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①機関投資家について

今回は株の世界で最大の敵となる「機関投資家」についてお話します。今回お話する内容を知らずに株式投資をすると勝つのは相当難しいでしょう。 noteでも機関投資家については軽く触れていますが、より詳しくお話しますので最後まで是非ご覧ください。


① 【機関投資家とは】
まず、機関投資家というのは1つの大きな組織です。保険会社や銀行などが当てはまります。機関投資家は顧客の資金を運用しながら長期投資をメインに行っています。顧客から集めたお金を運用しているので損失を出す事が絶対に許されないので、長期投資がメインになっています。そして、投資する際にはそれぞれの企業情報などをしっかりと精査した上で行っているので、ほとんど負けず安定して運用することができます。また、基本的に東証1部上場企業のように信頼性の高い銘柄に投資している事が多いです。顧客から集めた資金をよく分からないようなベンチャー企業に投資すると当然不安材料が出てきます。お客様も安定して業績が右肩上がりの企業に投資して欲しいと思っています。これらの事を踏まえて、機関投資家は安定した東証1部上場企業に投資しています。


② 【日本の株式市場の実態】

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まず、日本の株式市場において、8割を占めるのが機関投資家であり、その内の3割が外国人機関投資家です。つまり、我々のような個人投資家(プロ・セミプロを含む)は2割弱という事になります。これを知らないと株の世界では勝てません。特に株初心者の方に多いのですが、株式投資をやる上で、自分の相手は個人投資家だと思っている人がたくさんいます。しかし、株の世界における最大の敵は機関投資家である、ということを是非知っておいてください。


③ 【機関投資家と個人投資家の違い】
機関投資家と個人投資家では大きな違いがあります。順に説明していきます。


・情報量
こちらはnoteでも軽く触れていますが、機関投資家は世に出ていない優良な情報を素早く察知することができます。勿論これはインサイダーではありませんが、それに近いような速さで情報を持っています。しかし、個人投資家はほとんどがニュースや記事で公開された情報を見て知るわけです。得られる情報の量とスピードが圧倒的に違いますね。


・資金力
機関投資家は何十億や何百億、何兆といった資金を運用していますが、個人投資家の運用資金は平均100万以下となっております。個人投資家の平均投資額が低い理由は、特に最近になって20代、30代のあまり資金を持っていない若者も将来に不安を抱くようになり、株式投資を始める人が増えてきたからです。今後、個人で稼ぐ時代がやってくるので、ますます投資人口は増えていくでしょう。個人投資家の半数に占める割合が初心者の方であるというのが現状です。


・ルールを徹底して運用する
機関投資家は顧客から集めた資金を運用しており、「あ、これ上がるかも」といった軽いノリや勝手な感情・判断で投資することができません。その上機関投資家は最初にも言いましたが、ある程度投資する銘柄が決まっているので、感情に左右されないというのが特徴です。つまり、我々のような個人投資家も、そのルールに則って投資しないと勝てません。「自分の中で投資ルールを決める」事の重要性は今までにもTwitterやnoteでも言ってきましたが、ルールを無視して欲望や身勝手な判断で投資していませんか?もう一度見直す必要がありますね。


・アルゴリズムによる機械的売買が可能
機関投資家は予め、プログラムで「こうなったら買う、こうなったら売る」といった投資判断を行っております。つまり、コンピュータを駆使して取引しているので、秒単位で売買が可能です。これが、機関投資家が強い理由の1つです。自分で考えて買い時や売り時を判断しているのではなく、一切の感情を無くして機械的に判断しているということになります。つまり、我々も感情を無くしてルールに忠実にならないと勝てないというわけです。


④ 【機関投資家の考え方】
最後に機関投資家の取引手法についてお話します。機関投資家は、当然自分たちが大きな利益を出したいと思っています。これを実現する為には、多くの個人投資家に損をしてもらう必要があります。ですから、基本的に個人投資家を損切りさせたり、あるいは塩漬け状態にもっていきたいわけです。では、どのようにして個人投資家を追い詰めるのかというと、先ほどお話しした「プログラムによる秒単位での売買」がここで関わってきます。

例えば、ある銘柄に対して機関投資家が買いを入れます。そうするとそれに気づいた個人投資家は「ヤバい、買わないと!」と思って買い注文を入れていきます。その瞬間に機関投資家は買いをキャンセルし、結局株価は上がらないというような事が起きます。その逆で、機関投資家が大量の売りを入れます。それに気づいた個人投資家は「ヤバい、売らないと!」と思って売り注文を入れます。その瞬間に機関投資家は売りをキャンセルし、結局株価は下がらないといった事もできるわけです。そうすることで個人投資家をどんどん追い詰めていくというのが基本的な手法になります。

このように、株式市場では資金力がものを言う世界なので、多くの個人投資家は機関投資家に振り回されており、ほとんどの方が勝てていないのが現状です。しかし、個人投資家の中でも勝てている人がいます。個人投資家が機関投資家に唯一優れているところを活かして取引することで、我々のような個人でも株の世界で勝つ事ができます。

その唯一優れているところは・・・自由度です。機関投資家は顧客の資金を運用しており、ある程度投資できる銘柄も限られています。更にルールに忠実なのでほぼ機械的に運用しています。ところが、個人投資家は自分の入りたい時にエントリーでき、好きな銘柄を選ぶ事もできます。チャートを見ながら買う・売るタイミング、銘柄選定、運用資金などほぼ自由に決める事ができます。これらを活かして機関投資家の動きに上手く乗る事が重要になってきます。機関投資家の動きはnoteで色々と載せているような、チャート分析により捉える事ができます。今後株の世界で生きていく為には、「我々の最大の敵は個人ではなく機関投資家である」という事をしっかりと意識して欲しいと思います。機関投資家の波に乗る為には、チャートを見ながらしっかりと情報を掴む事、ルールに忠実になること(決して感情に振り回されてはいけない)が大事になってきます。

今回お話した内容は、実はあまり知られていないような機関投資家の実態と取引手法についてでした。機関投資家は秒単位で売買を行ったり、キャンセルしたりを繰り返しています。これを踏まえて我々は取引していく必要があるということを知っておきましょう。今後の取引に役立てていって欲しいと思います。

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