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山川 和大 選手へのインタビュー ブレイバーズ通信 2022年5月号


 関西独立リーグの2022年シーズンも開幕を迎えました。ファンの皆様、今季も応援よろしくお願いいたします!


 今月号で特集するのは、3月4日にブレイバーズへの復帰が発表された山川和大選手です。2016年まで前身球団「兵庫ブルーサンダーズ」に所属し、リーグでもチームでも史上初めてNPBからのドラフト指名を受けた“関西独立リーグの英雄”に、プロ時代のことも含めて色々な質問をしました。


山川選手へのインタビュー


写真上:この写真のように、山川選手は常に楽しむことを忘れない。


もう一度、納得のいく投球がしたい


 ――昨年10月に読売ジャイアンツ(以下、巨人)から戦力外通告を受けました。現役続行とのことですが、何を目標としていますか?


 (山川)当初、現役続行は考えていなかったです。昨年、巨人から戦力外通告を受けて、僕の中でも野球をやりきったという気持ちがありました。全く別の仕事の話もいただいていました。

 ただある事情で、昨年12月から体を作るためにトレーニングを積んでいく中で「自分はやっぱり野球が好きなんだな」と強く感じました。怪我に悩まされた昨季は、1球たりとも自分が納得のいくボールを投げることができなかった。そこだけは心残りだったので、もう一度投手としてベストな投球をすることを目標に、現役続行を決意しました。



自らの永久欠番をつけない理由


写真上:どんな数字でも似合う男だ。


 ――2016年ドラフト指名時につけていた背番号17(その後永久欠番に)ではなく、背番号30を選んだのはなぜ?


 (山川)僕の野球人生で初めて貰った背番号が30番だったからです。ブルーサンダーズ時代も初めに選んだのは30番だったので思い入れは相当強いですね。巨人を退団し、もう一度初心に戻って再起を誓おうという気持ちで、兵庫ブレイバーズでもこの背番号を選びました。


ブレイバーズに帰ってきて感じたこと


写真上:アメニスキッピースタジアム内の記者室にて。


 ――6年ぶりに、このチームでプレーすることになりました。当時と比べて、どのような心境の変化がありましたか?
 

 (山川)ブルーサンダーズに入団した当時、僕はまだ19歳でした。28歳になって復帰した今、ブレイバーズの若い選手たちをそばで見ていると「そういや僕にもこんな時代があったなあ」と感慨深いですね(笑)。

 当時の僕も、先輩方から色々なことを教えていただきました。今度は僕が伝える番です。巨人時代の経験も含めて、僕がわかることなら、どんどんアドバイスしてあげたいですね!

 
 ――今のブレイバーズで楽しみな選手は?


 (山川)中村巴留投手と柏木キャプテンですね。二人とも素晴らしい素質を持っていると思います。ただ、プロに行くにはまだまだ改善しないといけない部分も多いです。そのことは本人たちが一番分かっていると思うので、さらなるレベルアップに期待しています。
 


読売ジャイアンツ時代の思い出


写真上:アメニスキッピースタジアムのチラシの前で。快く撮影に応じてくれた。


 ――巨人時代の思い出は?

 (山川)プロ4年目には二軍でたくさん投げさせてもらえて嬉しかったです。他の選手たちのおかげですが、イースタン最多勝のタイトルも獲得しました。けれども、勝負の5年目に怪我でシーズンを棒に振り自由契約。

 でも体がボロボロな中でベストを尽くしたという自負はありますね。山口俊投手には特にお世話になりました。山口投手と初めてキャッチボールをした時は、球質が良すぎてビックリしました(笑)。


 ――坂本工宜投手とは巨人時代でもチームメートでしたが?

 (山川)ずっと仲良くさせてもらっています!プロ時代はずっと一緒にいました。昨年に彼がこのチームに入団したのも僕が紹介したからですし。そして「今年から俺もブレイバーズ行くわ」って(笑)。二人揃って活躍したいです。


 ――最後にファンの皆様へ

 (山川)野手としては9年ぶりのプレーとなりますね。投手では若手に譲りませんよ!焦らずに、でも焦りながら必死に調整しています。元気印が帰ってきたので、ファンの皆様はぜひ応援しにきてください!!


写真上:後輩選手ともコミュニケーションを欠かさない。


(このインタビューは2022年3月23日に行われました)

山川和大#30
 兵庫県神戸市出身の元プロ野球選手。1995年1月4日生まれ。右投左打。166cm74kg。芦屋学園高校を経て芦屋大学に進学した2013年に、兵庫ブレイバーズの前身球団「兵庫ブルーサンダーズ」でのプレーをスタートさせる。投手としての才能が開花し、球速も最速152キロをマーク。プロのスカウトからも注目されるようになった。2016年のドラフト会議で、読売ジャイアンツから育成ドラフト3位指名を受けて入団。関西独立リーグ所属選手では、初のドラフト指名によるNPB入団選手であった。プロ入り後は、2020年に二軍で最多勝のタイトルを獲得するなど、有望な若手投手の一人として期待されたが、度重なる怪我に泣かされ2021年オフに自由契約。古巣に復帰した今季は、怪我からの復活を果たしたい。

ブレイバーズ通信 2022年5月号

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