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今年はこの5曲と出会えただけで良い1年でした2023


去年の記事の書き出しに「2022年は激動だった」って書いてあったけど、2023年もちゃんとめちゃくちゃ忙しかった。ていうか社会人になったあたりからずっと激動している。今年は穏やかな1年だったなあという年が、ない。いい加減にしてくれ。

ずっと忙しい


わたしは心のざわつきを音楽で癒せるタイプの音楽好きではない。ざわついてる時はフツーになんも聴けん、ロックとか特にいらない。聴くのに体力使う。アラサー、脂身とロックミュージックにもたれがち。
社会人1年目で心がやられすぎてありとあらゆる娯楽から距離を置いてしまったことを思い出す。例え正の方向であろうと負の方向であろうと心が揺さぶられるのが嫌だった。流川楓よろしく何人たりともおれの眠りを妨げるやつは許さんです。静かに寝かせて欲しい。今年はちょっとだけあの頃に近い心持ちだった。

でも今年は、愛するバンドの新譜が豊作な1年だった。
新譜が出るって全然当たり前な事じゃない。11月に観に行ったさよならポエジーとカッパマイナスとゆれるのスリーマンで、トップバッターのゆれるがあまりに場を盛り上げたのでさよポエが「活動止まってるバンドにこんなに盛り上げられてもなあ」って冗談言ってカッパは「どうも今も活動してるカッパマイナスです」って自己紹介して、笑ったけど、ゆれるの新譜とかって今も待っててもいいのかなって思ったら結構悲しかった。待つけどさ。ブランクなんか感じさせないかっけーライブするくせにさあ、おれはいつまで魚に羊、化ける草をトップソングに食い込ませ続けりゃいいんだ。今年は2位でした。いつか新譜がランクインする日は来るのかな。
とか。思うなどして。今年は偉大なロックンローラーとの別れもあった。続いていくのって、当然じゃないよ。

大好きな人たちがたくさん新しい曲書いてくれた。疲れてても、あー新曲出てるな聴くかあって思えたし、聴いてよかったなあありがとうって思えた。
だから今年のこの記事はしつこいくらい何回も取り上げてきてるバンドの話ばっかりになっちゃったけど、まーたこのバンドの話してるよって思われるかもしれないけど。仕方ないよ。そういう年でした。あ、ちょっとだけ新しい出会いもあったよ。
では始めます‼️


AM/ArtTheterGuild

大好き‼️‼️‼️‼️‼️‼️説明なんかそれだけでいいよ。
ArtTheterGuildは「四月さんのnoteがきっかけで聴き始めました」という報告が圧倒的に多い。めちゃくちゃ嬉しい。おれのこと好きでいくれてるならATGのことも絶対好きになると思うし(暴論)。

年初めに出た新曲AMは、今までのATGさもありつつよりポップに仕上がっていてかなりワクワクした。
そんでこの曲が入ったEPを引っ提げたツアーが春にあったんだけどそれもまあ最高だった。こんなに音源とライブの印象が違うバンドなかなかいないよ、音源は柔らかな歌声も相まって生活に寄り添うような優しさがあるけど、ライブはマジで筋肉。パワー💪伊藤のぞみ普段どこにその叫び声隠してる?イッツマイライフ‼️‼️‼️ヤー‼️‼️‼️と思いながら最前列で髪を振り乱していたら物販で本人に「楽しそうだったね」って言われてかなり照れました。てか髪振り乱すようなライブやるんだよ?信じられる?音源気に入ったらぜってーライブ行きな。ステージ上の伊藤のぞみ、ほぼ範馬勇次郎だよ。抱きしめられたら背骨が逝く。

なんかずっとふざけてしまった。なんで………。
新譜が出たという事実だけでキュンとするバンドです。聴いて、今回も好きだ!と思えた時、どのバンドより嬉しい。アップルミュージックの2023年トップアルバムはAMが収録されている『Dominion』だった。
魔法が解けたあとも前も全部わたしだとしても、ずっとこのバンドの魔法にかかったままでいたい。大好きです。



