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兵庫教育大学附属図書館広報誌Listen

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#菊地コーヒー

菊地康介のコーヒーをめぐる旅 Vol.5

モットーは「人生を丁寧に」話し手:菊地康介 / 聞き手:永井一樹(附属図書館職員) (永)とりあえず、自分の店をもつという目標を実現したわけですが、今後の夢とか目標は? (菊)ふたつあります。それをはっきり意識しだしたのは、JICAでの任期を終えた頃でしたけれど、ひとつは国連で働いてみること。もうひとつは“居場所づくり”をしたいなと考えています。居場所というのは、美味しいコーヒーが飲めるカフェ的な場もそうなんですが、別にそれに限定するわけではなくて、ライブがあってもいいし

菊地康介のコーヒーをめぐる旅 Vol.4

新型コロナでビジネス計画が白紙に 話し手:菊地康介 / 聞き手:永井一樹(附属図書館職員) (永)緊急事態宣言直後の4月11日に、コーヒーでクラウドファンディングに挑戦されましたね。 (菊)はい。新型コロナウイルスの影響で、当面は就職も難しそうだし、この1年間は、自分の力を試してみよう思ったんです。自分でどこまでやれるか、具体的には自分でおカネをどう生み出せるかを考える年にしようと思ったときに、自分でお店をつくるしかないって思ったんですよ。でも、開業資金なんてないですから

菊地康介のコーヒーをめぐる旅 Vol.3

パナマの寒村に飛ばされて話し手:菊地康介 / 聞き手:永井一樹(附属図書館職員) (永)大学・大学院を通じて、教育について研究した菊地君ですが、修了後は、突然青年海外協力隊としてパナマに。修了後、すぐですか? (菊)はい、すぐに。卒業は3月ですけど、1月にはJICAに入ってましたね。 (永)行き先のパナマも自分で希望したんですか? (菊)いや希望通りにいくのは全体の五割ぐらいらしいです。僕は特に希望はなかったんですよ。中南米でもアフリカでもどこでもよかった。 (永)

菊地康介のコーヒーをめぐる旅 Vol.2

フリースクールで培った「自由」話し手:菊地康介 / 聞き手:永井一樹(附属図書館職員) (永)まず私が知る兵教大学生・修了生のなかでトップをひた走る変人・菊地君の生い立ちを聞かせてください。 (菊) …(笑)。生い立ちは、東京生まれの東京育ちです。兄、姉、僕、弟の四人兄弟として、至って普通の両親のもとで育ちました。ただ他と変わってたところは、兄がまず学校に行かなかったんです。兄とは六つ離れているんですが、僕が幼稚園に上がった頃には、もう不登校になっていて、ふと気づいたら姉

菊地康介のコーヒーをめぐる旅 Vol.1

菊地康介君という若者がいます。 教育コミュニケーションコースの大学院時代に、附属図書館のアルバイトをしていました。 たくさんの教員免許を取得して、修了後は、日本の学校現場に出るかと思いきや、青年海外協力隊に入り、単身パナマに。 外国人がひとりもいない山間の村で小学校の教員を務めたあと、折角だからと、趣味であるコーヒーをテーマに、中南米を巡る旅に出ます。 グアテマラでの貧しいコーヒー農家たちとの出会いを通じて、彼はコーヒー豆のフェアトレードをビジネスにすることを思い立ち、その