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オリジナル漫画「scope」原作-23

【趙篇】VS遺伝子操作組織(緑)第1話


【 --- 回想 --- 】 ※趙、幼少期


実家の中華料理店にて、仕込みの手伝いをしている趙。両親が経営する中華料理店は、こじんまりとはしているがその人柄も評価され、赤字ながらもそれなりに繁盛していた。いつものように、納品される食材をチェックする趙。 ある魚の異常なまでの大きさに違和感を覚える。

趙 「 <!?> な、なんだ この大きさは… こんなサイズ見た事ないゾナ。 」 厨房にいる両親に報告に行く。

< タタタタタ >

趙 「 か、母さん! これ見てよ!! こんな大きさ 異常だゾヨ… 突然変異か何かゾナ? 」

趙・父 「 ………………………。 」

趙・母 「 …砕雀! ラッキーダヨ! この魚は、稀に産卵期に巨大化するって聞いた事アルよ! 大物、大物 デカしたよ! 」

魚を趙から取り上げる、母。

趙 「 え? そうなの? だったら良かったけど… 」

この日を境に、あらゆる仕入食材がいびつ化していった。 明らかに巨大なアスパラガスや発色が良すぎるトマト。 魚や豚に関しても異常としか思えない光景であった。両親により、この事は企業秘密だからとキツく口止めされていたため、他者に公言する事は出来なかった、趙少年。毎度送られて来る異様な食材は、両親が特別にひいきしている仕入業者業者のみから仕入れているようだった。はじめは家族経営のこじんまりとした中華料理店だったが、これら異様な食材のおかげで、“味は美味しく、値段は安く”が評判となり、店はどんどん大型化していった。

両親の機嫌こそ良好ではあったが、疑念を抱く趙少年の表情は、曇っていた。そんなある日、来店客から体調不良を訴えるクレームが入り、一時店が休業になってしまう。表向きの報道では、新種の食中毒という理由にて、店を閉店させた趙・父だったが、 実際は遺伝子組み換え食材の摂取により生じた、副作用が原因であった。趙少年が日々違和感を覚えていた異様な食材の数々は、違法実験により生み出された、遺伝子組み換え食品であった。

そして、その裏に潜む、とある研究所の存在とは…


【 --- 過去回想 --- 】


砕雀が生まれる直前、その人の好さとは裏腹に、赤字が続き全く儲からない趙の中華料理店。店の進退を日々悩んでいる中、ある日訪れた謎の組織人間から、遺伝子組み換え食材の存在を知らされ、とある研究所の見学を促される。 日光も肥料もいらず、無数に育つトマトやきゅうり。今繁盛しているどの店も、これらの食材を取引をしているという吹聴と、最新のバイオテクノロジーに魅了された両親は、自らが被検体として非合法の実験に協力する代わりに、格安で遺伝子組み換え食材の提供してもらうという、悪魔の約束を取り交わしてしまう。