インターセクション/171

イナイチと読むバンド名は、京都府京都市南区から兵庫県西宮市を経由して神戸市中央区に至る国道171号線に由来する家のわりと近くを通っている。
フォロワーから「このバンド知ってる?好きそう」とDMが来たのをきっかけに知りました。去年も言ったけどわたしはわたしを知っている人からの「この曲好きそう」にハチャメチャ愛を感じるし全幅の信頼を置いています。

ほんと、新譜を追いかけるバンドがどんどん減ってきた。いつまで経っても解散とか活休とかしてるバンドの話ばっかりしてしまう。あのバンドもこのバンドも初期のアルバムが一番良かったよねとか言って、ついこの間までワンマンできるかできんかくらいの曲数しかなかったPK shampooに対してまで「結局トラッシュノイズ時代の曲が一番格好良いかも」とか思うときがある始末で(思わんときもある。後述するけど新曲もちゃんと聴いてる。)もう、終わり。終わりです。音楽老害まっしぐら。お前いつまでハヌマーンとふくろうずの話してんだ。
そんな老害が2匹いる我が家にひっっっさしぶりに新たな風を吹かせてくれたバンドが171です。フォロワー、ありがとう‼️‼️‼️

サイコ~~~にロックなバンドです、ギターうるせえしギター以外もうるせえ。ていうかめちゃくちゃギターが上手い。ギターボーカルの田村晴信がYouTubeにほぼ全曲の解説動画を上げてる(変態すぎる)んだけど、眼鏡ギターボーカルである配偶者が「おれの超上位互換やんけ……」て悔しそうに動画に見入っておりました。

神戸市灘区の田村と神戸市中央区の田島


声もほんとーーーうに良い、こういう声のボーカルがわたしは大好きです‼️ロックやるために生まれてきた声すぎる。愛している。
PVがあるので今回インターセクションを挙げたけど、この曲が入っているアルバム『マイ セカンド カー』どの曲も良いので是非アルバム通して聴いて欲しい。

このあいだ配偶者と買い物に行った時に「これがイナイチやで」と教えてもらって、わりと感動した。ボイガルの曲の歌詞に4プラとか出てきて嬉しかったもんなあ。4プラもうないんだよなあ………。新卒で就職した会社で思っきり病んで辞めたあと、しばらくpivotと4プラに店舗があるアクセサリー屋さんで弟と一緒に働いてた。懐かしい。地名が入った歌詞って、馴染みのある人には郷愁を、馴染みのない人には憧れを与えてくれる。
春、苦手だった関西に異動が決まり、慣れない土地で途方に暮れていたら関西を横断するでっけえ道路の名前がついたバンドが生活の中に舞い込んできた。単純なのでなんかちょっと神戸のこと好きになった。自転車飛ばす神戸市中央区、ぐるぐる当てもなく、でも鼻歌は歌いつつ、なんとか生きていってやろうと思います。美味いお店の情報どしどしお待ちしております。


君がギターを弾かないなんて/The Cheserasera

9月、活休明けのライブがすんごい良かった。宍戸翼の喉がかっぴらいていたし徹頭徹尾喜色満面で、なんて楽しそうに歌うんだと思った。あんなににこにこしながら歌う人宍戸翼かオサムラアミ(ゆれる)しか知らん。胸がいっぱいになるライブだった。詳しくはこちらを読んでくれ~~~‼️

MCで「バンドを辞めた友達に向けた曲を歌います。おれたちはそういう曲が多いです、優しいので」と宍戸翼が言って、Blues Driverか⁉️と思ったら新曲だった。4曲入ってる新しいEPの中で一番いつものケセラっぽい曲で、歌詞もストレートな曲だ。他の曲は結構挑戦的なものばかりでそれもとても格好良くて、まだ新たな一面が見れるんだと思ったらワクワクしたけど、「それでもずっと変わらないままここにいるよ」と安心させてくれるような1曲だと思った。新作にこういう曲が入っていることが本当に本当に嬉しかった。

