぜひ見てみてください!)
私自身、弟が自閉症というこということもあったり
自分自身がアートの端くれみたいな勉強していたこともあってか
『no art , no life』当時上がっていたものは
ほぼ全部見てしまいましたね...
どの方の話も理由なしに胸を打たれるんですよ。
生き様というのか、生き方というのをすごく感じます。
平野さんや障がい者アート支援(もちろんこの言い方を嫌がる人もいますが)のこと調べていた時に、自分の弟が将来どう生きていくのか、どういう仕事につけるのか、心のどこか奥底でずっと悶々としていた日々を思い出しました。
今回の経験を通して、全てわかったわけではないけれど
アートは高度なようでもっと包括的で
もっと私自身向き合っていきたいなと思いました。
【誰も一人にしない(IDEA14)】
2番目は、【IDEA14 ~Leaving No One Alone~】。
元番組は『Direct Talk』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/.../tv/directtalk/20210525/2058659/
奥田さんはなんと先日私がADを担当させていただいた
『ズームバック×オチアイ』にもご出演いただきました。
SDGsの番組をやるにあたって、
そもそもSDGsとは何なのか、何を解決したいのかということを
考えた時に、奥田さんの考えに立ち戻ったのです。
そもそも『持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)』とは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
17のゴールの1つ目こそ「貧困をなくそう」。
奥田さんたちが取り組んでいることなのです。
先日、とある人から
「ホームレスの人って自業自得でしょ?
働こうと思ったら、働けるところはたくさんあるんだし。」
と言われました。
私はとてもショッキングでした。
ホームレスの人だって、
好きでホームレスになったわけではないと思います。
住所を持っていなければ、働くことだってできない。
今はデジタルの情報もたくさんありますから
情報にも乗り遅れるとさらに復帰するのは難しいと思います。
とても優しくないのです。
https://www.asahi.com/articles/ASNBF51JQNB2TIPE02F.html
貧困はすべての負のスパイラルになる。
食糧難になることもそう、
学習できないこともそう、
住むところがなくて精神的に安心できないこともそう、
看取ってくれる人、葬儀してくれる人がいなくなることもそう、
人との関係もなくなっていくこともそう、
貧困になるといろんな可能性がなくなるのです。
それはその時の一過性のものではなくて
ずーっと続いていくものです。
核家族化が進んでいる今だからこそより深刻な問題なのです。
『ホームレスは自業自得』そんなことを言う人がいない
優しい世の中になるために、少しでも知ってもらいたい。
それが私がこの動画を作らせてもらった願いです。
【AIで教育格差をなくす(IDEA15)】
3番目は、【IDEA15 ~Solving Educational Inequality~】。
元番組は『RISING』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2042099/
今回の映像のなかで使用していないのですが
本編のなかで湯野川さんが
つまづきの要因は人それぞれだと、
高校生であっても
中学の範囲や小学校の範囲でつまづいている
ということがある。
学校の先生もどこに基準を合わせたらいいか悩んでいる。
だから一人一人に合わせた勉強が大事だ
という話がありました。(本編もぜひ見てみてください( ´∀`))
それまさしくそうだなと思っていて
ふと、進学校に通っていた高校時代のことを思い出しました。
得意な教科はどんどん伸びていくけど
苦手な教科はどんどん落ちていく。
踏ん張りたくても土台が崩れているので
ギリギリ踏ん張ることしかできない。
日々はただただ過ぎていく。
毎日すごい課題量と、文武両道をこなさなくてはいけない。
(結果こなせれてなかったけど。)
もはやどこから立て直せばいいのかわからない。
逆をいえば、土台を立て直して行った教科は
少しずつでも伸びていきました。
コロナの影響もあってか
子どもさん世代でも1人1台のパソコンが普及されつつあります。
学力格差は将来の格差です。
こんなときだからこそ、
一人一人に合わせた教育で土台を作り
学力格差の減っていく社会になればいいなと
うらやましくもあり、ひっそり願っていたりすることなのです。
【”美”が生き生きとする力になる(IDEA16)】
4番目は、【IDEA16 ~Haircuts for Everyone~】。
元番組は『Hometown Stories』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/hometown/20210606/5003168/
こちらは元々富山局の方が制作された番組です!
https://www.nhk.jp/p/ts/GP2JL1L25V/episode/te/GP2X9M81X9/
初めて番組見た時に、そもそもドキュメンタリーとして
すごいなと心から思いました。
おそらく制作者の方の真摯で丁寧な心遣いの賜物だと思います。
(この番組はすごく制作された方の優しさと
ステキな関係性が見えます。
それでとても心が暖かくなるのです。)
この元番組のディレクターさんが
番組冒頭で投げかけていることが自分を突き動かしました。
-
黒髪が自慢で、パーマをかかさなかったオシャレな祖母。
施設に入ってから祖母は周りに合わせて
髪を短く切るようになっていました。
ボクには、祖母がすっかり自信をなくしたように見えました。
髪が短くなっただけなのに、なぜ心が騒ぐのだろう...。
-
私も、おそらくどこか大学1年の時に亡くなった
オシャレで大好きだった祖母を重ねていたのかもしれません。
私は、祖父母からたくさんの愛情をもらいました。
たくさん面倒を見てもらい、育ててもらいました。
でもその反面、上京してから特に私は
祖父母に何か返すことはできていたのだろうかと
思い始めました。
それは、特に祖母が亡くなった時
そして今も思い続けています。
その繰り返し続けた自問にどこか風穴が少し通ったのか
私はこの動画に心が動かされたのです。
ただ生きているだけでは人間おそらく生きた心地がしない。
ちょっとしたオシャレが福祉に変わる、
クオリティ オブ ライフの追求。
この制作された方の心温まる優しさをどうか無くさないように
心がけて編集させていただきました。
おばあちゃん、おじいちゃんたち一人一人のドラマに
心が打たれます。
8月下旬には、担当した#5も配信されますので
そちらももうしばらくお待ちください。
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