見出し画像

積極的な行動による「偶然」が良い人生を作る

キャリア論の権威・クランボルツは、よいキャリアの8割は偶然がきっかけになっていると主張しました。これを「計画的偶然性」といいます。

「偶然がきっかけ」といっても、黙って座って何か良いことが起きるのを待つという意味ではありません。何か積極的な行動をすることが大前提です。

慣れたこと、いつもと同じ事ばかりしていると、いい偶然には巡り合えません。新しいこと、いつもとは違うことをたくさん行うことでよい機会に恵まれるのです。これが「偶然を計画する」ということなのです。

新しいことに失敗はつきものです。ほとんどの試みは失敗に終わるのです。しかし、新しいことを試みることで、全く予想外の機会、チャンスに巡り合う可能性が高まります。

大きな成果をあげている人とお話をすると、「幸運なことに」、「たまたま」、「ラッキーでした」といった言葉がよく出てきます。成果をあげる人は、チャンスや機会に巡り合う頻度が多いのです。

良いキャリアのきっかけは偶然であることが多いのです。しかし、その偶然は積極的な行動によって巡り合った偶然です。積極的に行動しているからこそ、「たまたま」良い機会に巡り合うのです。

しかし、新しい行動をすることには抵抗感を覚える人はたくさんいます。失敗を恐れ、チャレンジすることを好まない人は多いのです。しかし、それでは良い偶然に巡り合えません。

中国の古典『韓非子』に守株(株を守る)という話が出てきます。

宋の国の農民が畑を耕していると、ウサギがすぐそばの切株にぶつかって死んだそうです。幸運にも獲物が手に入った農民は、農作業を止めて毎日、切株を眺め、次のウサギがぶつかるのを待っていたそうです。その農民は国中の笑いものになったというお話です。

チャレンジせずに幸運を待つ人は、この農民と同じことをしています。

「計画的偶然性」のポイントは、小さなチャレンジ、小さな失敗を習慣化することです。それには、「小さな一歩」を心がけることが大切になります。

今すぐできる、負担の少ない小さなチャレンジを考え、実行する習慣を持つのです。神頼みより、小さな一歩の方がより効果的です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?