私の安全基地だった理科準備室のはなし
通っていた小学校は旧校舎と新校舎がロの字型につながっているつくりで、真ん中にプールがあった。
私は暇さえあれば旧校舎の理科準備室に入り浸っていた。
先生は迷惑そうな顔をする割に私を追い出したりせず、私はくさくて気持ちわるい標本を観察したり本を読んだりとマイペースに過ごしていた。
死ぬ気で頑張って普通に見える学校生活を送っていただけでほんとうは社交的じゃなかった私にとって、理科準備室は安全基地だった。
ただでさえ旧校舎には怪談がつきもので、用がなければ怖がってだれも来な