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毎週ショートショートnote、復習Tシャツ、409字

学習塾で、俺の前の席は、花田という男子だ。彼は背も高いが横もでかい。少し太っているので暑がりだ。

だから、彼はTシャツ姿だった。

今は、数学の授業中だけど、次の時間は、漢字テストだ。

だから、漢字を花田のTシャツの背中に書いた。
「何するんだよ」
振り向く花田に俺は言った。
「お前デカくて、前が見えねーんだよ。だから、これくらい我慢しろよ。替えのTシャツを後でやるから」

俺は、花田のTシャツに書いた漢字を覚えながら授業も聞いていた。

そして、次の時間、花田にTシャツをあげて、着替えてもらいテストを受ける。

テストが返ってきたのは、翌週だった。先生が1人ずつ名前を呼び、生徒が教壇にとりに行く。

「もっと、真面目に覚えろ」
「惜しかったな」
そんな言葉をかけながら、先生が答案用紙を返していた。

「安田!」
「はい」
名前を呼ばれた俺は自信満々に教壇へと向かう。

「縦棒が多いぞ」
そう言われて渡されたのは50点の答案。

汗でインクが垂れていたのだ。

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