君がギターを弾かないなんて
下らない争いのワケより寂しいよ
羽ばたいたら空も飛べるような背中で泣いている姿が焼き付いて消えないよ
Come back my hero why not

続けてくれって思うのはこちらのエゴかもしれないな、実際わたしが好きなバンドって半分くらい解散したり活休したりしてんだよな。それぞれにそれぞれの事情があるってわかってるけど、ケセラが活休している間ほんとうに寂しかった。君がギターを弾かないなんて!ケセラ、ずっとそばにいて欲しいよ。好きな人増えてくれと思いながらずっとnoteに取り上げ続けています。

クソコラ

頼むよ‼️‼️‼️


死がふたりを分かつまで/PK Shampoo

新曲、すごかった~~~‼️‼️先程は申し訳ありませんでした‼️‼️

メジャーデビュー1発目のシングル曲。先行配信日、右見ても左見てもみんなPK shampooの話してた。バイトが終わったばかりで曲を聴けていなかったおれだけメガ割の話してた。お前ら、魔女工房はメガ割で買うよりブラックフライデーの方が安いぞ。大丈夫か?なにが?

我が君ことミスターデカダンス、ヤマトパンクス御大。最近SNS上での扱いが山田亮一じみてきている。わたしたちはいつも身近で手軽な教祖を求めてしまう、これひとつ信じてさえいれば生きていけると思える何かが欲しい。繊細ごっこをおしまいにできないままみんなここまで来てしまった。美しきアウトローはいつの時代も若者の心を掴んで離さないわけです、現代宗教学でA+の成績を修めたおれが言うんだから間違いねえよ。

わたしがPK shampooを聴き始めた2018年、まだみんな神崎川と星と京都線しか聴いていなかった。てかそれしか曲なかったし。ヤマトパンクスはずっと酒飲んで暴れてた。それは今もそうか。
5年間、PK shampooが誰かの宗教になっていく様を、ずっと眺めてきた。
正直かなり恐ろしい光景だった。怖すぎて一歩引きたくなった結果、聴き始めた当初の熱に狂った感情は凪いでしまった。そんで自分の中のthe pillowsとかBUMP OF CHICKENみたいな「常日頃盛り上がった気持ちでは聴かないが帰るべき場所である」みたいなバンドになりつつあった。

で、新曲聴いて、ただいま‼️‼️‼️‼️となりました。帰ってくんの早。

他の偉大な人たちが大体のことはもう歌ってるし
君のことだけ歌うのはつらい
住む場所は騒がしい方がいい
帰り道、そっと歌ってもバレないように

ふたり探したメロディ たとえ君がいなくても
遠く離れた六芒星、まだきらきら光ってる

最終列車走り出した
泣きそうだ
だけど決めたことだよ
泣き言ばかり歌わないで
今はわからない
だからわかるまで
君だってそうだろ

危うく全文載せるところだった。
どこまで意図しててどこまでが偶然なのかは知らんけど、この曲は今までの曲の要素が随所に散りばめられていて、羅列するのも野暮なのでそのへんは書きませんが。避けて通れない楽曲だけ挙げるとサビの歌詞やメロディが『君の秘密になりたい』という曲からの引用になっている。ヤマトパンクスが初めて作った曲らしい。初めて作った曲があのクオリティって、なに?

世界が終わってしまうような夜を越えてもう一度明日夜が来たとしても 僕はあなたのこと思うとき淡く形のない溜息になる」とまで歌った君はもう居ない、だから君のことだけ歌うのはつらい、でもいつまでもあのメロディはきらきら光っているから鳴り止まないでくれと願ってしまう。だけど最終列車は走り出した、もう行かないといけないわけだ。ヒェェ~~~
そのままの意味だとしてもなにかの暗示だとしても美しすぎるよ。そんな曲に過去の綺羅星たちの影を散りばめて、発売するEPの名前は『再定義』。パン君すげー。進撃の巨人くらい点と点を繋げてくる。始祖ヤマト?
曲自体の疾走感やキャッチーさ、音のきらめきも物凄くて、今までを知らない人もかっけーって思うような曲になっているんじゃないかと思います。売れちゃう‼️みたいなこと言うのファンのキモノリすぎて嫌いなんだけど、これはちょっと、うわーすご……と思いました。悔しい。

