「リードマインド」後書き
こちらはフリーノベルゲーム「リードマインド」の後書きです。
(URL:https://novelgame.jp/games/show/5408)
ネタバレ満載なのでTRUEエンドクリア後に見るのを推奨します。
攻略は↓の記事で公開しています。
ここから後書きです。
※かなり長いです。9000文字あります。
はじめに
今作は、私がティラノビルダーで初めて作ったゲーム「READ-MIND -PSYCHIC GAMBLER-」のフルリメイクです。(ここからはリメイク前のことをREAD-MINDと表記します)
2015年、ペンタブを買ったことをきっかけに昔挫折したゲー厶制作に手を出したんですが、その時にティラノ練習用に作ったのがREAD-MINDでした。
READ-MINDの案自体は前から小説としてあったんですが、トランプゲーム部分を小説で伝えるのは難しかったので、これをゲームでやろう!と作り始めました。
トランプゲーム演出とかいう、明らかに初心者がやるべきではないものに手を出したのに完成できたのはティラノビルダーのおかげですね。
ですが当時は投稿しても全く反応がなく、さらに当時のティラノのバグ(?)でセーブができないという致命的な不具合がありました。
なのでいつかリメイクして新作のようにプレイしてもらえたら…というのは「ヘブンズ・ロワイヤル」制作中の時から考えていました。
リメイクは最初個人で作ることを想定していましたが、同時にサークルで完全新作を作り始めていて、その新作に専念しても今年中に完成できないのは明白でした。
なのでメンバーの提案で、新作を一回置いておいて、このリメイクをサークルでやることになりました。
タイトルをリメイク前から変更した理由は、英語が長くて覚えにくいのと検索に引っ掛からないからです。
実はREAD-MINDには続編が存在するんですが、この続編はシナリオが駄作だったことと直せないバグがあり、公開せずボツになりました。
これは今後も公開する予定はないです。
しかしこのボツ続編がなければヘブンズは存在しなかったと思います。
これについては後述。
カードゲームについて
難易度
難易度はリメイク前からかなり下げました。
リメイク前はノーヒントで選択肢だらけの死にゲーでした。
こんな運ゲーではTRUE到達どころかエンド前に挫折する人もいたと思います。
なのでリメイクする時は難易度を下げようと決めていました。
そのため余計な選択肢を減らし、ミハエルにある程度ヒントを言わせました。
このゲームの難易度は、プレイヤーがどこまでミハエルのセリフを信じるかによって変わると思います。
・クイーン抜き(初戦)
スリーカードモンテという、このゲームに似たマジックがありますが、どちらかと言うとババ抜き終盤の駆け引きに近いゲームです。
ミハエルは取る側なのでイカサマはできませんし、初戦なのでシンプルでかつ難易度を極力低くしました。
クイーンではなくジョーカーでもよかったんですが、ジョーカーの扱いはゲームによって変わるのでルール説明が複雑になります。
なので今作は全体を通してジョーカーを使わないことにしました。
なぜクイーンなのかというとリリスのミドルネームですね。
・ブラックジャック(シトリー)
既存のブラックジャックを少しアレンジしました。
既存と違う部分は、Aの扱いとJQKの除外です。
本来のルールだとAは1か11か選べますし、JQK=10と扱うんですが、初見にも分かりやすくするために変更しました。
表示するトランプの枚数が多く大変だったのを覚えています。
リメイク前はJQKを除外していませんでしたし、特にこのブラックジャックの難易度が高かった記憶があります。
なので選択肢の数を減らし、ヒントも増やして難易度を下げました。
・ハイアンドロー・ポーカー(ラミア)
インディアン・ポーカーとハイアンドローを混ぜた比較的シンプルなゲームです。
ラミアは表情差分も面白いのでスクリプト担当としては癒しでした。
難易度に関しては、ラミアかディーラーかの選択肢の方が難しかったかもしれません。
普通のポーカーをやるのも考えたんですが、初見に役の説明が必要だったのでやめました。(実際自分の周りでポーカーのルールを分かっている人は少なかったので)
ちなみにタイトル画面のミハエルの手元のカードは、ポーカーのロイヤルストレートフラッシュになっています。
・リード・カード(リリス)
シナリオを書いていた時の想像を超えて演出が難しかったです。
リメイク前はアンビシャス・カードという表記でしたが、実際のアンビシャスとはかなり違うので変更しました。
