小6前半 まさかの受験


01. 突然のカミングアウト

小6になり、学校の担任の先生とそりが合わない状況は今まで以上に強くなってきました。一方でクラスメイトにはある程度恵まれていたようで、多少は相殺されていたようですが、肝心かなめのところではそうではなかったようで、夏休みを迎えるころに我が家に衝撃が走ることになります。

我が家、とある地方に在住しております。県庁所在地から車で40分ほど離れた小さな市です。親である私は塾屋ですので、県庁所在地と第2の都市では某国立大学の附属中学校を中心としたいくつかの市立中学校の入試があるのは知っていましたし、実際に入試を目指す子供たちに携わってもいました。
私自身はそんな経験は全くありませんでしたから、中学受験を目指す子供たちが見たことがないほどにしっかりと勉強をして、しっかりとした知識を持って、大人としっかりとコミュニケーションをとることができる、そんな様子を目の当たりにした時に衝撃を受けたものです。
それでも、それは仕事の場面での話であって個人的にはそんなものとは関係のない人生だと思っていました。

ある時に塾の終わりに娘を車に乗せて走らせている時だったでしょうか。ぽつりと「附属中に行ってみたい」というような言葉を漏らしたのです。人生で1番か2番くらいの衝撃でした。冷静さを取り繕うのに必死だったのを覚えています。

02. 小6の頃の娘

通っている小学校で新たに5年制になってから担任になった先生とそりが合わない状況が続いていました。お友達との仲も悪くはないようだったのですが、細かい部分では思うようにいかず、という状況も発生していたようです。

そのような中でも粘り強く友人関係を構築する、自分の思ったようにはいかないのが当たり前なので、そのような中で相手を尊重しながら良い・適度な距離感の関係を築いていく、ということはこれから長く生きていく中で必要な力だと思います。人によって適度な距離は異なる訳なので、その距離感を適切に計ることすら子どもにとっては容易なことではありません。そういった部分が全体的に娘にとってどうだったのか、小学校での実態を見たわけではないので何が良くて良くなくて、という意味ではなく、ただただその時の娘にとってはストレスだった、ということになります。

一方、毎週通っている塾では、小1からずっと仲良くしているお友達たちが(選抜コースにいるので今思えば当たり前なのですが)附属中を目指して勉強を頑張っている人たちばかりで、あるタイミングで娘はそれに気づいてしまった。こちらのお友達たちと同じ学校に行く方が自分にとっては楽しい時間になるかもしれないということに、です。

もちろん、そこは週1回しか顔を合わせないのですから何もしなくても適度な距離感があるわけで、それは娘だけでなくどの子供たちにとっても無理なく良い関係性を築きやすいとも言えます。ですから、仲が良い塾のお友達たちとも、同じ学校になって毎日のような顔を合わせるようになったら果たしてどうなのか、というのは別の話だと思います。

妻は中学受験にあまり前向きではありませんでしたが、娘が珍しく自分の夢というか目標のようなものをはっきりと言葉にしたものですから、親としては2人とも比較的すぐに「応援する」というスタンスになったのを覚えています。

ありがたいことにここまで十分と言えるほどの成果・結果を出していたことを考えると、学力的には「より高い目標をもって、より高みを目指して・・・」ということは十分にできたはずですが、何せ親2人はそんな実績も経験もなかったので、娘は住んでいる地元の高校で行けるところに行ってくれれば・・・でも塾で頑張ってはくれているので地元の中でも進学校と呼ばれる高校に合格してくれればすごいことだよね・・・みたいな妄想を語ることはありました。それでもまだ小学生ですし妄想の域を出なかったのですが、それがいきなり現実的なものとなり「応援する」という言葉以上にいろんなことを本気で考えた時期でした。不合格になった時にどんなフォローをしたらよいのだろうか、合格したとして1人で電車で1時間もかけて通うことはできるんだろうか、環境を変えたところで娘が合うかどうかはわからないし・・・と。いろんなことを考え、親としても悩みつつわずか半年ではありますが、3人それぞれ人生初の中学入試に向けて突っ走っていくことになったわけです。

03. 勉強に向かう姿勢

ということで、入試を考え始めた娘に対しての親のスタンスをちょっと変えなければならなくなりました。

結果にこだわらず過程を重視する。この姿勢は変えません。

高校入試と違って全員が受験するものではありませんから、不合格になったとしてもダメージはそれほど残らないだろうと思っているからです。

とは言え、「目指す」といったことに対して「相応の努力を積み重ねる」ということはある程度実現させたかったですし、とは言え受験という大きな勝負をするわけなので不合格よりは合格になってほしいという親心もあったので、「やるべきことをやっているか」という点検は今まで以上にするようになりました。

塾への送迎の道中、車の中で娘と2人の時間になる訳ですが、そこで辛口のコメントを伝える場面が増えましたね。また、夏休みのテストで今までで一番悪い結果が出た後に、結果は良いけれどもしっかりと復習をするような姿勢が見られなかったときは、「結果は仕方がないけれども、次につながる努力が見られませんよ」と強めに指摘をしたことも増えました。

そのあたり、夏休み以降の状況は次の機会に。触れたいと思います。

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