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わたしの家のはなし。【白菜編】

都心で一人暮らしをしている私ですが、出生も実家も結構田舎です。

実家は都心から鈍行電車で約2時間ほど。驚くほど遠い距離な訳ではないのですが、家から歩いて10分くらいのところにコンビニがある以外、見渡す限りの畑です。車がないと生きていけません。

毎年、長期休暇には必ず帰省していましたが、このご時世で1年ほど実家に帰れていませんでした。ですが昨年末、法事のため久しぶりに実家に帰ることに。せっかく久しぶりに帰れる・・ということで会社がテレワーク中なのでを利用してパソコンを持ってしばらく実家にお世話になることに。

実家の近所は一面の白菜畑

冬になると実家の近所の畑は一面白菜畑に。

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よくみると、上の方を紐で縛っているんですよ。白菜を守るためなのだそうですが、一つ一つ手作業で行うみたいです。とにかく量が多い。超大変ですよね。

白菜は寒いほどに甘く、味が濃くなる

例年に比べ今年の白菜は豊作だったそうです。作戦よりも少し寒かったことも影響しているみたいですよ。白菜は寒さに強く、むしろ寒いほどにおいしくなる野菜なので、雪をかぶっているくらいでもいいみたいです。暖かい日が続くと根ぐさりしてしまうこともあるのだとか。

カラスは白菜の芯しか食べない

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田舎にいるカラスは、ゴミ収集所以外は畑に降りたちます。そうなってくると、白菜も狙われてしまいそうですが、カラスは頭がいい動物(?)です。白菜の葉っぱだけ食べても味気がないこと、芯の部分が一番味が濃くて美味しいことを知っています。葉っぱに覆われている白菜は通常狙われるリスクは少ないのですが、台風などのあと、白菜が倒れたり、葉っぱがめくれたりしてしまった時は要注意なのだそうです。

深刻な人手不足

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例年より豊作だった白菜に反比例して、今年はコロナウィルスの関係で海外からの労働者の方々が日本にこれなくなり、深刻な人手不足なのだそうです。野菜が高騰するのを待って、わざと収穫を遅らせる農家さんもあるようですが今年は意図的ではなく、人手が足りなくて収穫できない農家さんも多いみたいです。

使い切れない白菜はとりあえず漬ける

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田舎はご近所付き合いが盛んなので、白菜をご近所さんから頂くこともあるそうです。(自分の家でも取れるのに・・)冬の野菜なだけあって長持ちはするのですが、限度はあります。そんな時我が家では大体漬物になります。ご近所さんはニワトリのエサにしているところもあるみたいですよ。

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実家で世界一可愛いネコちゃん(自称)を飼っているのですが、その子を撫でながら白菜の収穫を見ているととっても時間がゆっくり流れます。(収穫を頑張ってらっしゃる農家さんに失礼ですが。。)まるで隠居生活をしているような気分。

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大人になってから、こんなに長い時間実家にいたのは初めてでした。昔はあまり家が好きではなかったし、帰省しても大体出かけていたので、こんなにゆっくり家にいたのも初めてです。1年も帰らないと家族のありがたみも、猫のフワフワも、洗濯物のお日様の匂いもお米の味も・・・全てが新鮮でジーンとくる。(ちなみに最近都心に戻ってきました)

そして田舎はあったかい。

季節はもう春。東京の気温もだいぶ高くなって、桜はもう満開です。私の故郷にも、どうか暖かい風が流れていますように。

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