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なるようになってくれおれの未来、The Cheseraseraと共に

28歳、来月にでもクビになりそうな昼の仕事と肉体的にも精神的にも何歳まで続けられるかわからん夜の仕事とを掛け持ちし、人生を延々と右往左往している。
低賃金ドブラックだがやり甲斐だけはあった正社員時代、「やり甲斐なんていらんから休みをくれ🤮🤮🤮」と思っていたけれど、いざわりと自由な休みと引き換えにやり甲斐と安定を失うとこうも心がふらつくものなんだなと、人間は浅ましい生き物ですね隣の芝生は青いです。しかし生きているだけで金はかかる。労働労働~~~‼️‼️‼️

そんで、おれの人生、このままゆるやかに終わっていくんですか?

楽しい夜なんて一晩でいいさ
それが心の底触れてくれるなら
暗闇は続く 何はともあれ暗闇よ続け
それでも最後には抱き合って泣いてやるから

このまま終わるわけ、ないだろうが‼️‼️‼️‼️このハゲ~~~~~‼️‼️‼️‼️

どれだけ不安な夜が続いても、夢見るたわけで居続けていいんだと思わせてくれるThe Cheserasera、本当に心の底から愛している。
今日はそういう話をします。




アラサーにもなると自分より歳の若いバンドがごろごろ出てくる。最近たまに某クリープハイプ風バンドを馬鹿にしたり馬鹿にしてるやつを馬鹿にしたりする内容のツイート(ポスト?)が流れてくるけど、ボーカル7歳も年下だし、ハタチそこそこの男の子つかまえて馬鹿にする気なんて起きるわけもない。中1が小1いじめんのエグくないですか??

たいして懐かしみたくなる過去も持っていないので、「ああそんなこともあったな」って思わされる音楽より「まだこんな未来が待ってんのかな?」と思える音楽を摂取したいのだ。
でも「おれたちが救ってやんよ💪💪」みたいなスタンスもいらない。救われるかどうかはこちらに決めさせて欲しい。好きに、楽しそうに音楽をやって、なるようになるよって笑ってて欲しい。
The Cheseraseraはそんなバンドだと思う。

ああ馬鹿だな
なにをやっても全然上手くいかないんだ
それでも繰り返す
嘆いても最後の最後に朝は来たよ
今日の寂しさも
明日 明後日のずるさも悲しみも
愛しく思えるよ
辛くても デイバイデイ
息をしている


もークソ老害だと思われてもいいから言うけど、自分より歳下で名前が知られるまでそんなに時間がかからなかったバンドとかに「なるようになるよ!」って言われてもうるせー‼️‼️‼️って思う。いや別に今具体的なバンドが思い浮かんでるわけでもないんだけど。
暗い人間なので、どうしたってどうにもなってない音楽が好きだし、もし希望を歌われるなら「この人が歌うのであれば、まあ……」と思える人の歌じゃないと聴けない。

The Cheseraseraがどう苦労してきたかみたいなことをわたしが書くのは違うと思うので詳しくは書かんけど、この間まで活動休止ししてて、活休明けのツアーのMCでボーカルの宍戸翼が「もういい加減売れろって思ってるよね、ごめんね、俺も思ってるよ」って笑ってた。結成15年目、それでもまだ「あと何年の時が経っても変わらないって言えるかな 自信はあるけど」って歌ってて、自信あるんだ、と思ってその曲でおれは泣いた。

この曲です。別にしんみりした曲では無いのでこれで泣くと思わなくて、ややパニックになりながら嗚咽してしまった。

やがて世界に終わりが来ても
同じ言葉で愛せれば
生まれ変わっても きっと
僕らの今に嘘はないだろう

自分より6つ年上の宍戸翼がもの凄い楽しそうにもの凄い笑顔でこの曲を歌うので泣けて仕方なかった。活休前のツアーも泣けたけど、この先に待ってるのがサヨナラじゃないと思うとその時より泣けた。あの人は本当に表情豊かに歌うのだ、あんなにニコニコしながらロックをやる人間を今のところ他に知らない。

この先どうなるかは知らんけど俺はとりあえず今を愛しているしそれなりに楽しいよ、とあの人が歌う。別にわたしはバンドをやってるわけじゃないけど、その姿に6年後の自分を見て、まだ夢見ていていいのかなあとぼんやり希望を抱いてしまうわけだ。
The Cheseraseraはおれを救おうとしているわけじゃない、でも本人たちが楽しそうにしているだけで勝手に救われてしまう。不安が綺麗さっぱり!みたいなわけにはいかないが、なんか有耶無耶にしてくれる。まあいいか、わからんけど、なるようになるか。




ちなみにおれみたいな暗人(くらんちゅ)でも希望を孕んだ歌詞に納得させられてしまう要因のひとつとして、フツーに「あれ?お前も暗人ですか?」みたいな曲が多いというのがある。
例えばLOVELESSなんて、軽薄でくだらん飲み会を盛大に馬鹿にし続けたあと「お前らに未来はない‼️ない‼️‼️ない‼️‼️‼️ない‼️‼️‼️」っつって曲が終わるんだけど、いやどんだけその飲み会つまんなかったんだよ。そんなに??
Random Killerの歌い出し「ああだこうだ綺麗事並べては大概何もせずに日が暮れてる 批評家嫌いのお前こそ批評家なんだ ただ口開けてボーッと立ってろ」とかはもう、何も成し遂げることが出来ずでも口先だけは一丁前なおれたちに言われてる気がして苦しいし、あと極めつけはでくの坊の歌詞。

