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Epic Games頑張れー!という声が聞こえてきそうな訴訟

フォートナイトのパブリッシャーであるEpic GamesがAppleとGoogleをカリフォルニア州で訴えたようです。2社のプラットフォームを迂回して支払いができるようにしたところアプリを削除されたということで独占禁止法違反による訴訟ということです。

ゲーム業界のプラットフォーム手数料はどこも基本的に30%で非常に高いです。一方、その金額を負担すれば多くのユーザーにリーチできるということでゲームパブリッシャーから見て利点はあるわけです。パブリッシャー側にはこの手数料が高い不満以外にも、プロモーション方法がプラットフォーマー規約により制限されたり(モンスト事件)する不満などがあります。またコンソールゲームのプラットフォーマーはある程度の規模のゲーム限定ですが、それなりのプロモーションをしてくれますが、Apple、Googleのプロモーションはそんなにユーザーにアピールできているとは思えません。ゲームの数も相当多いわけですし。。。

スマホゲーム会社の人はおそらくEpic Gamesに勝ってほしいと思っているでしょう。そして、Apple、Googleを訴えることができるのはEpic Gamesしかいないとおもいます。

Epic Gamesのフォートナイトは累計登録ユーザー数は3億5千万人を超えています。もはやただのオンラインゲームの枠を超えてプラットフォーマーになりました。最近では米津玄師やDiproがゲーム内イベントを行ったりしていますね。単なるゲームがこの2社に逆らっても、単純につぶされるだけですが、ここまで大きくなったフォートナイトは2社にとってもドル箱なわけで、影響力が大きい会社が訴えるのは意味が大きいです。

Epic Gamesは30%というプラットフォーマー手数料が高すぎると声を上げ、自らのPCゲームプラットフォームであるEpic Games Storeの手数料を12%にしています。ゲーム開発者たちはもっと利益を得てしかるべきだという理念です。これに応じてPCゲームプラットフォームの最大手であるSteamは段階的ではあるものの手数料を引き下げることになりました。Epic GamesにはAppleとGoogleに正面切って意見を言える立場にあるといえるでしょう。

最後に穿った見方かもしれませんが、もしかしたら米中戦争が絡んでいるかもしれません。最近資金調達をしたので持ち分比率は変わっていると思いますが、直近までテンセントがEpic Gamesの株式を40%持っていました。テンセントがそういう指示をするかはわかりませんが、テンセントもプラットフォーマー志向の会社なので訴訟に反対する理由はないと思います。

この件を投資に生かしたい方は、訴訟の決着がつく前にスマホゲームをやっている会社の株を購入するといいと思います。事前に株価に織り込まれることはないでしょうからApple、Googleが勝った場合は株価は変わらず、負けた場合は何もせずともゲーム会社の収益が上がるので、株価は上がるはずです。ただし、訴訟に負けた場合、どのエリアでプラットフォーム手数料が下がるかは要注視です。


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