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番外編「離任式のあいさつ」(2)

ボクの勤務校(私立高)で行われた離退任式。
センセイたちのラストメッセージ第2弾です。

皆さん,自らの進路変更と生徒の進路選択(生き方選択)をからめて,お話をされています。そのセンセイを知らなくても,きっと深く味わえるメッセージです。
よろしかったらお付き合いください。
(ボクのノ~ミソテープを再生したので,間違いがあるかもしれません)。

Iさん(家庭科。公立校に転勤)

「何歳(いくつ)になっても進路に悩む」

クラスの人に「センセイは,なんでいつも笑っているんですか」と聞かれたことがあります。それは本当に毎日が楽しかったからです。

私は皆さんのお母さんくらいの年齢ですが,
教師としてもっとやりたいことがあり,そちらに進むことにしました。
皆さんは,こんな年齢になっても,進路に悩むことがあるんだ,
新しい進路にチャレンジすることが出来るんだ

こんなことを覚えていてください。

(Sさん。国語科。退職して「新しい学びの形」を目指す)

「学校はトビラを創るところ」

人生を一つの「まち」に,シルクロードのオアシスに例えるとします。

「まち」は単独では存在できません。
お互いが必ず交易をします。
そんなときに,他の「まち」とつながる「トビラ」があるとつながりやすくなります。私は先生をしているうちに「学校の教育とはその「トビラ」をつくることではないか」と思えてきました。

自分以外のさまざまな人たちとつながる「トビラ」,
学校はそれを創っていくことができる場です。
私も,高校というトビラの中にいる人たち,
生徒や先生たちと,さまざまなかかわりをすることが出来て,
とても豊かな人生を過ごすことが出来ました。

そして学校以外にもきっと「トビラ」はあります。
その「トビラ」をつくる素材は,みんな一人ひとりの中にあります
私はここで学校の先生をやめますが,
これからもみんなが「トビラ」をつくる,
発見するお手伝いをする仕事をしていきます。

みんなのことを,先生たちのことをこれからも応援していきます。

―― 以上です。
どのセンセイも,
いろいろな想いを抱きながらセンセイをしていたんですね。
ボクは非常勤講師という立場なので,
どのセンセイとも深くかかわれずにお別れすることが残念でなりません。

きっと子どもたちの中にも同じ思いの人がいることでしょう。
Mさん,Kさん,Iさん,Sさん,皆さんありがとうございました。
皆さんの新しい進路をボクは心の中で応援しています。


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