カードを取った人が柄を見ている間に、束の裏を見ようとする素振りはなかった、といったセリフがありましたが、これは私が昔実際にやっていたイカサマです(笑)
小学生の時休み時間にトランプをやるのが流行っていまして、私がやっていたのがこのマジックです。
(当時はスピードをよくやっていましたが、スピードは心理戦より反射神経なのでゲームにはできませんでした)
柄に視線が向くので、相手が複数いても意外とバレなかったりします。
・ブロークン・ハーツ(主催者)
ハーツというトランプゲームはありますが、これはティエラの言う通りオリジナルのゲームです。
プレイ動画など観ていると、このゲームが存在するのでは?と検索する方もいらっしゃったようです。(すみません…)
主催者がスペード、挑戦者がハートを使う理由は、スペード=「剣」「死」、ハート=「心」だからです。
基本的なルールはカイジのEカードに影響を受けていますね。
ミハエルのセリフ「もしカードに血がついたら目印になる」もそのオマージュだったりします。
あと、シナリオを書いていた頃は結構頭がこんがらがった記憶があります。
普段より頭を使うので頭痛にやられ、コイン枚数の計算をミスってキャラが負けているのに喜んでいるシナリオにしてしまったり…最終的に本物のトランプを使って考えたりといろいろな思い出があります。
エンドについて
今作はノーマルエンドとトゥルーエンドがあります。
ノーマルとは書いてますがミハエルにとってはハッピーエンドなので、これはエンド2という扱いにしようか迷いました。
ただノーマルで報われるのはミハエルだけですし、ティエラは健在なのでトゥルーエンドの方が上という扱いにしました。
リメイク前はミハエルとリリス以外の参加者が能力を奪われて殺されていたんですが、リメイクのトゥルーで生存させました。
せっかく分岐するのに、どのエンドもシトリーとラミアを助けられないのは後味が悪いからです。
ミハエルは能力者を助けることはできても、能力に関する研究まではできないので、トゥルー後(未来)を収まり良くするためにシトリーの生存は重要だったと思います。
(先述のボツ続編が公開できないのは、シトリーとラミアの死が前提のシナリオという理由もあります)
実はリメイク前はエンドがあと2つありました。(合計4エンド)
一つはリリスと全く仲良くならずにティエラ戦を終えて、家に帰って未来の自分に手紙を書くというエンドです。
これは回収条件が面倒なわりにスチルもなかったので、未来の自分への手紙だけ現在のトゥルーエンドに加筆するという形で残しました。
もう一つはティエラ戦後、リリスにミラの正体を話すかという選択肢を作り、そこで話さないエンドです。
話さないエンドは、そっけなくリリスと別れた後、リリスがマジックショーに行って正体に気づくという内容でした。
これは、ここまできて分岐させる必要性を感じなかったのでなくしました。
UI
リメイクで一番変わったのはカードゲームパートなんですが、リメイク前は立ち絵と立ち絵の間にカードを表示し、ルール説明も文字だけという不親切仕様でした。
なのでリメイクでは背景をテーブルに変更し、説明にカードを出したり、カードをめくるアニメーションをつけたり、立ち絵を初めてウインドウの前に表示しました。
今回ティラノビルダーからスクリプトに転向したのはこれをやるためだったりします。
そしてこの演出をするにあたって、ウインドウをそのままにメッセージの表示位置を変える必要がありました。
UIは元々素材をお借りする予定だったんですが、この表示位置を変えるのはUI素材側が禁止していたので、急遽自作のUIを作ることにしました。
あと最近では画面サイズが1280×720の作品が主流になっていますが、この作品は背景素材と立ち絵サイズの都合上960×640にする必要がありました。
そのためにセーブ画面などをCSSで細かく直す必要があり…この調整で3月がほぼ終わりました。(当時のバージョンでは960×640にしてもセーブ画面などが1280×720仕様のままだったため。現在のバージョンは直っているかもしれません)
その微調整が多かったことと、偶然豹牙の3月の休みが多かったこともあり、今作のUIは豹牙が担当することになりました。
CSSは初見だったら投げていたと思うので、HTMLとCSSの講義を履修していた過去の自分に初めて感謝しました。
UIは背景以外をほぼ白で統一し、シンプルでスタイリッシュ、かつSF感を目指しました。
またウインドウに表示される文字を大きくしたり改行を入れて、読みやすさを前作より改善しました。
