[HSBG]データから見るバトグラ(ヒーロー編)

HSreplayやFirestone、BG技術部のデータ収集ツールなど
バトグラの情報は様々なツールで参照することができますが、
どうやって見ればいいの?どう使えばいいの?
という一例を示していきます。
※今回はヒーローデータをご紹介
もしかしたら新しい世界が見えるかも?

(HSreplayはTier7というサブスクライブして見れる詳細データがありますが、今回はそれは抜きにしてご紹介します)


ヒーロー概要について

HSreplayやFirestoneでは、
それぞれ以下のようにヒーロー勝率を確認することができます。

HSreplayでのヒーロー概要情報
Firestoneでのヒーロー概要情報

取得元が違うため、全く同じデータになってはいないのですが、
傾向を見るのであれば、どちらもほぼ同じと言えます。


平均順位について

バトグラは1~8位までのため、
平均順位4.50以上であれば平均以上に勝っている(パワーがあるヒーロー)と言えます。

勿論、自分が使い込んだヒーローやプレイスタイルに合ったヒーローでは勝率以上の結果を叩き出すこともありますし、
使い方が難解なヒーロー、使い方がまだ広まっていないヒーローでは勝率が低く表示されることもあります。

あくまで参考情報程度になりますが、
あまり使っていないヒーローばかりが選択肢に上がったのであれば
指標として見てみると良いかもしれません。


ピックレートについて

ピックレートは選択肢に提示された時に、どれぐらい選ばれているかの確率となります。

主にそのヒーローがどれだけ人気なのかを示しており、
基本的にこの数値が高いほど信頼性が高く、
極端に低いヒーローは偶々上振れ・下振れただけの可能性があるため注意が必要です。

…と言いたいのですが、もう一つ事情があります。
BANによって選ばれないヒーローがいることです。

例えばシャダウォックやジャンディス・バロフなど
マーロック・獣というトークンがいるかどうか非常に重要なヒーローであれば、
それらがBANされている時に選ばれない可能性が高い = ピックレートが下がる
という訳です。

つまり人気であると共に、常に安定した動きができるヒーローがピックレートとして高くなるということです。


順位分布について

そのヒーローの最終順位がどこになったのかを示す確率となります。

平均順位が高いほか、目的によってこの順位分布がどうなっていくかは重要な要素になります。
例えばバトグラのコミュニティ大会では、

  • 予選は4位以上で通過

  • 決勝は1位のみ勝利

という大会が少なくありません。
これを鑑み、取りたい順位に則ったヒーローを選ぶ必要があるわけです。

1位を取りに行きたい場合の順位分布

1位も高いが8位も高い、事故る可能性が高いV型
1位から大体順に下がっていく左三角形

4位以上を取りに来たい場合の順位分布

1位は取りにくいものの安定感抜群の山形



ヒーロー詳細画面

ヒーロー詳細画面では、更に細かい情報が掲載されています。
これ以降は無料で見れない情報が含まれてきます。


ターン毎のヒーロー平均勝率(HSreplay、Firestone)

HSreplayで見れるターン毎の平均勝率
Firestoneでは自分のプレイ内容と比較される(グローバルデータは13ターンまで)

このデータからはヒーロがどういったタイプ(スイング系、安定系)かがより顕著に表示されます。
大別すると下記の4つに別れます。

  1. スイング系であれば序盤が低い右肩上がり型

  2. 安定系であれば中盤が非常に高い山形

  3. 序盤から平均以上の優等生型

  4. 序盤しか強くないガキ大将型

平均順位が高いヒーローは、その強いターンを如何に活かすか
平均順位が低いヒーローは、その弱いターンを如何に挽回するか

がヒーローを活かした使い方と言えます。

スイング筆頭の右肩上がり型
安定型筆頭の中盤番長
全体的に強い優等生型
滑り台のように落ちていくガキ大将型


ターン毎の盤面スタッツ情報(Firestone)

各ターンで「盤面全体でどれぐらいのスタッツになっているか」
のデータです。
そのヒーローが

  • ビッグスタッツ型が向いているのか

  • システム型が向いているのか

確認できるとともに、そのヒーローの成長に対して自分が上振れているのか下振れているのか判断することもできます。
(システム型に関しては強弱が測りにくいのですが、同ターンのビッグスタッツ型に対抗できる構築ができているかが指標となります)

