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折々々のことば

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自分の小さな営みを営むために。鷲田さんが休養の間、ここで私なりに。もちろん、代わりではないし、バトンでもない。ただ、ここで。それのみです。そして、お帰りをお待ちしております。鷲田…
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#2021・2・10

折々々のことば 5

色々な可能性を考えながら準備を進めていくしかないんじゃないかな。 太田光  「もともとオリンピックって好きじゃないんですよ」という言葉から始まるも、今の世においては「五輪という目標を持つのはありだと思うんですよ」と。一方、様々な選択肢に対してはやく結論をだして欲しいという想いに共感しつつ、この状況でどうするべきか。相手に選択を迫り、自分で決められることがあるのを忘れてしまう。朝日新聞2月6日付朝刊から。 #2021・2・10

折々々のことば 4

今日は、あったかいね。 ●●●●(お名前は分かりません)  2月の最初の土曜日午後1時半頃、駅のホームにて。私は足早にそのお二人を追い抜きながら、片側の方がもうお一方に。朝の気温、昼の気温、夕の気温、夜の気温。自分は季節の移ろいを感じつつ、なんて悦に入るも、その移ろいは朝と夜だけであったりすることに気づく。知っている、という範囲や世界の狭さは、知っているというところからは気づきにくい。まちから。 #2021・2・10

折々々のことば 3

その異臭たるや、たとえようもない。 堀威夫  1945年5月29日の横浜市街の大空襲のあと、被害に合った三ツ沢の本家に握り飯を届けるため、一望の焼け野原を通る。焼け残った家の柱を井桁に組んで、亡骸を焼いている。私は、たまたまこの時代のこの国に生まれたゆえに、今のところそれを知らずに生きられている。そのありがたさを想い、だからこそ、を志に育てて。日本経済新聞「私の履歴書」2月5日付朝刊から。 #2021・2・10

折々々のことば 2

普通、夫婦は支えるって言葉があるでしょう。うちは応援し合う。 萩本欽一  昨年8月に亡くなった妻、澄子さんとの別れを振り返りながら。生前は病院へのお見舞いを断られたり、葬儀は萩本さん抜きを指示されていたり。結婚した理由も「好き」だからではなく、一方で、「ずっとファンだった」とも。ふと、かわいそうに、と思う器量の小さな自分を恥じつつ、そして、関係の在り方の豊かさや彩りを想う。「徹子の部屋」2月3日の放送から。 #2021・2・10