研究所員 「 今日は、この注射と、この注射を打ってもらおう。ハイブリッド種と〇〇化の同時実験だ。 」

円柱系のガラスケースに直立させられている。

趙・母 「 本当におなかの子に影響は無いんでしょうね? 」

研究所員 「 さてね、新たな発見を得るためには多少の犠牲が伴われる。 お前らは望んで被験体となったはずだ。 何があっても文句はあるまい。 」

趙・父 「 …そんな話は聞いて無いぞ! 好き勝手やられてたまるか!! 」

闇組織 「 あらら、そんな事言っていいんですかね? お店も繁盛しているようじゃないですか~ 取引停止&マスコミにリークしても良いんですよ? 」

趙・父 「 くっ この卑怯者が… 」

研究所員 「 さて、では実験の前に殺菌のお時間だ。 」

< フシューー!! >
 円柱のガラスケース内に濃度の高い殺菌剤が噴射される。

趙・両親  「 うぅぅぅぅぅぅぅううううう ……… 」


過酷な実験に耐え忍び、待望の明るいニュースが訪れる。 両親が被験体となって数週間が経過されたある日、砕雀が誕生した。 大柄で元気な男のであった。

趙・父 「 よく頑張ったな! 元気な男の子で良かった。 見て見ろよ、この野太い太もも。 」

趙・母 「 えぇ、良かったわ、 あなたそっくりね。 」
< 顔を見合わせ、笑顔で喜んでいる2人 >



【 ---過去回想明け--- 】


有名中華料理店にて、新種の食中毒が出たというニュースにより、多くのマスコミが店に取材に来ている。

マスコミ 「 趙さーん! 新種の食中毒について、お話聞かせてもらえますかー? 衛生対策はどのようにされていたのですかー? 」

< ざわざわざわ >

一時閉店された店にて息を殺し、身を潜めている趙一家。

趙・母 「 あなた… もう時間の問題かもしれないわよ…。 」

趙・父 「 そうだな、いずれこのような日が来るのだな。 よし、話を付けに行こう。 砕雀、お前にこの鍵を預けておくよ。 」

机の引き出しのカギを渡す。

趙・母 「 砕雀、お母さんたちは仕入業者の社長さんのところに行って来るわ。 飛行機で行くから …4日後には戻るわね。 」

趙 「 そんなに掛かるの? …分かったよ。 気を付けてね。 」

マスコミの大群をかき分け、両親が仕入業者と話をつけに行くため、遠方へと旅立った。 両親が戻るまで、祖父母といっしょに過ごしていた、趙少年。
4日が経ち、7日が経ち…1ヶ月が経ち。一向に両親が戻って来る気配がない。 3ヶ月が経とうとしたある日、趙少年の元に訃報が入る。

マネキン工場の廃棄場に、変わり果てた両親の亡骸が発見された。

 少年だった趙には両親の死因などの詳細は語られず、葬式は密葬で行われた。突然の両親の死に、悲しみに暮れる、趙。 ふと、父親から預かった机の引き出しを開けると、そこには1通の手紙とKing Gorillaの人形が置かれていた。
手紙には、遺伝子操作系闇企業(緑)の存在、遺伝子組み換え食材との取引条件にて、両親が研究所の被験体となった経緯、万が一の対応などが記されていた。そして、特筆すべき事は、「虹色の瞳」ついてだった。奇怪な両親の死は報道される事は一切なく、店は閉店を余儀なくされた。

真相を知り、悲しみと共に心の片隅に復讐心が芽生えた、趙少年。 店の復興と両親の復讐を果たすべく、静かに闘志を燃やす。



【 --- 場面転換して、「名菜・趙飯店」 --- 】


違法ドラッグ系闇企業(橙)との激闘を終え、休養のため趙の店に戻って来てから、早1ヶ月ほどが経過した。

「名菜・趙飯店」名物、360度ガラス張りのキッチン「ライブキッチン」にて特大の炎と共に、銅鑼(ドラ)が鳴り響く。< ボワッ! ジャーーン! >
暗くなった店内、中央にスポットライトが当たる。すると、筋肉粒々の大柄な男が、両肩にそっくりな美女を乗せてせり上がって来た。そして、大男が 3mはあろう巨大な肉の塊を上空に放り投げると、両肩からピョコンっと飛び降りた美女2人が、両手に持った肉切り包丁で回転しながらスパスパとスライスしていく。
< パチパチパチ~ > 店内に湧き上がる拍手の嵐。 人気だったパフォーマンスに、さらに華が出て来た模様。 深々とお辞儀をするチャイナドレスの美女2人。“ここ”“もも”だ。 おもてなしのお礼にと出演したショーで、一気に人気が出てしまい、すっかり店の看板娘になっていた。