年初めに出た別の曲のPVの発表時、ヤマトは「どんなに辛く悲しいことがあっても最後に素晴らしい音楽がエンドロールのように流れればそれだけですべてを許せてしまうのは人間の最もマヌケな部分のひとつだと思いますが」とコメントしていた。
そうかこの人はずっと誰かのエンドロールに流れる曲を作ってんだなあと思ったらそら信者も生まれるわなガハハ‼️と思いました。それでこんな曲出しちゃうんだもん。仕方ねえわ。美しいよな。山我先生(現代宗教学の教授)も仕方ないよって言ってくれんじゃねえかな。
最期のエンドロールはどれにしようね。迷っちゃうよ。この人の曲ならどれ流しても美しいもんね。選択肢増やし続けんのやめて欲しい。ウソウソやめないで~~~⁉️
ちなみにピロウズはこの世の果てまでにするって決めてる。いやあの世まで行ってるじゃん🤣って突っ込んで欲しいので。my babe my baby‼️逝こう~~~‼️‼️ドン‼️‼️

クセになってんだ ジャンプ漫画で話を締めるの


曲名/多次元制御機構よだか

なんてドキドキする曲を作るんだハヤシングは。キラキラで可愛くて優しくて、ポップでワクワクするのにドラムの手数が馬鹿みたいで笑ってしまった。どうなってんだ。恋しちゃうよ。

暗い女なので、刃の代わりにギターを持ったみたいなロックだけが自分の味方だと思って生きてきた。
でもぴかぴかしたものも好きだよね、本当はね。今年初めて行ったサンリオピューロランドは夢のような空間で胸が弾んだね、ピンクとリボンとフリルを身につけてアホみたいに写真撮ったね。ドレッサーにはジルスチュアートのコスメが丁寧に飾られているよね。そういうときめきに課金するのが日々の楽しみだ。

よだかを聴いていると、こんなうちでもキラキラ好きでいいじゃんね👊ハッシュタグ~~~✌️て思います。よだかだけがそんな気持ちにさせてくれる。自意識が取っ散らかってるので、例えば某超歌手みたいな女の子が女の子のために歌う曲とかは今でもゾワゾワして聴けなくて、そういう選り好みをしていたら手元に「空が自由だなんてよ、俺には思えないね」みたいなこと言ってる人らしか残らなかったわけですが、あたしにはハヤシングがいました。愛している。




好きなはずのものに夢中になれなくなるのって本当にキツい。最近はもうずっとそんな感じだ、年明けにそれこそ今日挙げたバンドのライブもいくつか控えてるのにどの予定も「ここまでは頑張って生きよう」みたいなこと全然思わせてくれない。何日か前に某平成の阿久悠が10時間ぶっ続けで弾き語りツイキャスをしてたみたいだけど全く聴く気にならなかった、タイムラインで騒いでるみんなが楽しそうでいいなあと思った。あんなに大好きだったのに。寂しいよ。好きなものとの距離がどんどん遠くなっていく。ってツイートしたらフォロワーも減って、そうだよな一生懸命好きなもんの話してるおれのことを面白いと思ってくれてんだよな、そうじゃなくなったら興味も失せるわな、とまた悲しくなるなど………。

でもなんとか今年もこの記事が書けた。まだ娯楽に対する感受性にはリハビリが必要そうで、でもいつまでも好きでいたいってちゃんと思っている。音楽は、おれを救わないし支えないし殺してくれさえしないけど、でも無いと困るはずだ。そう信じて自分を奮い立たせるおれのエゴの形も燃え尽きていつか星になってくれるだろうか。

頑張ります。来年もよい1年にしましょう。
じゃあ、また。

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