また遅刻寸前の電車を見送った
昨日もそうだった 言い訳を考えている
謝ったあとすぐ大口を叩いてた
大事な約束さえ守れもしないのに

ただ通り過ぎてゆく景色を見ていた
今日も僕を許す君をイメージしながら
仕方ないとか 運が悪いだけとか
無駄に慰めては愛情にぶら下がる

クズに対する解像度が高すぎてキツイ。
この歌の主人公はクズなのに愛されていて、愛されているのに真人間になれない。遅刻した僕に君が「仕方ないよ」と声をかけてくれるのをわかっていて遅刻してる。しかも多分連日。最悪。
クズは誕生日になるとまわりの人間から愛情が贈られるくらい大切にされているけれど、そんなまわりの人間たちに感謝したクズがなにをするかというと

心から感謝したデクは恩を仇で返すのだった

なんで~~~⁉️⁉️感謝してるのに⁉️⁉️
このあと「何も出来ないデクは一人心から涙して また意味の無い夜更かしをして朝寝坊を繰り返す」と続いてサビが終わる。感謝もしてる、嬉しさと情けなさで涙も流す、でも多分明日も遅刻する。おれたちすぎる。
宍戸翼本人が今あげた3曲みたいな人なのかは知らんけど、脳内にそういう人格を飼っていないと書けない攻撃力で本当に頭が痛いです。その術はオレに効くよ…………。
でも、こういう曲が益々に彼らが歌う「なんとかなるよ」の説得力を増してくれる。しょーもな飲み会の帰り道に「お前らに未来はない‼️‼️‼️」って吐き捨ててる大人めちゃくちゃ信用出来るだろ。

心の中でずっとずっと大事にしているバンドです。本当に。
マジ売れて欲しい。「売れて欲しい」って言っちゃうと現状売れていないって意味になってしまうので極力言いたくないんだけど、The Cheseraseraだけはほんとうに売れて欲しい。TikTokに使われてもいいし日曜日だから邦ロック好きと繋がりたいやつらに見つかってもいいしなんでもいいのでもっとたくさんの人に聴いて欲しい、そんで絶対にバンド辞めないで欲しい。
歌詞の話ばっかりしたけど音も本当に格好良いから‼️‼️‼️歌メロはキャッチーなものが多くて聴きやすいのにどの楽器も手数が馬鹿みたいに多くてめちゃくちゃロック、あとどの曲もCメロが溶けるくらい気持ちいい、メロディーセンスが良すぎる。本当に。なんなんですか?早口オタクくんになってしまうんだが。こんだけ歌詞の話してるけど本来歌詞よりメロディーで曲を聴くタイプなので、そういうオタクくんも是非。是非です。とにかく曲がイカしてるのだと「月と太陽の日々」「Take me!」「ワンモアタイム」あたりが好きだな。

まあとにかく聴いて…………
ここまで「聴け‼️‼️‼️」って気持ちでひとつのバンドについて書くの初めてかもしれん。

ちなみにこれが一番好きな曲です。
The Cheseraseraはバンドを辞めていった仲間に向けた曲が多い。「優しいので」って宍戸翼が自分で言ってた。14年のキャリアの中で、一体何組の仲間が音楽を辞めていったのかなと思うと悲しくて、だけどそれでもこの人たちは今もライブハウスに立っているんだなと思うと頼もしくて震える。

音よりも速いスピードで
掻き鳴らした夢の先の僕らを思い描いてる



なんかまだ解禁になってないけど今年またツアーやるらしいです👊MCで言ってた。書いていいんかな。ダメだったらどうしよ。
「売れたいから友達連れてきて」と宍戸翼が冗談を言っていたので、書くしかねえ……と思って筆をとった。以前からたまに「四月さんの影響でケセラを聴くようになりました」とDMを頂くことがあって本当に嬉しい、聴いた人全員が好きになるバンドなんじゃねえかなとかそんなありえない事をたまに思ったりもする。

活休明けのツアー、福島セカンドラインがかなり埋まっていた。
宍戸翼がMCで「何年も見てくれている人ばっかりだと思うんだけど、」という旨のことを言って、そのあとアンコールで普段全然喋らないドラムの美代さんが「あの、多分今日が初めてって方もいると思うんです、それも本当に凄く嬉しいです、それだけ気になったので言いたくて……」と補足していた。繊細な人だなあと思った。ベースの西やんは一生ふざけてて、それも結構珍しくて笑った。

かっけー曲がいっぱいあります。今回は内容の方向性的に省いたけど、しょうもねえ恋愛の曲とかもあってそれもすごくいい。宍戸翼が毎回「お前らクソみたいな恋愛したことはあるか⁉️俺はあるよ‼️‼️‼️」つってイントロのギターをかき鳴らして始まったりする。ちなみにおれはこのMCを並んで聴いた昔の恋人にその数年後に「クソみたいな恋愛だった」って振られたことがある。ヒェ……。
でも今書いてて思ったけど、ライブで聴いててももうそんなこと思い出さなくなったな。そんなんどうでもいいくらい宍戸翼が格好良いからかも。いらない思い出は切り捨てて裸のまんまでわたしの人生に居てね。

最後に最近のツアーでよくアンコールにやる曲を載せて終わります。

まだまだかな あと少しかな 君の心まで
いけてるかな 今ひとつかな 僕の歌
一緒に歌ってやってくれないかベイビー
この音楽が届くまで
この命が終わるまで

大事な物が全て涙の海になってもずっと好きだよ、消えてしまってもずっと!
じゃあ、またね。

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