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認知症は遺伝するのか?

答えはYesです。

というのも、アルツハイマー型認知症になりやすい遺伝子は実際に存在します。ただ、なりやすいということで、必ずなるということではありません。しかし、リスクは高くなってしまいます。

その遺伝子というのが、ApoE4というものです。この遺伝子を両親から受け継いだ人はアルツハイマー型認知症になりやすいと言われています。

今回は、こちらの本を参考に認知症と遺伝について書いていきます。

認知症の遺伝に関係するApoEという遺伝子は炎症症状に関わる遺伝子です。もともとは悪さをするのもではありませんでした。

私たちの祖先が二足歩行となり、木から降りた際に強みになったのが痛みを感じること。

痛みを感じること。つまり炎症反応が出ることで、異物の侵入に対する免疫システム反応を作りました。

私たちの祖先は、尖ったもので足を怪我したり、病原菌たっぷりの生肉を食べたり、また争いを起こして互いに傷つけ合いながら、傷に耐えて生き残りました。

強い炎症反応によって免疫が働き、このようなすべての状況で生命を脅かす感染から身を守っていました。

私たちは元々はApoE4を2本しか保有していませんでした。両親から1本づつ引き継いでいたからです。なのでアルツハイマー型認知症に祖先はなりやすかった。ただ今のように寿命は長くなく、そうなる前に死んでいた。

そして、その後に遺伝子の突然変異が生じて、22万年前にApoE3、8万年前にApoE2が生じていくこととなります。そして、今の大部分の人はApoE3を2本保有しているため、アルツハイマー型認知症になりにくくなっています。

ApoE4を2本保有する人は、40代の終わりか、50代にしばしば症状が出始める。

ApoE4を1本の人は50代か60代に。ApoE4が1本もない人は60代から70代に出始める。

なので、炎症反応を見ていくことはアルツハイマー型認知症の治療では大切になってきます。炎症反応は血液検査で診ることができます。

しかし、一般的な健康診断での血液検査では測りません。

このように、認知症と遺伝は関連性があります。遺伝子検査は自費診療になりますので、病院によって値段は違います。2万円以内で受けることのできるところが多いようです。



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