趙 「 ブラボー、ブラボー! それにしても、2人揃って凄い身のこなしだゾイ! 」

ここ 「 しゃーないよねー これだけの美女、世間が放っておくわけ無いし。 ねぇ~ 砕チャン、バイト代上げてよー 」

もも 「 そそ、お客さん増えたんだから、イイじゃんよー 砕チャン。 」

趙 「 …分かった 分かった。 検討しておくゾヨ。 ところで、そろそろ例の件、実行したいと思ってるが… 」

ここ 「 やりー! じゃ、今後さぁ 店員さんのコスチュームデザインしてあげよっか? 未来の名デザイナーだから、プロデュース費高いけど。 」

もも  「 ズル~ じゃアタシはアテンドスタッフ向けの、メイクアップ講座毎週開く。 未来の名メイクアップアーティストだから、講演費高いけど。 」

趙 「 中々の営業力だゾイ、 大したもんだ。ガッハハ。  …さて、本題に入りたいのだが。 」

控室にて話し合いを始める、趙と吹星姉妹。 派手なパフォーマンスに反して、一気にシリアスな雰囲気に転換する。改めて趙が自身の家族に起こった惨事を、包み隠さず姉妹に共有した。…聞いてはいたのだが、 あまりの惨事に息を飲む姉妹。そして核心へと話を進める。

趙 「 不躾で申し訳無いが、単刀直入に聞くゾヨ? お前たちコンタクトしているゾネ? …この場で外してもらう事は出来ないか? 」

ここ 「 < !? > …な、なんでそんな変なこと聞くの? 」

焦っている様子の“ここ”。

趙 「 初めて私の店に来てくれた時、一瞬コンタクトがズレたのを、偶然見てしまって。 」前回来店時の事を思い出している、3人。

もも 「 あぁ! アタシが“ここ”にほうじ茶吹きかけて、タオルか何かで顔吹いている時か… カラコンがズレたとか何とか。 」

趙 「 …いや、無理にはお願いしないゾヨ。 ただ、これから乗り込む闇の組織に大きく関わっている可能性があったのでね。 」

ここ 「  ………………………。」

もも  「  ………………………。」

趙 「 分かった、分かった。いきなり無理を言って悪かったよ。スマンゾネ。では、遺伝子操作系闇企業(緑)の事を… 」

ここ 「 …いいよ。 アンタだったら信用出来そうだから。何があっても、絶対に他人に見せちゃダメってママに言われてたんだけどさ。 」

もも  「  ここ… そうだね、砕チャンの筋肉に免じて見せてやっか。高いけど、大丈夫? 笑 」

趙 「 また銭か。。? まぁ、そう言って貰えるなら、お言葉に甘えて見せてもらおう。 」

ここ&もも 「 ほいよっ 」
カラーコンタクトレンズを外す、2人。

目をゆっくり開くと、そこには綺麗に輝く虹色の瞳が並んでいた。2人揃って、生まれつきこの色らしい。母親からの厳しい言付けにて、何があっても終始カラコンを付けていたため、母親以外の他人に見せるのは初めてとの事だ。

趙 「 なるほど、ありがとう。…やはり、私の両親と同じ虹色だゾイ。 」

冷静なリアクションを取る、趙。

もも 「 どゆうこと? アタシたちと砕チャンの親御さんが親戚とか?? 」

趙 「 いやっ ここからは憶測でしかないから、その前提で聞いて欲しいのだが、お前たちも“何かしら”の遺伝子操作がなされている可能性が高い。 」

ここ&もも 「 !? 」

ここ 「 マジか… って大げさに驚いてみたけれども、意味が分からんわ。でも、ママが本当の母親じゃないってのに、関係ありそうだよね。 」

趙 「 ちなみに、違法実験を受けていた両親の影響が、私にも何かしらあるとは思うのだが… 瞳は白色なのだ。 」自ら白目にしている。

もも  「 う~ん。 良く分からないけど… その分からない闇を暴きに行こうってのね、もちろん砕チャンの復讐がメインだけど。 」

趙 「 そうだゾイ。 かなり深い闇にちょっかい出す事になるが、それでも一緒に来るゾイ? お前たちの復讐は既に終わっているのだから、わざわざ危険な事にこれ以上首を突っ込む必要も無い。だから、無理強いはせんのだが… 」

