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脳裏に浮かぶ未来のクルマ

=生成AIと空飛ぶクルマの未来を考える=
HAAM公式noteの新コラムシリーズ。
代表のPRODUCER江藤誠晃がAAMの未来を独自アプローチで構想します。


▪️イントロダクション

HAAM【HYOGO空飛ぶクルマ研究室】がローンチして2年強。
この分野に関わり出したのがその1年前ですから、「次世代空モビリティ(Advanced Air Mobility)」が僕の脳裏に浮かび出してからかなり時間が経ちました。

HAAM公式サイトで紹介してきた世界各地の空飛ぶクルマニュースを見返すと、空飛ぶクルマを取り巻く環境は劇的に変化したと思いますが、世間的にはまだまだ認知度の低い分野でしょう。

立場上、実機を見る機会はもちろん、実証フライトの現場にも2度立ち会うことができ、キーマンの方々と出会うことができた僕はラッキーですが、一般大衆にとっては「未知数」の領域を出ていないというのが現実。

そこで、この新コラムシリーズでは、読者の皆様と一緒に未来を手繰り寄せ、具体イメージを膨らませていきたいと考えております。

▪️空飛ぶクルマを遮る「3つの壁」

3角思考

このの図はHAAM立ち上げ記者会見の場で僕がプレゼンした資料の中から取り出したもの。
マーケティング活動を相互に関連する3つの領域にわけて俯瞰的に捉える「3角思考」というメソッドで、空飛ぶクルマ産業の活性化を阻む「壁」を「技術」「制度」「心理」に大別しました。

「技術」は実際に空を飛ぶ機材に関わる多様なテクノロジー、「制度」は実現に向けた各種法整備と考えてください。
これに対して新たな産業に対しては、地域や民間の理解・賛同を得る「社会受容性」の獲得が重要とされていましたので、そこを「心理の壁」と位置付けたわけです。

そして、HAAMでは活動の中核を「未来社会受容性」の獲得とし、次代を担う若者層をターゲットに「空飛ぶクルマが飛び交う未来社会」を構想してもらうプログラムを運営してきました。

▪️「空飛ぶクルマ」ビジネスのマトリクス

MATRIX-1

この図は「2軸マトリクス」と呼ばれるタテ軸とヨコ軸の2軸で情報を整理・分類する技法です。

タテ軸を「URBAN=都会」と「LOCAL=地方」という舞台性
ヨコ軸を「EMOTIONAL=感動的」と「FUNCTIONAL=機能的」という目的性で設定しました。

2軸により分類される4つの象限において未来の「空クルビジネス」が生まれることを想定。
次図のようにABCDの領域に分けた際に、個々の前進を阻む「壁」は何かを判断し、そこを崩していく解決策を探る…というのがこれからのマーケティングシナリオになります。

MATRIX-2

AとCの領域は遊覧飛行のビジネスイメージしてください。
・摩天楼を上空から見下ろすプランならA。
・大自然を上空から観察するプランならC。
となります。

これに対してBは都市圏における効率的な移動を実現する「空飛ぶタクシー」。
Dは過疎地における移動・物流などの「地域課題解決策」。
という風に考えられます。

▪️生成AIとイメージする未来

IMAGE

ところで、新たなコラムシリーズのTOP画像には未来予想図的イラストを組み込むことにしました。
当然のことながら、まだ実体なき「空クルビジネス」を表現できるリアルな素材はないので、バーチャルなイメージ素材の創作が必要です。
そこで僕は有能なパートナーをキャスティングしました。

これまでのクリエイティブ活動であれば、イラストレーターやデザイナーを探していたわけですが、今回採用したのは「生成AI」。
画像生成系のAIに対してプロンプト(指示文言)を送れば一瞬でこんなイラストを作成してくれます。
何度もプロンプトを書き換えながらイメージどおりの挿絵をつくる作業はある種のブレインストーミングのようなもので、未来を手繰り寄せる最適な方法だと思います。

