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「サウナ特化型銭湯」~~府中・桜湯

2022年8月炎暑の日。久しぶりに三多摩地区の銭湯を訪湯。
JRと京王線「府中駅」徒歩3分にある「桜湯」
なぜここへ--の話は長くなるので短めに。
西調布にあるなじみの店を久々に訪問。なんと休業。しばらく行かないうちに休業日が増えていた。呆然とするボク。
駅に戻らずぼんやり歩いていると,見事に直線に伸びた道路に行き当たる。

ふと,思った。
このままずっと歩いたらどこへつながるのだろう…。
なんだろう?夏の魔術?
こういう時にバッグから取り出すのはボクのバイブル「東京銭湯お遍路マップ」(なぜそうなる)。地図は紙(本)に限ります。

どこまでもまっすぐ道の先にあったのが府中駅。
そして府中駅に一番近い銭湯が「桜湯」
--以上が桜湯を訪問した理由(わけ)でした。

バカでしょ。自分でもそう思いました。
さすがに歩き出す前にGoogleセンセイにお尋ねしました。
「西調布駅から府中駅まで徒歩」。お答えは「1時間5分」
それを見て「行ける!」と思ったボクはやはり暑さでおかしくなっていたに違いありません。

途中経過は省略します。道々写真を撮る気も起りませんでした。足は形容詞通り「棒のように」なりました。ランニングシャツは汗が絞れる状態に!

そして飛び込む「桜湯」。きれいだなぁ。

中に入る前から何だか期待値が上がる。

いろんな湯舟があるんだ。

サウナ300円は魅力的でしたが,ここは「風呂」一本勝負。

浴室にはいると驚きの光景。
「洗い場がない」「カランが見えない」!

正面にサウナ室入り口。
右手には順番待ち用か調い用か椅子が5脚。
左手には湯舟。マッサージバスの種類が多い。
電気風呂バイブラジェットエステハイパージェットバス・・・
それで洗い場は?

迷いつつ進むと,あったサウナ椅子の裏手に洗い場です。
カランは5+6計11。少ない!ボクの経験では最小。

ペンキ絵もタイル絵もないすっきりした明るい浴室。
ところどころに涼しげに金魚が泳いでいる。

湯舟がさらに二つ。「天然鉱石風呂バドガシュタイン」水風呂。「バドガシュタイン」(舌を噛みそう)が42℃,水風呂が22℃。いい感じの温度差。

湯舟を巡っていれば汗が出る出る。
ボクにサウナは必要ありません。
ジャグジー効果も抜群で「棒足」がほぐれてくる。
サウナーの皆さんは水風呂以外は見向きもしないので,
湯舟待ちはない。あっという間にいつもの1時間。

ロビーにはソファが置かれ,漫画がたっぷり。
何やら銭湯グッズもいろいろある。

いやぁ桜湯さん,けっこう攻めていますね。
「サウナ特化型」「新世代銭湯」って感じです。

フロントの若女将に声をかける。
「いいお湯でした。サウナ人気ですね」
すると「えぇまぁ。今日は特にすごいですね」とのお答え。

ちょっと気になったことがありました。
実は「桜湯」の桶は特徴があります。プラスチック製の桶の底が「ケロヨン」でも「モモテツ」でもなく銭湯の名前入り。
ただその名前が「桜湯」ではない。「立川湯屋敷梅の湯」だったのです。

桜湯のHPより

帰宅後調べてみました。
「桜湯」は一度休業していたのです。そこを「立川梅屋敷梅の湯」のご主人が債権を引き受けて営業再開となったそうです。

湯上りに,府中駅へ向かう一本道を5分ほど進むと大きな看板が目に飛び込んできました。スーパー銭湯の看板です。こちらは駅から徒歩1分,しかも目抜き通り。こりゃぁ「桜湯」さん大変だろうなぁ。

銭湯のM&A,これはアリだと思います。他の企業の世界ではアタリマエ。
生き残りのためにはその店ならでは特長が必要。
銭湯もとっくにそんな時代に入っているんでしょうねぇ。

「桜湯」さん,ありがとうございます。いいお湯でした。

いつまでも府中でがんばってください。


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