(UI担当は豹牙しか記載されてませんが、青い背景は彩色担当が作ったものです)
コンフィグは最初、カジノのルーレットを意識したデザインでした。
ただこのゲームにカジノもルーレットも登場しませんし、この雰囲気で他のギャラリーやBGMモードを作るのが思いつかなかったので、SF感とトランプ要素を重視して今の形になりました。
キャラに関する雑談
今作のキャラのミドルネームはトランプのA、J、Q、Kから取りました。(ティエラは除く)
EDでもそれが反映されています。
ミハエル・A(アルフレート)・フェリックス / ミラ・N・ルージュ
デザインは豹牙の原案をほぼそのまま通していただきました。
主に変わった点はメッシュの量の変更や、肌の露出を減らしたことですね。
(露出の多い男キャラ=ヘブンズのナルガというイメージがあったので、こいつは露出減らそう!という理由だったり)
ティエラに突っ込まれている通り、マジシャンというよりロックバンドをやっていそうな外見になっています。
赤と黒基調になっているのはトランプの色で、赤メッシュとライダースは完全に自分の好みです。
意外と勉強はできますが、運動神経は悲惨なので、もしティエラが走って逃げたら追いつけないと思います。(笑)
負けず嫌いなので、勝つためならわりとセコい手段もとったりします。
名前の由来は天使ミカエルと幸運を意味する人名フェリックスですが、とにかく不幸体質です。
ミラはMirage(ミラージュ)から。ルージュはフランス語で赤です。
外見で騙されそうになりますが、実は煙草も酒も苦手で女性との交際経験が一切ないキャラです。
ラミアがいたことと両親に外遊びを禁止されていた反動もあって、家出後は髪を伸ばしたりメッシュを入れました。
キャラ紹介で存在だけ明かしていた弟(ラファエル)ですが、ボツ続編に出す予定だったので設定もちゃんと存在していたりします。
2017年に描いたものですが、兄弟の絵があったので貼っておきます。
ついでにリメイク前のミハエルのデザインもここで供養。↓
他のキャラのリメイク前の立ち絵もここで公開します。
ペンタブを買ったばかりの頃の絵なので、色もやたら派手ですごく恥ずかしいですが、あえて比較用に晒します(笑)
こう見るとラミアとシトリーは変化が顕著ですね。
当時はデジタルでの下描きに慣れず、アナログの絵をスキャンして線画していたんですよね。
リリス・Q(クィンシー)・ディレイト
リメイク前と比較すると、カチューシャと髪の色などはそのままに、衣装が大幅変更になったキャラです。
初期コンセプトはコミュ障マジックオタクで、自分が書くヒロインとしてはかなり珍しい部類だったと思います。
なんだかんだかなり強いキャラのような気がします。
ただ出番が後半に固まっているので、序盤は少し空気にしてしまったかなと思います。
リリスの過去スチルはリメイク前にはなかったものです。
シトリーとラミアに過去スチルがあってリリスにはないのは違和感があったのと、選択肢の正解を分かりやすくするために入れました。
TRUEラストのスチルの笑顔は個人的にも気に入っていますね。
実はリメイク前はハンカチではなく抱擁だったんですが、いや会ったばかりで早くない!?と思ったので変更しました。
ラミア・K(ケルダ)・グレース
リメイク前からかなり美人になったキャラです。
リメイク前の怒り顔=( `o´)を踏襲してもらえたのが嬉しかったですね。
立ち絵がかわいくなったことと、リメイクでラミアの濡れ衣の内容を変更したので、憎めないキャラという言葉をいただくことが多かったです。
リメイク前はミハエルにもっとひどい前科をつけていましたので、憎めないというレベルで収まらなかったと思います。
私が今まで書いてきた悪人たちと比べるとまだかわいい方かもしれませんが…。
漫画などで「ボケナス!」と聞いて、何でナスなんだろう?と思った結果、「ボケナストマト」を筆頭とする野菜罵倒シリーズが生まれました。
シトリー・J(ジャン)・ヴィネッタ
リメイク前はメガネが白くて目が見えないデザインだったので、一番外見が変わったキャラですね。
いくつかメガネが光っている差分があったのはその名残です。
あの喋り方のせいで変人に思われがちですが、ミハエル以上にこの世界の核心に関わる人物だったりします。
ティエラ・R(レイズ)・フランベール
多分一番人気あるだろうな…と思っていたキャラです。
彼の毒舌とルビ芸は自分も気に入っています。
リメイク前は童顔でスーツもゆったりとしてたんですが、すらっとしたイケメンになった気がします。