またビッグスタッツ型であれば、この大体の数値を確認することで
対戦相手の大体の盤面の強さを想定することもできます。
非常に中身に濃いデータの一つです。

ビッグスタッツのエレメンタル代表格シェンバーラ
システム型代表格のン=ゾス


レートとの相関と強弱

各データサイトには、大抵抽出データをレートで制限する機能があります。

HSreplayでは全体、およびTop50%が無料で。Top20, 5, 1%は有料で制限できる。
Firestoneでは全体、およびTop50, 25, 10%それぞれが制限できる。

プレイヤーのレートと、各ヒーローのデータには
一定の相関関係が存在します。
ざっくり列挙すると以下の通り

グローバルの全体データでは

  1. 使い方が簡単なヒーローは順位が上がりやすい

  2. 序盤の動きの常道など、事前知識が必要なヒーローは順位が下がりやすい

  3. アドリブが必要な難易度の高いヒーローは順位が下がりやすい

レートが高ければこの逆のことが言えます。
二例を挙げましょう。

現在Tierトップに表示されるイセラですが、
オールプレイヤーでは
平均順位3.88、64.5%という化け物じみた数値を叩き出しますが
Top50%に制限すると
平均順位4.06、63.6%と若干数値が下がります。

これはイセラが特定のミニオンをピックすれば強いという単純さと、難易度に対しての成長速度が非常に高いこと、ゲームを熟知していないと追いついたり、対策が打ちづらいということが察せられます。

平均順位3.88、64.5%という化け物
平均順位4.06、63.6%と高いが明らかに落ちている、8位率も高目


もう一例
トッププレイヤーたちのTier表でトップ常連のジャンディス・バロフ。
適正なBAN、序盤の動きの常道、トリプル発見後のアドリブなど
ある程度序盤の動きがテンプレートされた現在でも、難易度が高めなヒーローの一人です。

このジャンディス・バロフに関しては
オールプレイヤーでは
平均順位4.63、48.1%というピックの人気はあるが明らかに弱い数値
Top50%に制限すると
平均順位4.59、49.6%と若干数値が改善されます。

これは上位陣が軒並み「強い」と評価しているものの、
なぜ強いのかをあまり理解せずに使っている可能性が高いことと
理解して使ったとしても事故で死ぬ可能性が高いこと
という難易度が非常に高いことが察せられます。

平均順位4.63、48.1%という負けヒーローレベル
平均順位4.59、49.6%と若干改善するがまだ低め

上位陣のTier表で高いけれども、データサイトで評価が落ちているヒーローは、大抵が難易度・事前知識の要求値が高く注意が必要です。
使用する前に「適正BAN」や「序盤の動き」などの情報を下調べすると良いかもしれません。
(強いと言われているヒーローには大抵記事があります)



最後に:データに踊らされないために

レートとの相関に書いたように、
表示されるデータには他に影響される要因があり
あくまでデータでしかないことを意識しなければなりません。

  • 何故そのデータになったのか?

  • 取得されたデータは自分に取って有用なものか?

  • 他に影響される要因はないのか?

  • 属人的なものか、普遍的なものなのか?

など裏にあるものを深読みしていくと、
更に興味深い事実が見つかるかもしれません。



その他紹介

HSreplayのTier7

HSreplayではサブスクライブ(Tier7)を行うことにより、無料では見ることができないデータの制限が解除されます。

主なデータとしては

  • 自分の戦績(レート推移やヒーローごとの取得順位)

  • 表示データのレート制限の解放(Top20, 5, 1%)

  • 各ヒーローが勝った場合のアップグレード推移などのメタデータ

  • 各ミニオンのリストと強弱、勝率

  • 構成のティア、ゲーム進行の推移

といった、有用なデータが非常に盛り沢山のため
更に見てみたい方は月額$4.99となっています。
他のゲームモードもプレイしている方は、HSreplay全体のサブスクとして$7.99のプランも存在します。


HSBG技術部のHearthstone Deck Trackerプラグイン

HSBG技術部(chox氏)のDeck Trackerプラグインもプレイデータ収集ツールとして存在します。
これはプラグインを導入してDeck Trackerを利用しながらプレイすることで、自分の戦績や構成、各グレードアップターンや戦闘の推移など、酒場の購買を除いたほぼ全てのデータが記録されます。

また、外部スプレッドシートの連携を行えば
他の導入プレイヤーの生データを参照できたり、chox氏がたまに行っているデータ分析ツイートの元データとなります。
導入したい方は参考サイト、ツールからdiscordへ行くと
丁寧に導入のサポートもしてもらえます。
(手順書もあります)

データの極々一部を極秘公開
分析データのツイート




参考サイト、ツール

HSreplay

Firestone

chox氏のデータ収集ツール(discordリンク)


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