ここ&もも 「 …行くっしょ! アタシたちの身体も気になるしねー。 なんでこんなに可愛いのかって。 」

趙 「 そうか、行くか。…だが今回の戦闘は、プロに任せてもらうぞ。お前たちは遠方からの狙撃でフォローしてくれ。 」

もも 「 プロぉ? なにその物騒なのぉ 」

趙 「 何かあったらすぐ駆けつけてくれる旧友に、助っ人を頼んでててね。 そうそう、パーカーコート、6Lサイズを3着お願い出来るゾナ? ニヤっ 」

ここ 「 金持ち別荘の間取りか! 6Lサイズって… 砕チャンと同じ体格のヤツが他に2人いるってこと?? 」

趙 「 そう、本当はもう1人いるんだけど、連絡がつかなくてねぇ。そいつは、ちょっと変わったヤツだったからまぁいいかと… 」

ここ 「 ふ~ん。 おけ! 大至急作るよ。 特急&特注サイズ料金、ヨロシクね♪ 」

趙 「 …よ、宜しく頼むゾヨ!」

(  3日後  )

趙 「 機は熟した。 …生前、日々耐え忍んで来た 両親痛み、悲しみは、 今回を持って この趙・砕雀が晴らす! 」

< ボゴゴゴゴゴゴォ >
趙の愛車であるハマーのような軍用車に乗り込む、3人。 荷台に何やら積み込んであるようだ。

ここ  「 んで、そのお仲間との待ち合わせ場所まではどのくらいかかるの? 」

趙 「 そうだな、順調に行ったとして、夕方早めに到着ってところゾナ。 」

もも 「 それにしても、闇組織のアジトが良くわかったね。 情報屋からの有益な情報はあったけど、アタシたちは大変だったからさ、探すの。 」

趙 「 元軍人って言うのは、情報に関しても特別なネットワーク持っているんだゾヨ。 一般人には到底不可能な事も可能になったりするしね。 」

ここ 「 ふーん。でもさ、ぶっちゃけ、闇の組織のヤツらも元軍人って相手が悪すぎるよねぇ。 」

趙 「 確かにそうかもな。アウトローどもに本当の戦闘ってのを魅せてやるゾヨ。両親と店、全てを奪った仇だ。…1㎜も容赦はしない。 」

しばらく車を走らせると、周り一帯が荒野のような景色になって来た。 まるで秘密裏にUFOの研究でもしているかのような荒野だ。 周辺はと言うと、たまにガソリンスタンドがあるぐらいで、店という店はほとんど無いようだが、突如、ロードサイドに大きなステーキショップの看板が見えて来た。

“KONG’s STEAK” 広大な駐車場へと入って行く趙。駐車場には軍用車やトラック、大型バイクなど、イカツい乗物ばかりが止まっている。

趙 「 着いた 着いた。大分久しぶりだゾナ、この店も。 」

もも 「 やっべ、 ガチでうまそーな店じゃーん。肉だ、肉ー! 」

ここ 「 砕チャンの料理も激ウマだけど、たまにはこういうガッツリしたのも食っとかないとねー 」

趙 「 はっははは、好きな物たらふく食うと良い。ステーキも良いが、鬼Onブロッサムも美味いゾヨ。 」

もも 「 なに?その怖ぇメニューは。まっ 強そうだからイイんじゃね? 」

趙 「 この地方の名産の“鬼玉ねぎ”を丸々揚げた、店の看板メニューだゾヨ。 みんなでつまもう! 」

キャッキャ言いながら、趙一行が店へと向かう。< カランコロンカラン > 木製の引き戸を開けて入店する。店内はいかにもアメリカンなウッド調の作りで、かなり広々としている。
また、肉焼いてますが何か?と言わんとばかりに店内中にこもっている煙の主張が、武骨な直焼きプライドを感じさせる。 来店客はこぞってガタイの良いバイク乗りであろう、イカツい男たちばかりだ。 テーブルに立ち並ぶ丸太のような太い腕には、ほぼ全員タトゥーが入っている。店内を歩いていると、10人は座れるであろう奥のデカいソファ席に、ガラの悪そうな2人の男が足を投げ出して座っていた。睨まれた小虫が失神して墜落してしまうかのような、“圧”のある視線をこちらに向けている。 全く物おじせず、睨み返す趙。

