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#262 "阿倍野の犬実験をするな"

研究の話

研究論文にはアメリカの実証研究を日本に当てはめるようなものも多い。

つまりデータを入れ替えるだけのやつ。

ありますね。二番煎じの研究。論文数をかせぐ。

ノーベル賞の山中伸弥先生のインタビュー。

「阿倍野の犬実験をするな」と言われたお話。

『今も一番忘れない言葉が「阿倍野の犬実験をするな」です。何のことかわからないと思いますが、阿倍野とは大阪市阿倍野区、大阪市立大学医学部の所在地であります。このことは当時の助教授の先生に何回も言われました。 どういうことかというと、アメリカでアメリカの犬を調べて「ワン」と鳴いたという論文が出たら、すぐに日本の研究者は日本の犬の頭を叩いたら何と鳴くのかを調べて、「ワン」と鳴きましたという論文を書く。それは「日本の犬実験」です。さらに、うちの大学の研究者は、日本の犬が「ワン」と鳴いたので阿倍野区の犬の頭を叩いたら、やっぱり「ワン」と鳴いたという論文を書いている人がたくさんいる。だから、阿倍野の犬実験は絶対にするな。』

2011年12月 日本分子生物学会 若手教育シンポジウム 記事全文 『若手教育ランチョンセミナー2011 ― 研究者として独立するには? ―』より引用

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