#140 「のれん(暖簾)」は会社法上の正式用語です
Goodwill、のれん、暖簾
のれん 信用、ブランド、技術、ノウハウのこと
「のれん」経済上の優位性を表わすものであり、以前は「営業権」(企業の超過収益力)、「連結調整勘定」と言われた。
営業権というのは,ある企業が有能な経営者や従業員などの人的資源,技術,財務,製品など,仕入先・得意先関係,立地条件などの点で有利な立場にあって,同業他社の平均的な利潤を上回る利潤 (超過利潤) を継続してあげられる能力を資産化したものです。
営業権は有償または合併により取得した場合 (買入れのれん) に限り無形固定資産への計上が認められ,単なる「自家発生のれん」は現在認められていない。
販売権、特許権、ソフトウェアなどの部分を取り出して再評価(パーチェス法)してB/Sに割り当て、表示してよい。その余りが「のれん」となる。つまり、のれん以外の無形資産にも、元のれんが入ることになる。
単純な「自己創設のれん」は認められない。つまり資産化が認められない ので費用処理される。特許の報奨金程度が載ることになる。ほとんどはM&Aに付随した知的財産である。
営業権以外の無形固定資産を無償で取得した場合は,公正な市場価額をもって取得原価とする。
M&Aでは、 買収価格-(相手の)純資産 ⇒ B/S「無形固定資産」に計上される。
日本基準はのれんを20年以内で償却⇒ P/L定期費用 ⇒ 利益を下げる ⇒ 減損する場合は、P/L「特損」
IFRS、米国基準は定期償却不要⇒ 毎期評価「減損テスト」
⇒ 悪化したら減損P/L「営業損失」 ⇒ 一気に打撃
例:日本郵政、東芝、GE、キリン・・・
IASB(国際会計基準審議会)はのれん償却導入を検討し始めた。
武田薬品(2015)は、43%、1.8兆円である。「のれん」「特許」「販売権」へ分けて表示している。
ソフトバンク(2015)は、8.6兆円(有利子負債11.6兆円)のためROAが4.7%と低くなっている。4.3兆円(グループ2018.03)
サントリー (2014)は、2.5兆円である。
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