豹牙のピンク髪キャラはとにかくアレな連中が多いのですが、彼も負けず劣らず…
年齢不詳になっているのは、タイムマシンで過去に飛んだりしているので、本人も年齢を分かっていないからです。
実はゲーム中唯一イカサマをしないキャラでもあります。
タイムマシンを使ってやり直すことがイカサマだとミハエルは言っていますが、このゲームのプレイヤーにもセーブ&ロードという最強のタイムマシンがありますね。
最初から一度もタイムマシンを使わずにティエラに勝利できた方がいたら、多分豹牙の心(=プログラム)が読める能力者です。
豹牙もテストプレイ中ミスってゲームオーバーを選んだりしていましたが…
BGM
↓こちらで全曲無料配布しています。
BGMはリメイク前同様、全て自作しました。
そのまま使っているものもあれば、このリメイク用にアレンジしたものもあります。
曲名は「ジャックポット」「フラッシュ」「ストレート」など、カジノやギャンブル用語を入れつつ、いかに中二っぽい曲名にするかを心掛けました。
ヘブンズのBGMを聴いたら分かる通り、自分はロック系のBGMが好きなんですが、作る技量がなかったので現在の形になりました。
あとオリジナルBGMを使うゲームだとよくエモいピアノソロ曲が名曲として挙げられますが、こちらも作る技量や鳴らすシーンがなかったのでドラムをガンガンに鳴らしました(笑)
・PSYCHIC GAMBLER サイキック・ギャンブラー
タイトル画面のBGMにして、メインテーマです。
脳内でサイギャンと呼んでいました。
元々ボツ続編のタイトルBGMでしたが、リメイク前のタイトルBGMが気に入らなかったのでこちらを使いました。
テストプレイで死ぬほど聴くことになった曲でもあります。
0:20~0:35のピアノだけ自分で弾いたり、ベースを電子音にして若干SF感を出そうとしています。
「サイキック・ギャンブラー」はリメイク前のサブタイトルです。
直訳して超能力ギャンブラーです。
スーパーゲ制デーで先行公開したBGMでもあります。↓
・LOST FLASH ロスト・フラッシュ
シリアスなシーンで流れていたBGM。
ギターのメロディをピアノで追いかける比較的シンプルな曲です。
製作期間も曲の長さも短いのですが、流すタイミングが思ったより多かったのでわりと残りやすいかもしれません。
・MIND LABYRINTH マインド・ラビリンス
焦りやミステリアスな場面で流したBGM。
LOST FLASHだけだとしつこいので追加した曲です。
元々テンポの速い曲でしたが、ノベルにアップテンポが合わなかったのでスローにしました。
・SECOND HOME セカンド・ホーム
ボツ続編用だった平穏BGM。
リメイク前は平穏BGMなしだったので使いました。
序盤しか流せなかったのが残念で、読むのが早い人は多分サビに行く前に終わる曲だと思います。
セカンドホームという曲名は、ミハエルにとって劇場が新しい家という意味をこめました。
・STRATEGY VORTEX ストラテジー・ボルテックス
ゲーム合間や準備の場面で流したBGM。
こちらはMIDI打ち込みではなくオーディオ素材を組み合わせて作ったのでドラムが中心になっています。
かなりシンプルな曲ですが汎用性も高かったです。
・FAKE MIRROR フェイク・ミラー
ミラのマジックショーで流したBGM。
鏡のミラーとミラをかけています。
リメイク前は違うBGMでしたがあちらは気に入らなかったのでボツにしました。
サビにエレキギターを使いましたが、スチルが出ている間しか流れないので、SECOND HOME同様サビに行く前に終わってそうな曲です。
リリス戦でも使おうと思っていたんですが、リリス戦が終盤だったので雰囲気に合わずやめました。
・GIMMICKY JACKPOT ギミッキー・ジャックポット
初戦、シトリーで流したBGM。
リメイク前のトランプゲーム部分は下記のTRICK GAMEだけ使っていましたが、さすがにしつこいのでこちらを追加しました。
サビのピアノは2回目になると音が増えるという地味な変化があります。
個人的にカジノっぽさもあって気に入っている曲ですが、明るいので序盤しか使えませんでした。
そしてトランプ演出の基盤を考えるのに、サイギャン同様テストプレイで死ぬほど聴くことになりました。
・TRICK GAME トリック・ゲーム
ラミア、リリスで流したBGM。
リメイク前はこれがとにかくしつこかったので、一番印象に残ったBGMだったかもしれません。
今回はGIMMICKY JACKPOTの追加で少し大人しくなりました。