趙 「 ここ、私が予約した席なのだが。 」

男A 「 あ? 誰だお前。 俺たちが先に座ってんだよ、目あんのか? 消えろ! 」

趙 「 ん? お前たち軍人か? 随分とガラが悪くなったものだな。 」

ここ 「 なに こいつらー 態度悪ぅ お仕置きしてやろーよ、砕チャン 」

男B 「 あらら、お嬢ちゃん。 随分威勢が良いねぇ こんなおっさんといないで、オレらと遊ぼうよ。ニタニタ 」

もも 「 ったく、早く肉食いたいのにぃ なんなん?こいつら。握り潰したろか。 」

男A 「 2人とも同じ顔して、クソ生意気な口聞くじゃねぇの。 …オラッ!! 」

“もも”に対して、拳を振りかぶろうとした途端、男の動きがピタリと止まった。何やら怯えた表情で、冷や汗を掻いている。

男A 「 まさか、え、閻魔!? …あいやっ、えーと、違うんです! スイマセンでした!! 」< ドタドタドタ >

何かを発見し、さっきまでの態度とは一変し、逃げるように退散していく2人の男。すると、趙の背後から別の男が声を掛けて来た。

男 「 おぅ 砕雀じゃないか! 久しぶりだなぁ 」

趙 「  < !? > スナユキー! 会いたかったゾイ。 ガッハハ 」

< ボゴーン! > 突進にも似た、2人の激しいハグでちょっと店内が揺れている。

どうやら、今回趙が助っ人に頼んだ旧友の1人のようだ。2人の巨漢が、豪快に再会を嬉しんでいる。すると入口の方から別の男もやって来た。

男 「 おー!おめえら。会いたかったぜ!! 」
< ドゴゴゴゴゴ > 物凄い突進で2人に飛び付く。 < ボゴーン! >また店内が揺れている。

趙 「 ジャイク! 全然変わらないなー! 久しぶりだゾイ!! 」

ニュージーランドのラガーマンのように3人スクラムを組んでグルグル回り、再会を喜んでいる。軍人ならではの独特なフィジカル・コミュニケーションなのだろう。
おっさんたちの厚かましいやり取りを、ちょっと距離を置いて見ている吹星姉妹。ただならぬ男臭さに、若干引いている。

趙 「 “ここ”、“もも” 紹介するゾナ。こっちのデカいのが、王家 即行 <オオケ スナユキ>で、こっちのデカいのが、ジャイク・オレモだ。どちらも軍隊時代の旧友で、ナイスガイだゾヨ。 」

王家 「 はじめまして、王家と申します。 “ここ”さん、“もも”さんですね?砕雀から話は聞いてますよ。 」黒髪角刈りの純和風な男だ。

ジャイク 「 どもども、オレの名前は、ジャイク・オレモ。 調子はどうだい? “ここ・もも”チャン 」
ドレッドヘアにサングラス、陽気な黒人の男だ。

ここ&もも 「 ど、どーも。( こりゃ6Lサイズだわ… ワンチャン7Lかもな。。 ) 」

趙 「 さっきの男どもは、スナユキの顔見て慌てて逃げて行ったが、軍内で私の顔を知る人間もいなくなったのかなぁ。 」

王家 「 お前は退役してすぐ、自身の中華店の方に注力していたから、現役の軍人たちは、もう知らないのかもな。 私はしばらく教官をしていたので、良くも悪くも、現状でも噂が残っているのだろう。 」

ジャイク 「 鬼をも恐れる、鬼を超越した鬼教官、“閻魔教官”とか呼ばれてたもんな。ヒャッハハ 」

王家  「 大げさな。そんなに厳しくした覚えは無いのだがね… “規則正しく、より激しく” だろ? フフフ 」


( つづく )



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