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往く船にて
船の帆は風に孕み、
自然の営みは何も変わらず、
変容を求める心の声は
今日も打ちつける波に掻き消される。
淋しさはただの淋しさであり、
悲しみもただの悲しみ。
苦しさも私を放とうとせず、
嬉しさは夢の彼方にある。
日々の不安は皆の心にあり、
先の見えない世の中に反吐を吐き、
額に髑髏の紋章を刻まれる。
風に吹かれる船は希望を捨てた。
闇に横たわる大海はただ荒れず、
静かに大いなるものを待っている。
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