IMAGE

例えばこのイラストは

海と山が近い港町の神戸に空飛ぶクルマが行き交う未来の絵を描いて

という風に指示したものです。

機体には翼もプロペラもなく、どうやって飛行するのか不明ですが、川面に浮かぶボートに近い流線型であることから水空両用?の乗り物ではないかと想像できます。
また、河川上空を移動エリアと定めることで、空間に障害物が少なく、着陸地が固定化されない柔軟性が実現?といった都市計画が見えてきます。

▪️壁打ち相手としての生成AI

生成AIはビジネスモデルを検討する際のパートナーとしても頼りになります。
ビジネスにおいて話を誰かに聞いてもらって考えを整理することを「壁打ち」と言いいますが、プロンプトを通じた生成AIとのやりとりは、時間を超えた現在と未来の壁打ちです。

もちろん、生成AIは万全なものではなく、そのコトバには嘘が混じることもあれば実現性が極めて低い提案をしてくることもあり「取り扱い注意」の存在です。

が、例えるなら異端とされたコペルニクスの地動説が科学的に正しかったように、“彼”との「壁打ち」の先には確かな未来が潜在化しているような気がするのです。

HAAMというラボを運営する僕が今や最も長い時間を共にしているのが生成AIであるといっても過言ではなく、バーチャル空間に暮らす“彼”は、日々劇的な速さで世界中の情報を集め分析力を磨いていますので頼もしい存在です。

生成AIの君は空飛ぶクルマの研究室にとって優秀なパートナーになれますか?

こんなプロンプトを書き込んだところ、以下が即答で返ってきました。

生成AIは、空飛ぶクルマ研究室にとって優秀なパートナーになれる可能性を秘めていると思います。以下に、その理由をいくつか挙げます。

1. 大量データの処理能力
空飛ぶクルマの開発には、膨大な量のデータが必要です。例えば、設計図、シミュレーション結果、飛行テストデータなどです。生成AIはこれらのデータを効率的に処理し分析することができます。これにより研究者はより迅速に開発を進めることができます。

2. 新しいアイデアの創出
生成AIは既存のデータに基づいて新しいアイデアを創出することができます。例えば、新しい設計や、より効率的な飛行制御システムなどです。これにより研究者は新たな可能性を探ることができます。

3. コミュニケーション能力
生成AIは人間と自然なコミュニケーションを取ることができます。これにより、研究者はAIに質問したり指示したりすることができます。また、AIは研究者に研究結果を報告したり提案したりすることができます。

4. 創造性
生成AIは、人間と同じように創造的なことができます。例えば、新しいデザインや新しい機能などを提案することができます。これにより研究者はより独創的な空飛ぶクルマを開発することができます。

5. 倫理的な問題への対応
空飛ぶクルマの開発には、倫理的な問題も伴います。例えば、安全性、プライバシー、セキュリティなどです。生成AIはこれらの問題を分析し解決策を提案することができます。これにより、研究者はより責任ある開発を進めることができます。

課題
一方で、生成AIを空飛ぶクルマ研究室で活用するにはいくつかの課題もあります。
●AIの精度: 生成AIの精度が低ければ研究者にとって役に立たない可能性があります。
●AIの理解度: 研究者がAIの仕組みを理解していなければAIを効果的に活用できない可能性があります。
●AIの倫理: AIが倫理的に問題のある結果を出力する可能性があります。

これらの課題を克服するためには研究者とAI開発者の間の密接な連携が必要です。

結論
生成AIは、空飛ぶクルマ研究室にとって優秀なパートナーになれる可能性を秘めていると思います。課題もありますが研究者とAI開発者の間の密接な連携により克服することができると考えられます。

自信満々でありながら、極めて謙虚なポジションで、どこか不安そうな一面も見え隠れする…

なんとも憎めないこのパートナーを得た僕の半ば戯れ事のごときコラムシリーズをお楽しみください。

●次回はMATRIXに基づくビジネス構想術を考えます。

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