自分は脳内でトリゲと呼んでいます。
こちらもオーディオ素材を組み合わせて作ったBGMで、リメイク前から変化なしです。
SF感を出すのにワープっぽいSEを入れています。
・LAST CATASTROPHE ラスト・カタストロフィ
主催者用BGM。
某RPGの秘奥義みたいな曲名です。
リメイク前からキーを変更したりドラムの主張を激しくしたりと大幅にアレンジしました。
こちらは作るのに時間もかかりましたし、特に愛着が強い曲ですね。
ただラスボスはそこまで難易度が高くないので聴く機会は少なめです。
・HEARTBEAT EMOTION ハートビート・エモーション
終わり際に流したBGM。
長い曲名のわりにテンポも遅く、穏やかな曲調になった気がします。
こちらもリメイク前から変化なしです。
・STRAIGHT MEMORY ストレート・メモリー
エンディングテーマ。
こちらはリメイク前と変わらず、ムービーだけ変わりました。
ピアノで歌ものっぽいメロディをつけた、この作品の中ではわりと珍しい曲です。
最後のメロディ(曲名が出るところ)が気に入っています。
またこちらのムービーもヘブンズ同様小ネタが多く、私も初見で気づかなかったネタもあります(笑)
ぜひ見てみてください。
「ヘブンズ・ロワイヤル」との関連
※ヘブンズ・ロワイヤルのネタバレが少しあります
ヘブンズの後書きでも書いてますが、READ-MINDの前に生まれた構想は、『天国で転生する権利を得るためにギャンブルをする話』でした。
しかしこのREAD-MINDのキャラ設定は天国である必要がなく、人生をやり直すだけなら過去に飛ぶ=タイムマシンでいいのでは?となり『タイムマシンを賭けてギャンブルをする話』になりました。
ただ天国はどこかで使いたかったので、それがREAD-MIND完成後ヘブンズに引き継がれ、『天国で転生する権利を得るためのバトルロワイヤル』になりました。
ヘブンズでナルガが「生前、男とトランプを使ったギャンブルをして負けた」という話をしていましたが、実はこの男がミハエルです。
ここを長々と話すとテンポが悪く、伏線のように思う方がいそうなのでボツにしましたが、ボツ前は「マジシャンに負けた」という話をしていたんですよね。
ルーシーもボツ文で「詐欺師が手品師に負けたの?」と言っていたり。
ナルガは元々READ-MINDのボツ続編にラスボスとして出すために作ったキャラでした。
ミハエルの父が経営する会社と、ナルガが生前働いていた会社名が同じだったことに気づいた方がいたらびっくりですね。↓
この二人は家庭が裕福と貧乏で正反対になっており、デザインも対照的な色合いになっています。
190cmという高身長も180cm超のミハエルより高くするためだったりします。
悪女に騙されるという点で似た境遇なのもそういった理由があります。
ラミアを見てヘブンズ続編のセレナを思い出した方は合ってます。
また、ヘブンズ続編でルーシーが観ていた『マジシャン同士がトランプで対決する番組』もREAD-MINDのボツ続編ネタだったりします。
ミハエルより過去が重いキャラだったために報われてほしいと思うようになったものの、彼の罪とミハエルに負けたことをなかったことにするのもどうかと思い…
ナルガの設定も銃が使えたりとバトルもので活躍できそうでしたし、ボツ続編と一緒にボツにするには惜しいキャラでもありました。
そして「いっそ死んだ後、天国でバトルして報われればいいのでは?」と思った結果、ヘブンズの構想に繋がりました。
ただREAD-MINDの前に書いていた小説も超能力バトルだったので、ヘブンズでは能力要素をなくし戦闘は物理に特化させました。
ミハエルもリメイクで過去が変わったので、ナルガの言う男と同一人物にするには無理があったりするのですが…(笑)
ラスボスとして作ったキャラが、死後に別の主人公の味方になって、最終的に続編で主人公になるまでに出世したことを考えると感慨深いものがあります。
今後の予定
このリメイクに手を出す前に新作に手をつけていましたが、リメイクの作業をするためにいったん放置した……と話しましたが、現在はその新作のシナリオを書いています。
こちらはファンタジーでバトルありのギャルゲー(?)で、担当はヘブンズと同じになる予定です。
完成時期はまだ読めませんし変更する可能性も大いにあります。
少なくとも2021年中には完成しないので、それまで今出してある3作をよろしくお願いします。
ではでは!
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